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【J1:第5節 広島 vs 柏】レポート:美しい攻撃サッカーで広島がJ1通算200勝を達成。大敗し負傷者続出の柏だが、光明も見える。(09.04.12)

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4月11日(土) 2009 J1リーグ戦 第5節
広島 4 - 1 柏 (19:04/広島ビ/11,909人)
得点者:39' 槙野智章(広島)、47' 服部公太(広島)、57' 柏木陽介(広島)、67' 北嶋秀朗(柏)、76' 佐藤寿人(広島)
スカパー!再放送 Ch183 4/13(月)17:00〜(解説:沖原謙、実況:桐山隆、リポーター:掛本智子)
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開始早々、柏はビッグチャンスを迎えた。右サイドバックの村上佑介がクロス。李忠成がヘッドですらせると、そこにポポがフリーで飛び込んでいた。ダイビングヘッドは、枠をとらえない。ただ、この決定機以降、ペースは柏が握った。8分、大津祐樹がドリブルで仕掛けてスペースをつくり、村上の決定的なクロスを導きだす。10分には、再び大津がドリブルで仕掛け、右サイドでFKを奪っている。

しかし、試合の入りが悪いのは広島のいつものペース。さほど効果的には見えないパス交換を繰り返しながら相手の出方を伺い、距離感覚をつかみ、プレスやパスのタイミングを量る。J1の感覚をまだ完全につかみきれていない広島にとって、どうしても手探りでさぐる時間が必要になる。

その感覚がつかめるようになると、広島の仕掛けが増えた。ミキッチがドリブルで圧力をかけ、槙野智章が積極的にオーバーラップ、青山敏弘がミドルシュートを放つ。ストヤノフと森崎和幸を中心とした長短のパスワークによって、柏のプレイゾーンが下がってしまい、フランサが孤立していく。

27分、ストヤノフのスルーパスに飛び出した佐藤寿人がシュート。29分に服部公太、さらに高柳一誠から決定的なクロス。32分、槙野のスルーパスから柏木陽介が飛び出し、ペナルティエリア内で相手をかわし、槙野がシュート。いずれも得点になって、おかしくなかった。その優勢な流れの中で、広島は先制点を奪う。

39分、前半5本目のCK。キッカーは柏木だ。この時、槙野は盛田剛平と言葉をかわし、ポジションを入れ替えた。いつもは槙野がニア方向に飛び出していくのだが、この時は盛田がニアへ、そして槙野がスティ。このことによって「相手も戸惑ったと思う」と槙野が語ったように、DFの対応が一瞬遅れた。「ゴールにボールが入っていくのは、はっきりと見えた」と槙野が語る力強いシュートで、広島は第2節以来の先制点をあげた。

前半ロスタイム、広島に圧倒され苦しい柏にアクシデントが発生する。フランサが内転筋を傷め、プレー不能となったのだ。後半に立て直したい柏にとって、痛すぎる事態となった。

それでも柏は、交代出場の北嶋秀朗を軸に、前に出る。しかしその柏の出鼻を、広島は挫いた。47分、佐藤寿が起点となって、ミキッチへ。フワリとあがったクロス。そこに飛び込んだのは、「絶対に決めてやる」と強い意思を持って飛び込んできた高柳だ。ただ、その軌道はやや高い。「(高柳)一誠は届かないだろう」と判断した服部公太が、ファーサイドに飛び込む。右サイドに引きつけられた柏DF陣は、逆サイドのケアに選手を割けない。フリーとなった服部は落ち着いてゴールに流し込み、広島は追加点をゲット。

さらに57分、高柳一誠と佐藤寿人が柏のDFに強烈なプレスをかけてボールを奪い、佐藤寿が切り込む。クロスを受けた柏木がボールを押し込み、3点目をゲット。広島が完全に優位にたった。

しかし、ここからペースは柏へと傾くのだから、サッカーは不可思議な心理ゲームだ。「3点差となった後、自分たちから下がってしまった」と森崎和幸は語るが、心を折らさずに前に出た柏の強い想いが、守りに入った広島を心理的に上回った。

特にポポが大津とポジションを変更し、右サイドの前線に張ったことで、彼を起点とした徹底した右サイドからの攻撃が機能した。67分、そのポポのクロスを北嶋がヘッドで押し込み、ついに広島の守備をこじあけた。

柏の勢いを抑えようと、広島・ペトロヴィッチ監督は高萩洋次郎と中島浩司を投入。さらに運動量を増やすために李漢宰まで起用し、残り17分を残して3枚のカードを使い切った。そこまでやらなければならないほど、試合の状況は柏に傾いていた。その柏の流れを止めたのは、広島の司令塔とエース。森崎和幸の狙いすました縦パスによって、リスクを負って前に出ていた柏の守備陣が裏返される。難しい体勢で古賀正紘がトラップしたボールを広島のエースが押し込み、ダメ押しとなる4点目を決めた。

後半の反撃はあったとはいえ、柏は「完敗」(高橋監督)。フランサや村上の負傷も心配だ。ただ、ポポのプレー精度は確かで、若武者・大津も素晴らしい動きを見せた。大敗の中でもポジティブな部分は見えた試合ではあった。

J1通算200勝をあげた広島のサッカーは、J1の中でも際立った美しさと創造性に満ちている。しかし、優雅な白鳥が水面下では足を激しく動かしているように、広島のパスサッカーの源は泥臭い運動量。今季は、後半途中からその運動量が落ちる試合が続いている。暑さを増していく中で、この課題をどう修正していくか。広島の勢いの加速は、このポイントにかかっている。

以上

2009.04.12 Reported by 中野和也
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