今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第29節 札幌 vs 柏】レポート:敵地で柏が快勝! 敗れた札幌は今季の17位以下が確定し、J2降格が決定した(08.10.19)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
10月19日(日) 2008 J1リーグ戦 第29節
札幌 0 - 2 柏 (13:03/札幌厚別/8,343人)
得点者:37' 菅沼実(柏)、88' アレックス(柏)
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -
----------

タイムアップを告げる笛の音は、同時に、札幌のJ2降格を告げる音でもあった。この試合に敗れた札幌はJ2降格圏である17位以下が確定。6年ぶりにJ1に復帰した札幌だが、トップリーグでは思うような結果を残すことができず、わずか1年でJ2に戻ることになってしまった。

前日に東京Vが勝利したため、札幌はこの柏戦で引き分け以上の成績を残さなければJ2への降格が決まるという厳しい状況に追い込まれていた。しかし、その大事な場面でダヴィが負傷欠場。今季の札幌は開幕時から負傷者が続出し、なかなかベストメンバーを組んで試合をすることができず、それが下位に低迷する要因にひとつにもなっていた。残念ながら、絶対に勝点を取らなければいけないこの試合でも得点ランクでリーグ2位につけるエースを欠くことを強いられたのだ。

試合の方は、立ち上がりからアウェイの柏がペースを握る。システムは4−2−3−1で、1トップのフランサはボール保持時以外はあまりスピードを上げないものの、それを補うかのようにトップ下のアレックスが幅広く動き、左右ウイングの菅沼実と太田圭輔が縦へと仕掛ける。そして彼らオフェンス陣に杉山浩太がパスを配球し、守備のうまい山根巌がハードワークで全体のバランスを保つスタイルだ。時折ボールサイドに寄り過ぎるきらいもあるが、技術の高いフランサがうまく絡みパスがスムーズに回った際には非常に勢いのある攻撃を展開した。

しかし、ホームの札幌もしっかりとそれに対応した。菅沼、太田の飛び出しは長身の左右サイドバック、池内友彦とディビッドソン純マーカスが封じ、中央でのパス交換に対しては西嶋弘之、西澤淳二が組むセンターバックが体を張って跳ね返した。そしてそのセカンドボールが良い形で拾えた時には、クライトンを起点として何度か効果的なカウンターを繰り出すこともできていた。ペースこそ柏に握られたが、札幌にもそれなりにチャンスはあったということだ。

相手にペースを握られながらも、それなりにカウンターのチャンスがあった札幌。それだけに37分の失点は痛かった。相手CKからの流れの中でわずかに集中を欠き、相手選手を2人もフリーにしてしまい菅沼に押し込まれてしまったのだ。
相手リスタートからの流れで集中を欠いて失点をする。それは開幕当初から札幌が抱えている大きな課題のひとつだった。それがなかなか修正できないままこの時期まできてしまい、大事な試合で露見してしまったということだ。

そして、この柏の先制点が試合のシチュエーションを一変させた。リードされた札幌はとにかく得点を奪わなければならないわけだし、それができなければ敗れるどころか降格も決まってしまう。一方の柏は得点を狙って前に出てくる札幌の攻撃をうまくかわしながらカウンターを繰り出せばいい。つまり、前半とは逆の試合展開となったわけである。
札幌の三浦俊也監督は後半開始と同時に左MFに砂川誠を、63分には中盤の底に上里一将を、そして70分には左MFに西谷正也を投入(砂川は右MFの位置へ)。攻撃的なカードを切って柏ゴールに襲い掛かった。効果的なチャンスも幾つか演出することにも成功した。

だが、ここでも今季の札幌が抱える課題のひとつが足かせとなった。これはもはや札幌だけの課題ではないのだが、いわゆる決定力不足というやつである。攻撃的な選手を並べ、後半中頃からはクライトンを前線に移して幾つもの好機を作ったが、フィニッシュはもちろんラストパスさらにはラストパス一歩手前のプレーに精度を欠き、フイにする場面が目立っていた。そして好機をフイにし続けたチームには最終的にピンチが訪れるというのはサッカーにおけるひとつの流れ。札幌の攻撃に耐えていた柏はカウンターから太田、村上佑介とボールを運び、最後はペナルティエリア入り口付近からアレックスがミドルシュートを叩き込み、試合を決めてしまった。

冒頭で記したように、この敗戦によって札幌のJ2降格が決まったわけだが、この柏戦は低迷した今季の札幌を象徴する試合内容だったと言っていい。まずはダヴィ不在によりベストメンバーが組めなかったこと。そしてセットプレーからの流れで失点しがちであったこと。そして、決定力不足。今季札幌が下位に低迷する要因となった課題が一挙に終結し、降格という結末を迎えてしまった印象だ。

いずれにせよ、札幌は来季から再びJ2で戦うことが決まってしまった。しかし、思い返してみれば札幌はほんの数年前はJ2でダントツの最下位だったチームだ。それが今季は降格が決まってしまったものの、J1の下位にまでポジションを上げている。長い視野でみれば着実にチームはレベルアップをしている。今季の結果は本当に残念ではあるが、これを良い経験としてまた成長するしかない。

そして勝った柏だが、敵地で非常に良い勝ち方をしたと言っていいだろう。「環境的に寒いなか、風の強いなかでどう状況を判断しながらやっていくかというのが、まだまだこれからの課題になる」と石崎信弘監督は課題を指摘するが、敵地で先制点を奪い、相手が前に出てきたところをカウンターで仕留めるという理想的な勝ち方ができていた。より厳しい見方をすれば勝負を決めるまでに時間を要したとも言えるが、もっと簡単に勝負を決められるだけのチームならば、もっと上の順位にいたはずだろうから、確かに石崎監督の言う通り、ここが柏の伸びシロということなのかもしれない。

札幌にしても柏にしても、シーズンは終盤を迎えるものの、サッカーそのものはこれからもずっと続いていく。両者のさらなる成長に期待したいところだ。

以上


2008.10.19 Reported by 斉藤宏則
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2026/02/09(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田Jリーグ百年構想リーグ 全ゴールまとめ【0206-0208】