今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第35節 山形 vs 広島】レポート:前回のリベンジ成る!広島がまたも大量得点でJ1復帰へさらに加速。山形は8試合ぶりの黒星を喫する。(08.09.15)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
9月14日(日) 2008 J2リーグ戦 第35節
山形 0 - 4 広島 (16:04/NDスタ/14,392人)
得点者:33' 佐藤寿人(広島)、57' 高萩洋次郎(広島)、64' 槙野智章(広島)、76' 森崎浩司(広島)
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -
----------
 シュートまでの形が思うようにつくれなくても、相手にボールを回される時間が長くても、広島を相手に先制さえされなければ、山形はプランどおりの戦いと言っていい。しかも、第2クールで2−1と逆転勝ちしたとき同様、前線からのプレスは効いていた。

 足元でつなぐ広島に対し、山形は迅速・確実にアプローチをかけることでコースを限定し、相手の自由を奪っていく。森崎兄弟を並べたダブルボランチが押し込まれた広島は、距離の遠い3人へのくさびがいつものようには入らず、山形の守備の網にかかっていた。11分に中央からバー直撃のミドルシュートを放った槙野智章も、上がっていったのはこれ一度。あとの時間はほとんど自陣でボールを回して過ごした。左サイドから服部公太が時折試みるクロスにも、山形はゴール前でしっかりと対処。いつもは小気味よく動く広島のボールが、この試合ではパスの出しどころが探し当てられず、足元に行き着くたびに止まるシーンが続いた。首位・広島は勝点16差の2位・山形に、確かに苦しめられていた。

 しかし、そんな閉塞感を破ったのは、バーレーン帰りの日本代表・佐藤寿人の一発だった。前半33分、山形・佐藤健太郎の浮き球をヘッドで引っかけた高萩洋次郎が、佐藤寿の要求どおり左スペースへ配給。急いで戻る宮本卓也が一旦はボールとの間に体を入れたが、佐藤寿はそこから食い下がり、ポジションを入れ替えると左足でシュートを放った。スライディングでカバーに入った石井秀典の足も、GK清水健太の手もすり抜けたボールは、ファーポストの内側に当たってそのままゴールマウスの中へ。アウェイの地で、しかも広島サポーターからは遠いエンドでの達成となったが、佐藤寿らしさ満載のJリーグ通算100ゴール目だった。

 前半の残り時間を余裕のパス回しでやり過ごした広島だったが、後半に入り、山形にボールを持たれると守備的な側面を見せる。李漢宰の出場停止で慣れない右ウイングバックを任されることになった青山敏弘と、逆サイドの服部が、3バックの両脇までポジションを下げ、5バックに近い陣形を取る。が、これは難なくサイドを押し込める山形には好都合だった。特に右サイドではサイドバックの宮本が前方の北村知隆とのパス交換で用意にマークを外し、クロスを上げた。後半7分には、宮本のクロスからニアに飛び込んだ長谷川がヘディングシュートを放つ場面もあったが、GK佐藤昭大の好セーブに遭い、こぼれ球を長谷川がさらに蹴り込んだが、ボールが浮きクロスバーを大きく越えた。その直後にも北村が2人の間を抜いてペナルティーエリアに入り込むシーンもあったが、 チャンスを生かしきれずにいる山形のゴールを今度は広島が襲う。後半11分は右から、12分には左からとCKを立て続けに奪うと、森崎和幸と高萩、2人の頭を瞬時にして経由したボールがゴール左隅に吸い込まれた。

 2点ビハインドに追い込まれた山形は、馬場に代わり豊田陽平を送り込むが、広島が2シャドーを両サイドに下げる5−4−1でサイドのスペースを埋め始めると、数分前のように効果的なクロスが供給することもままならなくなった。しかし、後半19分にサイドを服部を起点にサイドを割った槙野がそのままゴールを奪い3−0とした広島が、今度は一転、両ウイングバックを高く張り出した3−6−1に戻し、前がかりに攻め込むしかない山形の背後を巧妙に突いた。後半31分には、中央で人もボールも動かすうちに山形にマークのズレが生じ、高萩から佐藤寿へのボールをスルーしつつ、3人目の飛び出しを狙った森崎浩司が中央突破に成功。キーパーとの1対1から4点目のゴールを落ち着いて決めた。

 終わってみれば4−0の圧勝。ペトロヴィッチ監督が「今日は我々は内容的に勝つべくして勝ったゲームだった」と余裕の表情で答えた広島が、勝点19差にふさわしい実力差を示して2位・山形を粉砕し、J1復帰へのVロードをひた走る。暫定2位の山形、3位・湘南とも見込める最大勝点が85。現在勝点77の広島は、23日のホーム愛媛戦が昇格内定の最短日となるが、そのためにも、次節・アウェイ横浜FC戦では勝点3を持ち帰ることに集中したい。

 今季2番目の多さとなる1万4000人を越す観客の前で、山形は期待に応えるゲームができずに終わった。ホーム開幕・岐阜戦での5失点に次ぐ4失点に加え、追い上げの空気もつくり出せず、試合終了前に多くの観客を家路に向かわせたことは悔恨の極みだ。客観的に見れば、広島との力の差は歴然としていた。そして8試合ぶりとなるこの1敗で、3位・湘南との勝点差は3。昇格レースでの勝点のアドバンテージは事実上なくなり、2位集団に巻き込まれた形になった。ただこれは、他のチームがすでに味わっている正念場、必ず訪れる正念場を、山形もいよいよ迎えているということに過ぎない。山形には、計り知れないショックのなかでも、いつも足を向けていなかった南側メインスタンドへあいさつに向かった選手たちがいる。その選手たちの姿が見えなくなるまで、気持ちを込めた山形コールを送り続けた熱いサポーターもいる。この悔しさを次は必ず勝利に変えてやろうと前を向く限り、昇格レースを堂々と戦う権利はある。本当の喜びを知りたいなら、何度でも立ち上がるしかない。

以上

2008.09.15 Reported by 佐藤円
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着