5月20日（水）J2 第16節 東京Ｖ vs 岡山（19:00KICK OFF/味スタ）
スカパー！生中継 Ch173 18:50〜（解説：三浦俊也、実況：山下末則、リポーター：大竹奈美）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム
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第１クールも残り２試合になった。前節に引き続きホームゲームの東京Vは、今季からJ２昇格を果たした岡山との初対戦を迎える。
岡山と同じく今年からJ２入りした富山（第3節）、栃木（第5節）との対戦で苦戦を強いられたことを思えば、東京Vにとって今節も決して楽な試合ではないだろう。新チャレンジャーとして必死に挑んでくる岡山に対し、東京Vはどう応戦していくだろうか。

ゲーム間隔が中２日だけに、お互い疲労度も１つの懸念材料となってくるだろう。それでも、「練習よりも試合の方が好きなんでね」と、東京Vのエース・大黒将志がむしろ大歓迎だと笑うのは、コンディションも含めた自身の好調さの表れだろう。スコアレスドローだった前節・福岡戦でも、クロスに対して迷わずダイレクトで狙うなど「シュートへの意識は高まっている」と大黒は話す。また、自分だけではなく、FW林陵平、MF柴崎晃誠など他の選手が得点を重ねることも大きく評価する。「誰か1人だけがたくさん点を取っていると、相手はその選手だけをマークしてればいいということになる。でも、他にも決められる選手がいることで相手もケアする場所が増え、いろいろなスペースができる。みんなで循環していけたらいい」（大黒）。前節、右サイドでプロ入り初先発となったMF富所悠も「そろそろ点をとりたい」と、ゴールへの強い意欲を口にしているだけに、あとはそれをいかに結果に結び付けるのか。攻撃にはぜひ注目したい。

守備に関しては、ここ４試合で１失点と、非常に安定してきている。「失点が多かった時は、守備になった時にFWは前からボール奪いに行ってたけど、今はFWの選手もしっかりと戻ってブロックを作って守ろうと、選手間でのコミュニケーションがとれている」と、MF河村崇大は堅守の要因を説明する。
ただ、２試合連続完封しながらも、GK土肥洋一が指摘するように「相手の（シュートやラストパスなど）精度に救われた部分が多い」というのも、決して否めない。慢心は捨て、今節も無失点を目指すのみである。

岡山は、初のJ２に開幕から苦戦が続いている。第11節で福岡からJ２初勝利を挙げてから後２試合は、引き分け、勝ち、と上昇の波に乗ったかと思われたが、第14節・岐阜戦（０−４●）、前節・愛媛戦（１−３●）と２試合で７失点という大量失点での連敗を喫している。
そこで、まず守備面での早急な立て直しが必要となるが、今節はDFの要ともいえるDF金廣閔が出場停止というのは痛いだろう。ただ、一方で前節出場停止だったDF植田龍仁朗の停止が明ける上、前節、DF野本安啓もケガから復帰しており、大きな戦力ダウンの心配はなさそうである。岡山のDF陣が、元日本代表の大黒将志、林陵平の好調２トップをどこまで封じ込めるかが、この試合最大の鍵となるだろう。

攻撃面では、岡山の攻撃パターンであるFW西野晃平が起点を作ったところに、後ろから攻撃的な選手がサポートし、ゴールを狙うという形がどれだけ作れるかが鍵となりそうだ。特に前節、後半途中から投入されたMF川原周剛が左サイドに入ったことでリズムを掴んでいただけに、川原、武田英明らに自由を与えないことが、東京V側のポイントとなりそうだ。

そして、最も警戒しなければいけないのが、東京Vから期限付移籍しているFW喜山康平である。ヴェルディジュニアからの生え抜き選手だけに、東京Vとの対戦には人一倍強い思い入れがあるに違いない。スピード、シュート力に長け、速攻でもゴール前へ効果的に攻め上がる喜山の高い能力は、サポーターにも強く印象に残っているのではないだろうか。
昨季JFL新人王を獲得し、今季も彼のゴールがチーム初勝利を生むなど、岡山にとって必要不可欠な存在である喜山の成長した姿とともに、それを東京Vがいかに食い止めるか。サポーターにとっても大きな楽しみとなろう。

東京Vは前節、DF藤田優人、高橋祥平、那須川将大、MF富所悠、FW林陵平のルーキー５選手が先発のピッチに立ち、経験を積んでいる。若いパワーを取り入れながら、チームとして力をつけていくためには、『勝利』という結果にもしっかりとこだわりたい。

以上

2009.05.19 Reported by 上岡真里江