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【J1:第9節 山形 vs 柏】レポート:連勝を狙った柏とスコアレスドロー!山形は欠場した古橋の存在の大きさを痛感する試合に。(09.05.03)

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5月2日(土) 2009 J1リーグ戦 第9節
山形 0 - 0 柏 (13:04/NDスタ/11,071人)
スカパー!再放送 Ch180 5/3(日)11:30〜(解説:越智隼人、実況:小出匡志、リポーター:成田ひみこ)
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公式記録には「晴、弱風」とある。それでも、コイントスに勝った柏・山根巌はエンドを入れ替え、風上に立つ選択をした。前節、今季初勝利を挙げた勢いそのままに、柏の攻撃が始まった。

前節でポポが負傷したこともあり、この日のシステムは杉山浩太をアンカーに、李忠成をトップにした4−3−3。右ウイングの菅沼実が頻繁に中央に入ることで、空いた右スペースでは栗澤 僚一や藏川 洋平が高い位置で顔を出した。左ウイングに入った大津 祐樹がサイドをえぐり、マイナスのグラウンダーを入れ、こぼれたところに詰めた李がシュート。15分にも李のポストプレーから山根が走り込んでミドルシュートを放った。走ってパスを受け、パスして走る。人もボールも動く攻撃のなかでも目立っていたのは菅沼。ドリブルで簡単にマークをかわしペナルティーエリア内で2度シュートを放ったほか、左サイドバック小林 祐三の長いフィードで裏へ飛び出し、伸ばした足に収めれば決定機というシーンをつくった。しかし、そうした再三のシュートチャンスが得点となって実を結ぶことなく時間は過ぎた。

一方的に攻められていた山形は、我慢しながらゴールだけは割らせなかった。20分頃からはアプローチのタイミングをつかみ、運動量が落ち着いてくる相手と反比例してインターセプトを増やしながら反撃を始めるのはいつものパターン。しかし、この日は古橋 達弥が連戦の疲れから大事を取って欠場していた。ここまで古橋と長谷川 悠の質の高いコンビネーションが攻撃の核となっていただけに、古橋不在の影響をどこまで解消できるかが問われる一戦となったが、時間とともに古橋の存在が大きくなっていった。柏が前がかりに攻め込む分、山形が奪ったあとはスペースが広く空いていたが、ターゲットはほぼ唯一、長谷川のみ。起点をつくろうと工夫を試みる長谷川だったが、そこは古賀 正紘がハードマークし、ほとんど仕事をさせてはもらえなかった。古賀を抜いたと思われた33分のシーンも、左サイドを抜け出した長谷川のクロスを古賀が戻ってブロックし、コーナーキックを得るのが精一杯だった。中盤を経由して右から左へサイドチェンジした42分には、高い位置から石川竜也がクロスを入れたが、ニアへ飛び込んだキムビョンスクのヘディングシュートはゴールマウスをかすめたものの、そのままゴールラインを割った。

互いにチャンスを決めきれなかった前半を折り返して後半に入ると、山形はそれまで左サイドでプレーしていた秋葉勝とトップの北村知隆のポジションを交換するが、これも攻撃で大きな刺激とはならず、逆に風下の柏がスタートから押し込んだ。当てて、落として、サイドのスペースへ。サイドを押し込んでから、ボランチを経由して逆サイドへ。シンプルかつスピーディに繰り返される柏の攻撃に、最初は前線に長谷川、秋葉の2枚を残し8枚で自陣を守っていた山形も、ついには秋葉も戻して9枚での守備を強いられた。

しかし、やはり20分ほどで、ゴールネットを揺らす前に柏の攻撃はトーンダウン。山形にも反撃の時間がやってくる。66分には山形がカウンターを仕掛け、ファウルを受けて得た直接フリーキック。石川のボールは低い弾道で枠をとらえるが、GK菅野 孝憲が反応した。柏は山根に代えて北嶋 秀朗を投入し、4−2−3−1にシステムを変更。それまでややおとなしかった左サイドバック小林の上下動も激しさを増していく。

山形は長谷川が負傷したため、77分に宮沢克行を左サイドに入れ、キムをトップに。スペースが空きだしていた柏の両サイドを突き、79分には石川の縦パスから宮沢がクロスを上げ、ファーサイドでキムが折り返し気味のヘディングシュートを放ったが、これもGK菅野が好セーブで防ぐ。連戦で運動量が落ちた終盤には、山形は2試合連続出場となる廣瀬 智靖を、柏はこれがデビュー戦となる比嘉厚平を投入。19歳の2人のドリブラーに課された使命は、ひとりで点を取ってくることだったが、結局スコアは動かずドローで勝点1ずつを分け合った。

柏は今季初の無失点だが、得点がなかったのも今季初めて。ポゼッションでも、10対6というシュート数でも上回ったが、最後まで堅守・山形のゴールを割ることはできなかった。一方の山形は、古橋の存在の大きさを改めて思い知らされた。勝点1を得て、ホーム無敗も続いているものの、底上げの必要性を痛感する試合となった。

以上

2009.05.03 Reported by 佐藤円
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