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【J1:第9節 大分 vs G大阪】レポート:明暗くっきり。自分たちのスタイルで完勝したG大阪。やるべきことができず6連敗の大分。(09.05.03)

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5月2日(土) 2009 J1リーグ戦 第9節
大分 1 - 3 G大阪 (14:03/九石ド/19,306人)
得点者:23' 家長昭博(大分)、38' レアンドロ(G大阪)、47' チョジェジン(G大阪)、63' チョジェジン(G大阪)
スカパー!再放送 Ch183 5/4(月)23:00〜(解説:川勝良一、実況:八塚浩)
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「やるべきことができず、自分たちの本来の調子になっていない」と嘆いた指揮官。「リスクを伴っても、より攻撃に力を出せる選択をしたい。それが自分たちのスタイル」と誇らしげに語った指揮官。勝利したのは後者であり、西野朗監督の試合後のコメントである。

5連敗中の大分は、完全復調しつつあるG大阪を相手に、何とかウイークポイントをつこうとゲームプランを企てる。「後ろでしっかり守備をして、前にスペースができるので速攻をしかけよう」とシャムスカ監督は、前線でボールをキープでき、ゲームをコントロールできる家長昭博を2シャドーの1枚に据え、3−4−2−1のシステムで臨んだ。一方、G大阪は、「攻撃的なチームはスペースを狙われるもの」(西野監督)と、リスクを恐れずラインを上げ、コンパクトな守備から攻撃に展開。前線にくさびのボールを入れ、サイドチェンジを執拗に繰り返すなどピッチを縦横無尽に使い、大分の組織的な守備を崩しにかかった。

序盤はポゼッション率で上回るG大阪に対し、大分は全く敵陣エリアにボールを運べず防戦一方となった。G大阪がいつ得点しても不思議ではなかったが、大分がワンチャンスをものする。23分の自陣右サイドからドリブル突破を図った金崎夢生が、G大阪のDFラインの裏に送ったパスに家長が抜け出す。GKと1対1になった家長が落ち着いてゴール右隅に流し込み、ネットを揺らした。ここから数分間は大分のリズムで試合は進んだが、G大阪に全く焦りはなかった。「相手にいいサッカーをやられた。相手が1枚も2枚も上だった」と家長が認めたとおり、G大阪はさらにポゼッションを高め、遠藤保仁がパスの供給源となりジワジワと大分を自陣に押し込んでいった。加えて、1本の縦パスから前線のレアンドロ、チョジェジンが個人技で突破を図るなど、高い個の能力もアクセントになっていた。すると38分には、遠藤の後方からのパスを受けたレアンドロが、大分のDF2枚に挟まれながらも同点弾を押し込み1−1で折り返した。

先制点を奪いながらも同点にされた大分は気落ちしたのか、後半早々の47分に下平匠の左クロスをチョジェジンに合わされ逆転を許すと、63分には途中出場の山崎雅人の左クロスにまたもチョジェジンに合わされ3失点。昨季J1最少失点記録を更新した自慢の堅守は決壊。「あれだけ守備の時間が長いと、さすがにしんどい」とある選手がこぼしたように、粘り強い守備も限界だったようだ。その後、シャムスカ監督は森島康仁、小手川宏基を投入し、2度の決定機をつくったが、ゲームを終始支配したG大阪が逃げ切った。

この結果、2連勝し4位に浮上したG大阪。自らのスタイルで完勝したこともあり、強さを完全に取り戻したようだ。対して、チーム最多連敗記録を6に更新した大分は、長く暗いトンネルから抜け出せずにいる。積み重なる黒星をどこかで止めなければ、ますますそのプレッシャーは重みを増していき、悪循環となるだろう。「サイドにボールが入ったときのポジショニング。そこを修正しない限り厳しい」(上本大海)。「クロスを上げさせない。中央でしっかりマークをつくこと。相手はサイドを狙っているので、ボランチを含めてサイドのケアをしたい」(藤田義明)と、改善するべきところは明確である。守備のチームである大分にとっては、失った武器を取り戻すことが先決だ。

以上

2009.05.03 Reported by 柚野真也
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