5月19日（火）AFCチャンピオンズリーグ 上海 vs 鹿島（21:00KICK OFF/上海）
-試合速報はこちら-
☆ホームゲームチケット情報 | 決勝戦は11月7日(土）に国立競技場で開催！
----------
５試合を終え、グループ首位に立つ鹿島。勝点１２で得失点差も10。２位の水原が勝点９の得失点差２のため、８点のリードがある。水原がシンガポール・アームド・フォーシズに大勝し、鹿島が大敗しない限り、２位になる可能性は低い。しかし、すべての試合に勝ち、すべてのタイトルを狙うのが鹿島のやり方。今回の遠征に帯同したのはわずか18名。先の柏戦から後藤圭太が抜け野沢拓也が戻るベストメンバーでこの試合の臨む。

対する上海申花は、中国スーパーリーグで現在８位。ここ３試合をすべて引き分けており（０−０、１−１、１−１）、調子は良くないようだ。チームを率いる賈秀全監督も、連戦で選手が疲れていること、怪我人が多いことをあげ、チームの状態が決して良くないことを認めた。ACLに出場している中国のチームは全部で４チームあり、上海申花以外の３チーム（山東魯能、北京国安、天津泰達）で国内リーグの１〜３位を占めている。このうちACLのグループステージ突破の可能性を残しているのは山東魯能のみ。どのチームも大型補強を行いながら、完成度をあげるまでには至らなかったようだ。

とはいえ、公式記者会見に出席した賈秀全監督、#26王洪亮選手はともに「明日の試合も全力で戦いたい」と語った。会場となる虹口スタジアムは屋根がぐるりと一周しているため声が大きく反響する。多くの上海サポーターが試合に訪れることを考えると、会場の雰囲気は鹿島にとっては完全な敵地となることだろう。前節、別のグループではあるが川崎フロンターレが苦い経験をしているだけに、試合がヒートアップして、怪我人や退場者が出ないことを祈るばかりだ。

鹿島で注目されるのは、先週末の柏戦で２ゴールをあげ絶好調の興梠慎三だ。日本代表に再招集されてもなんら不思議のないプレーを披露。本人も「調子は良いと思います」と表情は明るい。相手チームが挑発してきても「僕はあまり怒らない。挑発に乗らなければ良いと思います」と冷静だ。ただ、相手のホームであることには警戒心を示した。「ホームとアウェイだとぜんぜん違う。下がったらきつくなるので先制点を大事にしたい」と、ゲームのポイントを話した。

鹿島で対戦したとき、上海申花は[4-1-4-1］という布陣だったものの、４バックの前にボランチのミリガンを配して、重心は自陣に置いていた。１トップにバルコスにボールが収まれば、前からプレスをかけることができる形ではあったが、そこにボールは収まらず攻撃の形もつくれていなかった。天津戦では復帰した#7フレブが右サイドを突破してバルコスがゴールを決めている。興梠が語ったように、鹿島で対戦したときとは別の顔を見せる可能性が高い。鹿島イレブンは、試合開始時の高い集中力が求められることだろう。

とはいえ、同グループのもうひと試合、水原三星対シンガポール・アームド・フォーシズは、この試合の１時間半前（日本時間19:30）にキックオフされる。その経過によっては、鹿島の首位通過が濃厚になっている可能性もある。他会場の結果にも目をこらしたいところだ。

以上

2009.05.18 Reported by 田中滋