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【J1:第16節 清水 vs 京都】レポート:前半攻撃力が爆発した清水にとっては、土壇場で悪夢の結末。京都が前への迫力と執念で2点のビハインドを追いつく。(09.07.05)

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7月4日(土) 2009 J1リーグ戦 第16節
清水 3 - 3 京都 (19:03/アウスタ/16,205人)
得点者:14' 柳沢敦(京都)、24' ヨンセン(清水)、28' 岡崎慎司(清水)、44' 岡崎慎司(清水)、58' 渡邉大剛(京都)、89' 李正秀(京都)
スカパー!再放送 Ch185 7/6(月)10:30〜(解説:澤登正朗、実況:桑原学、リポーター:真鍋摩緒)
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前半が終了した時点では、清水サポーターの誰もが、チームの誕生日を祝うにふさわしい快勝で終わることを信じていた。少なくとも、タイムアップまで何秒かというところであのような悪夢が待っていることなど、誰一人として想像していなかったはずだ。

前半はある意味非常にわかりやすい展開だった。清水は、GKを腰痛の山本海人から西部洋平に、ボランチの1枚を伊東輝悦から本田拓也に代えた以外は、前節と同じスタメン。対する京都も、前節と同じく柳沢敦を1トップ気味に置いた3-4-2-1のような形を継続し、豊田陽平に代わって出場停止明けの李正秀がDFラインに戻った他は、広島戦と同じメンバーでスタート。

夜になり意外に涼しくなった中で、清水がキックオフ直後から先制攻撃をかけて主導権を握る。本田が中盤の底で落ち着いてボールをさばいた清水は、確実にパスを回しながら、行けるときには素早く縦につないで両サイドから攻め、良いリズムを作っていく。12分の右サイドからの攻撃は象徴的で、後方でボールを左右に回しながらじっくりとチャンスをうかがい、右サイドバックの市川大祐が兵働昭弘に縦パスを入れたところから一気に加速。兵働→市川→岡崎慎司→市川と素早くつないで裏をとり、右からのクロスで決定機を作ったのは、まさに狙い通りの攻撃だった。

だが、その後の清水のCKから、京都が虎視眈々と狙っていたカウンターを発動する。左CKのこぼれ球をディエゴが鋭い出足で自分のものにすると、京都の選手たち4人が一気に猛ダッシュ。清水の守備陣を置き去りにして4対1の状況を作り、渡邉大剛のクロスに対して柳沢が胸トラップから鮮やかなボレーシュートを決め、本当にワンチャンスを生かして先制点を奪った。

これほど「怒濤のカウンター」という言葉がピッタリとくる迫力あるカウンターを見たのは久しぶりのこと。後方で見ていた佐藤勇人も「自分がジェフにいたときのカウンターを見ているような感じだった」と振り返り、前へと突き進む迫力がほしい京都にとっては、大きな手応えにつながるゴールシーンだった。

そこから流れは一気に変わり、京都がリズムを作ってペースを握る時間が続いたが、それも10分後には清水が奪い返す。24分、立ち上がりから良いポストプレーを見せていたフローデ・ヨンセンが、今度はバイタルエリアでのテンポの良いパス交換でボールをさばき、左にサイドチェンジ。そこからファーサイドに走りこんだヨンセンが、太田宏介のクロスからループ気味のヘディングシュートをゴール左に決めて同点ゴールをゲット。
ヨンセンはこれでリーグ戦では3試合連続の6点目。意外にも、これが清水に来てから初めてのヘディングによるゴールだった。練習でホットラインを築いていた太田のクロスからの初ゴールという意味でも価値が大きく、その成果は次の1点にも結びつく。

その後は清水が一気に主導権を奪い返し、27分にも兵働の右CKがヨンセンの頭にピタリと合う場面を作る。そして28分には、左スローインから枝村匠馬がクロスを入れると、ヨンセンが競り勝って頭で折り返し、左から猛然と飛びこんだ岡崎がダイビングヘッドで狭い隙間を抜いてゴールネットを揺らす。岡崎の真骨頂と言える形で、清水が前半のうちに逆転に成功した。
さらに、前半終了間際の44分には、市川の右クロスが逆サイドに抜け、そこでフリーで待っていた岡崎が、胸トラップから落ち着いたシュートをゴール右に突き刺し、京都を突き離す3点目を奪った。サイド攻撃を持ち味にする清水としても、これほど左右のクロスから多くの決定機を作れたのは今季初めてのこと。その意味でも、前半は非常に手応えのある内容だった。

しかし、後半に入ると徐々に雲行きがあやしくなってくる。開始1分には、太田の質の高いクロスからチャンスを作ったが、原一樹がわずかに届かずゴールならず。だが、その後は京都のハーフタイムでの修正が効果を発揮し、清水がなかなかチャンスを作れなくなっていく。
その修正とは、「(前半は)ディエゴが左にいたが、市川に上がられて右から良いクロスを上げられていたので、そこに安藤を持っていって、ディエゴを真ん中にして、安藤のポジションに勇人を下げた」(加藤久監督)という形で、清水のサイドバックの攻め上がりにフタをすること。これが功を奏し、チーム全体としても強気に攻める姿勢をあらためて強調したことにより押しこむ時間も徐々に多くなり、清水がサイドから厚みのある攻撃を仕掛けることができなくなっていった。

そうして流れがまた変わり始めた後半13分、中盤でのパスカットから交代出場のパウリーニョを軸に素早くつないで、京都が再び怒濤のカウンターを発動。パウリーニョのパスから右に飛び出した渡邉が、冷静にニアサイドにシュートを決め、2点目を奪った。逆に清水の側から見れば、もっとも警戒していたカウンターから2点を奪われたことが、試合結果にも大きく影響してしまった。
その後、「2点目が入った瞬間から相手の足が止まったのがわかった」(水本裕貴)と感じた京都は、さらに攻勢を強める。それに対して清水のほうは、疲労の色が目立ち始めたことで守りの意識が強くなり、カウンターでも京都のような鋭さを発揮できず、残り時間が少なくなるにつれてラインが下がり、防戦一方になっていく。

さらに加藤監督は、豊田(19分)、林丈統(35分)と攻撃の駒を投入し、最後はDFの李も前に上げて、全員が最後まであきらめずにリスクを冒した攻めの姿勢を強調。清水が、伊東輝悦(38分)、廣井友信(43分)と守りのカードを切り、逃げ切りの姿勢を強めた中で、3分と表示されたアディショナルタイムも残り数十秒というところまで来たが、そこで京都の執念がついに実る。
47分、GK水谷雄一のプレースキックを豊田が頭で裏に流し、それに飛びこんだ李が左足で叩きつけてゴールネットを揺らして、まさに土壇場で3-3に追いつくことに成功した。

そして、再開のキックオフ直後に試合終了の笛。京都は、今季のアウェー初勝利こそ実現しなかったが、強気の攻撃で2点のビハインドを取り戻したことは大きな収穫。3点取られたことに対する反省を口にしながらも、選手たちは試合後に明るい表情を見せた。

一方、誕生日を祝う花火を打ち上げるはずだった清水にとっては悪夢のような結末。試合後のアウスタには、まるで負け試合のような雰囲気が漂っていた。結果論で言えば、後半守りに入ったことがどうだったのか? という疑問も生じるが、後半も少なくとも3度は決定機があり、それを決めていれば試合も決まったはずだし、最後の失点も防げるはずのものだった。それを悔やむことよりも、前半の攻撃は非常に良かっただけに、気持ちを切り替えて良い面を次のG大阪戦につなげていくことのほうが大事なはずだ。

以上

2009.07.05 Reported by 前島芳雄
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