10月19日(日) 2008 J2リーグ戦 第40節
鳥栖 1 - 4 C大阪 (16:04/佐賀/8,653人)
得点者:44' 香川真司(C大阪)、60' 乾貴士(C大阪)、63' 乾貴士(C大阪)、80' 高地系治(鳥栖)、84' 香川真司(C大阪)
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★勝敗予想ゲームは次節が最終節!
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勝利に対する執念の差が、結果となって現れた鳥栖対C大阪。昇格争いの中で、鳥栖は足踏み、C大阪は可能性を残す。
この試合のキックオフ前までは、昇格の可能性を残す3位までの勝点差は、鳥栖が1でC大阪は5だった。そして、今節を終了して互いの順位は変わらないものの、その勝点差は鳥栖が4に開き、C大阪は5のままとなった。両チームにとっても負けられない今節の一戦は、C大阪の勝利に対する執念を見ることができた一戦だった。
「結果は4-1だけど、サガン鳥栖のほうが強い。順位はわしらの方が上」と岸野監督(鳥栖)は、監督会見で気丈なコメントを残した。しかし、このコメントを文字通り信じるわけには行かないだろう。彼なりの怒りと悔しさ、C大阪に対する敬意を含んだその言葉を発しさせたのは、C大阪の21分過ぎからの攻撃だった。
キックオフ直後こそ、鳥栖はC大阪の3バックのスペースにボールを入れては、FW廣瀬浩二を走らせ流れをつかんだようだった。相方を務めるFW藤田祥史もポストプレーを繰り返し、鳥栖の中盤からボールを頻繁に引き出した。先の天皇杯から3バックにシステムを変更したC大阪の連係不足を突いて、先制点をあげる勢いを見せた。
しかし、21分の藤田の放ったシュートが、前半の鳥栖のシュートの全てであり、逆に6本のシュートを浴びることとなった。この6本のシュートのうち、最後の1本は44分にMF乾貴士とMF香川真司の連係から生まれたものであり、この連係は今日の試合で、ことごとく鳥栖の守備を翻弄した。そして、その1本がC大阪の先制点となり、後半の怒涛の攻撃とつながった。
香川は「勝たないといけない状況で、気持ちが入っていた」とメンタル面が充実してたことを強調した。乾は「パスを出すところは分かっていたし、信じて動けばパスは出てきた」と連係の良さを強調した。彼らだけではない。60分に2点目を乾があげても、攻撃の手を緩めることはなかった。63分に再び乾が得点しても、C大阪のゴールを目指す姿勢に変わりはなかった。84分に香川のこの日2点目のゴールで鳥栖に止めを刺しても、試合終了のホイッスルが鳴るまで、ボールをチェイスし続けた。
圧巻は、89分である。途中出場したFW柿谷曜一朗が、左サイドで鳥栖のMF山城純也にかわされてしまった。得点差は3点、残り時間はアディショナルタイムのみ。C大阪のゴールははるか遠くである。かわされてもシュートの選択肢はない状況だが、柿谷は山城を捕まえて警告を受けてしまった。無用な警告は残り試合を考えても避けたいところだが、勝利に対する執念がそうさせてしまったのだろう。警告となるようなプレーは慎まないといけないが、勝利に対する執念を見せたシーンと言えないこともない。同様に、この点差がある中で、時間稼ぎをすることなく5点目を狙っていた。この気概が、4-1のスコアを生み、昇格争いに踏みとどまる大きな要因となった。
鳥栖が決して手を抜いていたわけではない。ボランチのMF島嵜佑もC大阪の中盤でのパス回しに必死に食らい付いていた。サイドMF高橋義希もC大阪のサイド攻撃の芽を摘むべく、DFラインまで下がって守備を行った。MF船谷圭祐もボールを追いかけ最終ラインにたびたび顔を出した。ボールを奪って反撃に出るべく、ボールを追い続けたが結果を得ることはできなかった。
この日のC大阪の中盤でのパス回しは、鳥栖の中盤をDFに下げてしまうほど、執拗にサイドを変えては鳥栖を翻弄し続けていたからである。80分に山城と廣瀬のドリブル、MF高地系治のゴール前への走りこみから1点を返すのだが、鳥栖の見せ場はここだけとなってしまった。
この試合におけるC大阪の執念は、先の天皇杯3回戦で見せた鳥栖がHondaFCを打ち破った執念に勝るとも劣らないものだった。あの試合で見せた鳥栖の執念を知っているからこそ、岸野監督にとっては怒りと悔しさの反面鏡のコメントになったに違いない。
3位までの勝点差を縮めることができなかった鳥栖と可能性を次節までつなげたC大阪の一戦は、佳境を迎えたリーグ終盤の昇格にかける執念を見せてくれた一戦だった。
1点差でも3点差でも、1勝は1勝。しかし、その1勝の持つ意味には大きな違いがある。
粘り勝って得た1点差勝利は、チームに粘りを与え選手に自信を植え付ける。
攻め続けて得た3点差の勝利は、チームに勢いを与え選手の能力を大きく伸ばす。
サッカーは、試合で選手を大きく成長させ、その結果が明日へとつながっていく。
サッカーを別の視点からとらえてみると、違う面白さが見えてくる。
サッカーに飽きは来ない。
以上
2008.10.20 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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