「やばいっス」
沖縄キャンプでの出来事です。期限付移籍から復帰した猪狩佑貴選手に今季の意気込みを訊ねたところ、開口一番こう口にしたのでした。やばいって、言うまでもなく「ヤバイぐらいに意気込んでいる」という意味です。
「去年はいい経験をさせてもらいました。いまはとにかく試合に出たい。いろんなひとたちに自分のプレーを見てほしいです」
佐川印刷SCで過ごした昨季は、午前中ボールを追いかけ、午後は工場で立ち仕事という毎日でした。また湘南ジュニアユースからの叩き上げである彼にとって、初めて地元を飛び出した1年でもありました。
ヨーロッパの地図を見て日本が極東であることに気付かされるように、視座が変われば景色も変わります。二十歳の若武者は「生きる幅をもっと広げていきたい」と語り、「ゆくゆくは代表も意識して狙いたい」とも言いました。環境の変化によって自身を見つめ直し、向上心や意欲をいっそう高めているようです。
ちなみに、先日開催された「ベルマーレワンダーランド」では新加入の前田陽平選手と組んでギターの弾き語りを披露しました。選んだ曲は、ゆずの『いつか』。主旋律は後輩に譲り、見事なコーラスでアシストしていました。息の合ったデュオに、取り巻く聴衆の輪はどんどん大きくなったものでした。
もちろんピッチに立てば得意のドリブルで魅せ、練習試合では豪快なミドルを叩き込んでもいます。間もなく始まるシーズンに向けてチーム内の激しい競争が続いていますが、言葉に帯びる熱はキャンプからまったく変わっていません。
「チームのために戦いたい。やり続けていれば必ずチャンスは来ると思っています」
猪狩選手が見ている「明日という日」は、「夢」ではないのです。
以上
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2009.03.02 Reported by 隈元大吾













