6月27日（土）J1 第15節 Ｆ東京 vs 清水（19:00KICK OFF/国立）
スカパー！生中継 Ch180 18:50〜（解説：田中孝司、実況：加藤暁、リポーター：日々野真理）
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好調を維持するF東京と清水が聖地国立で対戦する。F東京は前節柏戦に3-0で勝利し、10位に浮上した。対する清水も山形に4-1で勝利して6位まで順位を上げている。互いにリーグ再開初戦を勝利で飾った両チームは2週間前のヤマザキナビスコカップでも対戦し、そのときはF東京がゲームを支配して3−1で勝利を収めている。だが、互いに代表組が不在。さらに清水は攻撃の柱であるヨンセンを出場停止で欠いていた。今節も同じ結果になるとはかぎらないだろう。

「前回対戦した時の我々以上の姿を見せなければ、厳しいゲームになる。その心積もりで戦いたい」と、城福浩監督も警戒を強める。今週の火曜日に行われたビデオミーティングでは、前節柏戦を確認した。だが、「柏戦がよかったからさすがにいいシーンがでてくるかなって思って見ていたけど、ずっと守備の修正と確認が続いた。結局、一度もゴールシーンは出てこなかった」と、ある選手が話すように一切の緩みは今のチームにはない。指揮官も選手もここが山場となることを分かっているからだ。

今季は開幕戦から苦しんできた。城福監督は「星をタイに戻してからが本当の勝負だと思っている」と、言い続けてきた。だが、勝てば勝敗が五分に並ぶという試合にことごとく敗れ、今季は勝ち星が一度も先行していない。前節は今季初めて完勝と呼べる内容で柏を退けただけに、ここで連勝を飾ることが出来れば、必ずチームは勢いに乗る。F東京にとっては、ここが今シーズンの大きな分岐点になるはずだ。
「清水もより高いモチベーションで臨んでくるでしょうが、我々としても絶対に負けられない」（城福監督）

対する清水にとっても、負けられない理由がある。J1最多出場記録保持者の伊東輝悦が今節出場すれば、聖地国立で通算450試合出場を記録することになる。93年に加入以来、清水一筋で積み上げた大記録だ。清水としてはチームを支え続けた伊東の偉大な記録に対して勝利で華を添えたいところだ。
清水は前節、山形を破ってリーグ3連勝を飾った。このゲームでは、長谷川健太監督のFWの起用法に注目が集まった。代表で活躍した岡崎慎司と、今季の攻撃を牽引するヨンセン、そしてカップ戦で岡崎不在の穴を見事に埋めた原一樹。この3人をどう組み合わせるのか。この嬉しい悩みに対して指揮官が導き出した答えは、岡崎を代表と同じく中盤の左サイドで起用することだった。
「縦へすり抜ける鋭さとか、シュートまで持っていく力強さを岡崎も原も持っている。ヨンセンがいることでカウンターの精度が増している印象がある。清水のカウンターは速い切り替えから始まるので、パスを回す中でそこに引っ掛からないようにしなければいけないし、もし引っ掛かったとしても攻守の切り替えでのミスは絶対に許されない」（城福監督）

強固なゾーンディフェンスと、奪ってからの鋭いカウンターという清水のチームスタイルは変わらない。だが、迫力と精度が増したショートカウンターは対戦相手にとってこれまで以上の脅威となるはずだ。F東京としては90分間、マークの受け渡しやポジショニングの徹底をしなければいけない。
「負けられない」という互いの意地がぶつかり合う試合は、明日19時、国立霞ヶ丘競技場でキックオフする。

以上

2009.06.26 Reported by 馬場康平