5月5日(火) 2009 J1リーグ戦 第10節
柏 2 - 3 浦和 (16:04/国立/32,854人)
得点者:11' エジミウソン(浦和)、24' 北嶋秀朗(柏)、38' 石川直樹(柏)、84' オウンゴ−ル(浦和)、87' エスクデロセルヒオ(浦和)
スカパー!再放送 Ch183 5/6(水)20:00〜(解説:野々村芳和、実況:倉敷保雄、リポーター:脇本カオル)
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両チームの現在の順位、前節からの勢い、このゲームで作り出したチャンスの数。そして終盤に圧力をかけ続けた浦和と、今季75分以降の失点が多い柏。あらゆる点を踏まえゲームの結果は十分納得のいくものだった。
両者の純粋な戦力差から、浦和にボールを回されるのは想定内である。だがその中でも、全体のラインを下げすぎずボールの取りどころを明確にし、奪ってから素早く仕掛ける。開始わずか11分でセットプレーからエジミウソンに決められ先制こそ許したものの、早い時間帯の失点にも切れることなく、柏はプラン通りにゲームを進めていく。24分、DFラインからのフィードを柏MF栗澤僚一が受け、全体のスピードが上がる。右サイドに流れたこぼれ球を高い位置で拾った柏DF小林祐三がニアへクロスを送ると、そこへ飛び込んだFW北嶋秀朗の鮮やかなダイビングヘッドがゴールネットを揺らした。さらに38分、DFラインのフィードで得たFKから、DF石川直樹がセカンドボールを左足のボレーで叩き込んだ。2つのゴールは、マイボールを丁寧かつ素早くつないだことから生まれた狙い通りの展開だった。
一方の浦和は、エジミウソンとポンテの個の力は強烈だったが、連戦の疲れか、原口元気と山田直輝はこれまでのゲームよりもプレーエリアが狭まり、攻撃面での流動性が見られず、ダイナミックさを欠いていた。
後半開始からフォルカーフィンケ監督は原口に代えて、前線を活性化させる意図で高原直泰を投入。しかし、柏の石川が「後半に入って後ろがハッキリしたというのがあって、後半の方がやりやすかった」と振り返ったように、浦和の2トップと柏のセンターバックのマッチアップが出来上がり、自由に動き回るポンテを柏の両サイドバック、もしくは杉山浩太、山根巌、栗澤の中盤3枚がケアするという点では、柏の守備ブロックにハマってしまったという感があった。
とはいえ、柏の前線、北嶋、李忠成、菅沼実は個で局面を打開できるタイプではない。押し込まれる柏は必然的に後方のサポートが遅れてしまうため、攻め手をも失うことになる。したがって後半途中からドリブルでの突破力を持つ大津祐樹を投入。中盤3枚とDFラインの4枚が作る二層の壁で自陣を守り、大津の一発を狙う色合いを強める。狙い通りにゲームを進める柏は、77分に訪れたセットプレーでの近藤直也のヘッドが決まっていたなら、その後に続く展開はまた違ったものにできていたかもしれない。
80分以降は浦和がさすがとも言うべき底力を見せつけた。田中マルクス闘莉王が攻撃へと加わり、さらに途中から山田直輝に代わって入ったエスクデロセルヒオが、持ち前の突破力で前への推進力を与える。長い時間を守備に追われていた柏守備陣の体力は大きく削がれ、特にセカンドボールを拾い続けた中盤の3人の足が止まったことは致命的だった。二層の壁のうち一枚が効果を無くせば、あとはもう一枚の壁を崩すのみとなる。84分、コーナーキックからのオウンゴールで同点。そして87分、エジミウソンが柏ゴール前まで切り込み、放った左足シュートは柏GK菅野孝憲がなんとか阻止したものの、古賀正紘のクリアがエスクデロを直撃し、そのリフレクションがゴールへと吸い込まれていった。2つとも決して美しいゴールではなかったが、浦和が圧力をかけ続けたゆえに最後の壁をも打ち砕いた逆転劇だった。
「相手チームよりたくさん得点チャンスを作り出せば勝利を収める可能性も高くなる」(フィンケ監督)。ゴール前での場面が増えれば増えるほど、どのような形であれゴールの可能性も自ずと増していく。前節、フィンケ監督が口にした「幸運」は、柏とのゲームでも大きな作用として働いた。だが、浦和のゴールへの圧力が「幸運」を引き起こしやすい状況を生み出したということを考えれば、「運」を招いたのは必然の結果とも言える。
敗れた柏は、またしても終盤に失点を喫し、結局リードを守り切ることができなかった。80分までのゲーム運びは決して間違ってはいなかったが、残りの10〜15分をどう乗り切るかをチームで再確認し、切り替えて次の試合に臨むしかない。
以上
2009.05.06 Reported by 鈴木潤
J’s GOALニュース
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