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【FCWC特集】UEFAチャンピオンズリーグを制したマンチェスター・ユナイテッドの激闘を振り返る!(08.10.01)

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今年のマンチェスター・ユナイテッドには、CLのタイトルを獲らなければいけない理由があった。1958年2月6日、チャンピオンズ・カップ(現在のCL)の準々決勝、対レッド・スター・ベオグラードの帰途、給油のため立ち寄ったミュンヘン空港での事故で8人の選手を含む23人もの尊い命を落とした「ミュンヘンの悲劇」から50年目の年なのだ。
 
 今年に入り地元メディアも頻繁に取り上げ、MUTV(マンチェスター・ユナイテッドTV)も追悼番組を制作。オールド・トラフォードでは2月6日に追悼式典が行なわれた。2月10日に行なわれたマンチェスター・ダービーでは、1958年当時の胸スポンサーも入っていない復刻版のユニフォームで臨んでいる。「ミュンヘンの悲劇」はマンチェスターの人々にとって決して忘れられない出来事であり、常に心の中にあるのだ。

近年相次ぐ外国人スター選手のプレミア入りもあり、現在世界最高峰と言われるプレミアリーグ。CLでも2大会連続でベスト4のうちの3つをイングランド勢が占めた。過去にイタリア、スペイン勢同士の決勝はあったが、今回はプレミアリーグでも最終節まで優勝争いを演じたチェルシーとユナイテッドによる史上初のイングランド対決が2008年5月21日モスクワのルジニキ・スタジアムで実現した。

そのわずか3週間ほど前に行われたプレミアリーグでの同カード対決では、チェルシーがユナイテッドを2-1で破り同勝点まで迫った。しかし、逆転優勝を逃したチェルシーに対し、最終節でロナウドとギグスの得点でウィガンを2-0で破り、リーグ2連覇、通算17度目のリーグ優勝を飾り、CL決勝戦へ向けて弾みをつけたユナイテッドの方が、はるかにチーム内の精神状態が良く、モチベーションが高いのは明らかだった。

9年前、累積警告のためカンプ・ノウのピッチに立つことができなかったポール・スコールズは、当時落胆しながらも、CLの決勝の舞台に立てるチャンスが訪れることを信じて疑わなかったという。しかしその後、若手にレギュラーの座を奪われ、左目の視界が突然異常をきたし長期養生を余儀なくされるなど、いくつかの試練が彼を襲う。
それを乗り越え、スコールズの想いは9年越しに現実のものとなった。それも、準決勝セカンドレグのバルセロナ戦で、自らのミドルシュートで、ユナイテッドを9年ぶりの決勝に導くという最高のシナリオで。

両チームのサポーターには約2万1千枚ずつのチケットが割り当てられたが、ロシアへの入国にはビザが必要で、観光ビザの発給にも通常6週間要するなど、問題が指摘され、サポーターたちは観戦できるのか不安に駆られたが、UEFAとロシア政府が交渉し、チケット保持者に限りビザ無しでの72時間以内の滞在が許されるなど、便宜が図られた。

ファーガソン監督は決勝の2日前に「バスビー・ベイブス(当時の監督、マット・バスビーの子どもたち)の記憶を失望させることはしない」と誓ったという。そしてユナイテッドはこの試合にミュンヘンの悲劇の生存者であるチャールトン、フォークス、グレッグ、スカンロン、モーガンスを招待。試合は5人のバスビー・ベイブスが見守る中行なわれた。

試合開始直後から主導権を握ったユナイテッドは、26分にエースのC・ロナウドがウェズ・ブラウンからのクロスをヘッドで合わせ先制。33分にはリオ・ファーディナンドのオウン・ゴールの危機をファンデサールが素早く反応し切り抜けると、34分にはテベスとキャリックが続けて得点チャンスを得るも相手GKツェフの好セーブもあり逃してしまう。そして前半終了間際にエッシェンの放ったミドルシュートのこぼれ球をフランク・ランパードが決め同点に。
 
これで勢いをつけたチェルシーは、後半に入ると一転して主導権を握る。しかしドログバの決定的なチャンスもゴールポストに当たるなど追加点を挙げることができない。87分にはライアン・ギグスがポール・スコールズと代わりピッチへ登場。この瞬間、ボビー・チャールトンが保持していた758試合というユナイテッド史上最多出場記録を上回る759試合出場記録が樹立され、ユナイテッドサポーターの興奮度はさらに高まった。しかし試合は同点のまま延長戦へ突入した。

延長戦ではバラックからのパスを受けたランパードがシュートを放つが、クロスバーに当たりゴールならず。その後、ドリブル突破したユナイテッドのエブラのクロスをギグスが合わせたが、テリーにクリアされてしまう。延長終了間際にはドログバが退場処分を受け、人数的に優位に立ったユナイテッドだったが、1対1のままで終了し、PK戦にまでもつれ込んだ。

大粒の雨が降りしきる中で行なわれたPK戦は、先攻ユナイテッド3人目のキッカー、C・ロナウドのシュートがチェフに阻まれてしまう。後攻チェルシーは4人目までがきっちり決め、5人目はキャプテンのテリー。しかし、決めれば悲願の初欧州制覇という大事な場面で足を滑らせて転倒してしまい、ボールは枠を外れて観客席へと吸い込まれていった。
優勝争いは振り出しに戻り、6人目は両者ともに成功してむかえた7人目。ユナイテッドのギグスが決めたのに対し、かつてマンチェスター・シティにも所属したアネルカの蹴ったボールを、アヤックス時代の96年にユベントスとのCL決勝のPK戦で敗れた過去を持つファン・デルサルが見事セーブし、この瞬間ユナイテッドが通算3度の欧州制覇を決めた。

欧州王者に輝いたチームは、サー・ボビー・チャールトンに先導されてルジニキ・スタジアムのスタンドの階段を上り、優勝メダルとビッグイヤーを手にした。最多出場記録を樹立したギグスだが、同時に実際に試合に出場して2度CL優勝トロフィーを獲得したクラブ史上唯一の選手ともなった。本来純粋なストライカーではなかったにも関わらず、公式戦で42得点を挙げるなど、ストライカーとしての才能を開花させたC・ロナウドが8得点を挙げて大会得点王に輝いた。

地元メディアは、「ミュンヘンの悲劇に捧げる勝利」と報道し、優勝決定直後から大勢のファンが夜中にも関わらずオールド・トラフォードに集結。ミュンヘンの悲劇を偲ぶ記念碑の下には、ビッグイヤー型の風船や花束、今季CL決勝の記念Tシャツが捧げられた。
ミュンヘンの悲劇から50年目の年の勝利に、ファーガソン監督も「見守られていた。運命だった」と語った。そういえば、カンプ・ノウの奇跡も5月26日と、サー・マット・バスビー監督がもし生きていれば、90回目の誕生日を迎える日だったことはただの偶然ではないだろう。かつてないほど感情的な試合での勝利に、ユナイテッドの選手はもちろん、ファンも更に結束を強めた結果となった。

このようにユナイテッドにとっても、ユナイテッドファンにとっても大事な一戦だっただけに、その前の週にシティの本拠地で行なわれたUEFA杯決勝戦の際にグラスゴー・レンジャースファンによって起こされた暴動の影響で、市内中心広場での予定されていた大規模なパブリックビューイングと、優勝した際に予定されていたオープンバスでの優勝パレードも中止になってしまったことは残念でならない。その代わりに8月6日のユベントス戦の前に優勝トロフィーのお披露目が行なわれたが、パレードがないのは寂しかった。

シーズン終了後、レアル入りが確実視されていたC・ロナウドだが、ファーガソン監督の説得もあり残留が決まった。来日するのかしないのか、やきもきした日本のファンも多かっただろう。C・ロナウド、ルーニー、テベスといった若手に加えて、円熟味を増したスコールズやギグスなどベテラン勢のバランスが見事に調和し、クラブ史上最高とも言われるチームをこの12月、日本で観ることができる。
なお、1999年に行なわれたトヨタカップの対南米王者パルメイラス戦では、ギグスが決勝点を挙げ1対0で勝利。MVPにも輝いている。
 
Reported by 島田佳代子

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