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【J2:第31節 岐阜 vs 徳島】レポート:マイナスとマイナスが打ち消しあってのドロー。共に課題継続を露呈した一戦。(08.08.18)

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8月17日(日) 2008 J2リーグ戦 第31節
岐阜 1 - 1 徳島 (18:04/長良川/3,428人)
得点者:42' ソウザ(徳島)、80' 大友慧(岐阜)
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終わってみればなんとも言えない試合だった。第3クール最初の試合、共に策を打って出た両者の結果は痛み分けのドロー。このドローは前進のドローなのか、停滞のドローなのか、正直判断に困ってしまう。

徳島はこの試合に後ろを3枚にし、藤田、麦田を両ウィングバックに、米田をワンボランチに置き、その前方に玉乃と倉貫を並べる【3-5-2】システムで挑んできた。このシフトチェンジは、「精神的にもう一回ここからやろうということで、気持ちのところで刺激を与えた」(美濃部監督)と、第3クールに入ったことで、仕切り直しの意味合いがこめられていた。戦術的には、「クロスからの失点が多く、CBのところで競り負けることがあったので、3バックにしてクロスやセンタリングに対応した」という2つの狙いがあった。

前半は徳島の狙いがはまった。徳島は両ウィングバックを低い位置に置くことで、相手にポゼッションは許せど、しっかりとブロックを形成し、ラストパスを阻止。岐阜にチャンスらしいチャンスを作らせなかった。
反対に岐阜にとっては歯がゆい展開であった。岐阜の狙いである高いポゼッションからサイドに数的優位を作ることまでは出来ているのに、その先が進まない。サイドで数的優位が出来ているというより、前述したように、徳島自体がそれを織り込み済みで守備を構築しているだけに、自分達のサッカーが出来ているというより、させられている感はぬぐえなかった。さらに岐阜のアタッキングサードへの思い切りの良さはこの試合でも見られず、チャレンジの少ない攻撃では、ゴールの可能性は見出せなかった。
一方の徳島も全体が低いラインで対応していたため、倉貫、玉乃の2シャドーにボールがなかなか渡らず、ボールを奪っても効果的な攻撃が組み立てられない。そのため、前半の40分間は、盛り上がりのない単調な展開に終始していた。
低調な内容の試合が動いたのは42分。岐阜のチャンスから一転、徳島のカウンターが見事に決まった。左サイドでクリアを拾った藤田が、ボールを受けに落ちてきた玉乃へ縦パス。玉乃は見事なトラップからの反転で、プレスに来たDF小峯を一発で交わすと、一気にバイタルエリアまでドリブル。DF菊池をぎりぎりまで引き付けて、裏へ抜け出したFWソウザへスルーパス。これをソウザがきっちりと決めて、徳島が先制点を挙げた。

「流れの悪い【4-4-2】を続けるより、それぞれの役割をはっきりさせた」と松永監督が語ったように、岐阜は後半、小峯に代えて大友を投入し、大友をFW、片桐をトップ下に置いた【3-5-2】へ。岐阜の3バックは、川島、奈須が2ストッパーとして相手の2トップに付き、菊池がスイーパーとして一人余る形をとった。北村、菅のダブルボランチが相手の2シャドーを見ることで、守備陣全体の役割が明確となり、守備組織は整理された。このシフトチェンジにこめられた松永監督の真の狙いは、奪ったボールをトップ下の片桐に繋げて、そこから2トップと両ワイドが絡んで、厚みのある攻撃を仕掛けることであった。
しかし、ふたを開けてみると、ボールを奪うところまでは良かったが、肝心の攻撃に繋ぐところでミスを連発。狙い通りの攻撃が構築出来ないばかりか、反対に相手にいい位置でボールを奪われ、前半とは逆に中盤で数的優位を作られて、劣勢に立たされてしまう。
だが、「後半、相手がシステムを変えてこっちに合わせてきて、試合が落ち着いてきたときに、焦った攻撃で自ら体力を消耗してしまった」と美濃部監督が語ったように、サイドチェンジやしっかりとポゼッションすることで、相手を揺さぶって隙を突くサッカーではなく、単純に蹴ったり、攻め急ぐシーンが多く、自らの手でチャンスをフイにしてしまった。
これにより岐阜に立て直す時間を与えてしまった。62分に精彩を欠く片桐に代え、ラストパスが出せる小島宏をトップ下に投入。小島宏が中盤でボールをうまく裁き、リズムを取り戻していくと、80分には右サイドでボールを受けた大友が、菅にボールを預け、PA内に猛然とダッシュ。菅からのパスを受けた小島宏の絶妙なスルーパスに抜け出した大友が、豪快に蹴りこんで、岐阜が同点に追いついた。
ここから試合はようやく動き出したが、残り時間が少なすぎた。共に一つずつのビッグチャンスを迎えるが、モノに出来ず、試合は1-1のドローに終わった。

徳島にとって前半は、新しいシステムを採用しながら、狙い通りの守備が出来、かつ先制点を挙げるという理想的な展開だった。しかし、そこから試合運びの拙さを露呈してしまった。岐阜も急なシステムチェンジに対応し、終盤に同点に追いついたが、ミスが多く、全体的には低調なパフォーマンスに終わった。
結果がドローだったのは、共に良かったからドローだったのではなく、共に拙さが露呈したことで、マイナスとマイナスが打ち消しあっての産物のように感じる。勝ち点1を積み上げることが出来たことはプラスに考えるべきだが、第3クールの初戦と考えると、やはり問題視すべき点が多い。
徳島は10試合勝ちなしという長いトンネルを抜けるために、チーム全体での試合運びの徹底を。岐阜は慢性的な得点力不足を解消するために、アタッキングサードでの思い切ったチャレンジの徹底を。いずれも第二クールから引きずる課題を解消しなければ、現状打破は難しいだろう。

以上

2008.08.18 Reported by 安藤隆人
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