8月16日(土) 2008 J1リーグ戦 第21節
柏 1 - 1 千葉 (19:04/柏/10,266人)
得点者:65' 新居辰基(千葉)、80' フランサ(柏)
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雷鳴轟き、稲妻光る日立台で、柏は宿敵・千葉を倒すことはできず。新居辰基の豪快な一発で千葉に先制を許しながらも、フランサの意地の2戦連発弾で1対1の同点に追い付いたまではよかったが、結局最後まで勝ち越しは叶わなかった。
試合前、アウェイゴール裏への入り口付近に集った千葉サポーターのひとりが、「今日の試合は勝点じゃない」と叫ぶ。ダービーの重み。日本ではまだまだ歴史の浅い因縁対決ではあるものの、試合の裏に存在するこうした一つひとつの出来事が蓄積されるなか、歴史は紡がれていく。
気合い充分の両サポーターの大声援に包まれて行なわれた試合は、どちらが勝ってもおかしくないゲームだった。そういう意味で、ドローというのは妥当な結果だったようにも思えるが、やはりホームでのダービーで勝ち星を落とした柏の方がダメージが大きいのは間違いない。
「イージーなミスが多過ぎた」(石崎信弘監督)、「イージーミスが非常に多い」(フランサ)。監督、選手ともに指摘したとおり、この日の柏には中盤での組み立ての段階でミスが頻発する悪癖が顔を覗かせた。試合前の大雨でピッチがスリッピーになってしまったこともあったが、この日中盤の底に入った大谷秀和にもミスが散見され、頼みのフランサも何度も相手にボールを引っ掛けてしまう。
さらには、ポポ、アレックスがプレー選択時にフランサに依存してしまう傾向は変わらず、前線も単調な攻撃パターンに陥った。ただ、この日の柏には、大谷、鎌田次郎のボランチが積極的に飛び出す場面も数多く見られた。リスクを負ってでも攻撃に比重をかけることで、千葉のカウンターに苦しめられる場面も頻発して失点も喫したが、攻撃では際どい場面を作り出していく。
そんななか、石崎監督は五輪帰りの李忠成、好調を維持する北嶋秀朗をピッチに送り込んで徐々に流れを引き寄せると、その勢いのままにフランサの同点ゴールを呼び込んだ。終盤にはファウルで取り消された幻のゴールも飛び出すなど、その後も攻め続けた柏だったが、惜しくも追加点はならず。「今必要なのは勝点3」(大谷)という言葉がむなしく響く結果となってしまった。
「今後柏らしいサッカーをしていくには、フランサがチームの中心になっていかなければいけない」とは石崎監督の弁だが、一方では、この試合で柏が目指すフランサを中心とした究極型の一端を垣間見ることもできた。特に大谷が攻め上がった際のフランサとの連携はスムーズで、ボランチの大谷がぺナルティエリアに飛び込んでいく場面が何度も見られた。
小林祐三や鎌田次郎など、若手陣が着実な成長を遂げつつある柏ではあるが、選手一人ひとりの能力を見れば依然として突き抜けるまではいっていない。そうしたときに、守備に負担をかけながらもひとつ先の次元でプレーできるフランサを活かすのは道理。いかにフランサをチームの一員として有機的に組み入れていくのか、依然としてその完成型は現われていないものの、理想のプレーがピッチに描かれる回数は確実に増加しつつある。
リーグ戦残り13試合で勝点32の6位、試合後に記された記録は、キックオフ前に柏を支える人々が求めていた結果とは多少異なるモノとなった。柏が今立つ場所は、“いいチーム”と“強いチーム”との分かれ目。現在起きているミスは一朝一夕に改善できるモノではないだけに、今は3戦無敗という事実に目を向けるべきだろう。勝負の終盤戦に向け、この間にどれだけの勝点を積み重ねていけるのか、しばらくはそこを注視していきたい。
以上
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