スカパー!生中継 Ch185 18:20〜(解説:塚田雄二、実況:深沢弘樹、リポーター:石河茉美)
☆勝敗予想ゲーム
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「麻生おろし」や「麻生おろし封じ」で、永田町一丁目にある地下3階地上9階建てのビルがキナ臭くなっているが、7月18日は山梨県甲府市小瀬町840番地が熱くなる。最近の山梨県発の全国ニュースは「甲府市の最高気温が37度(7月16日)」と、暑さに対するものだけだったが、7月19日のスポーツニュースは、甲府とC大阪の熱い「どつきあい」がネタになる。ウッズと一緒にコースを回っている遼クンのライバルにはなれそうもないが、監督が交代したJ1のチームと張り合って、サッカーニュースでは主役になることができるはずの熱い対決。
7月は現在のトップ4(湘南、C大阪、仙台、甲府)の直接対決が集中しているが、その第2クールのヤマ場に4位の甲府と2位のC大阪は揃って「湘南おろし」に失敗した。中位以下のチームに勝つことも重要だが、上位の直接対決で勝たなければ5位の東京Vと友だちになってしまう。特に甲府は東京Vに一番近いし、次節はアウェイで東京V戦なので、壮絶な「どつきあい」の末にC大阪に勝って、背中が寒くなる心配をしなくていい状況を作りたい。
今の甲府はケガ人が多い上に、イエローカードを3枚も溜め込んでいる選手が5人(マラニョン、金信泳、山本英臣、ダニエル、池端陽介)もいる。そのうち、マラニョンとダニエルは2回目の出場停止の一歩手前で踏ん張っている。センターバックの山本とダニエルがC大阪戦でカードを貰ったら…なんて考えると怖くなるが、安間貴義監督も「そう思って見るとそうなっちゃうから、そっちは見ない」と言う。「ダニエルがカードを貰って2試合出場停止になって、僕が2試合出て、その2試合目に(山本英)臣さんがカードを貰って3試合連続出場して、そのままレギュラー定着」なんて筋書きを考えている御厨貴文ですら、「2人が同時にカードを貰って自分が次の試合に出るのはちょっと怖い」と言うほど。しかし、この危機感が選手の「不必要なカードは絶対に貰わない」という意識を高めている面もある。
今節の甲府は新戦力のFW・ガウボンを先発でデビューさせて、草津戦(第27節・2-1)で魅せた森田浩史をトップ下で起用する見込み。ガウボンはコンディションでも、連携面でも足りない部分があるが、安間監督は「湘南戦(第26節・1-2)でもそうだったけれど、ウチは5〜6回の決定機を作っているけれど、ゴールが決まっていない。もう一つ進んだ部分が欲しい訳で、彼はそれを持っている。弱気じゃなくて、強気に出てみようと思っている」という理由で起用を決断した。ガウボンを初めて実戦形式で試したのは7月9日の湘南とのトレーニングマッチ。このトレーニングマッチではガウボンをまず使ってみることが最優先事項だったが、シュートゼロで目に見える収穫はなかった。
しかし、思わぬ収穫があった。4試合先発を外れていた森田のポジションがなかったために、苦肉の策で安間監督は森田をトップ下で起用した。そうすると、2列目から飛び出す188センチの大型FWは機能し、前節草津戦はゴールという結果も出した。瓢箪から駒で発見した森田の新しい可能性は、後半戦を戦う上で抹茶アイスの発明に匹敵する戦い方になるかもしれない。3トップの中央に入るガウボンと、その一列後ろで動き回る森田。C大阪は最高の実戦相手になりそうだ。
開幕ダッシュをしたとき以来、ようやくベストメンバーが揃うC大阪。失点の多さが湘南に首位を明け渡した理由だが、対戦相手から見れば香川真司、乾貴士、カイオという前線の面子は怖いけど楽しみな選手。第1クールの甲府はチンチンに攻められて、攻撃に出るチャンスを与えてもらえなかった。それでも0-0の引き分けで勘弁してもらったのだが、安間監督は「0-3で負けていないと失礼な内容だった。最終ラインが頑張っただけ。力の差を感じた試合」と微妙な表現で振り返る。香川、乾、カイオに対して絶対的な守備なんてありえないし、サイドハーフもガンガン上がってくる。分かっていてもやられる。
しかし、そこは「我慢」のしどころ。我慢すべき状況で、我慢の守備が出来るかどうかがポイントになる。「あのころからコツコツやってきた甲府がどれだけ出来るのか。それをC大阪相手に見せたいし、試してみたい。我慢することも必要だし、チャンスには前向きに戦う」と、安間監督は楽しみにしている。
レヴィー・クルピがC大阪の監督に就任して以来、甲府とC大阪の対戦は「どつきあい」になることが殆ど。安間監督は「お互いに守備のバランスを崩してでも積極的に前に出て行くからスペースが出来る」と話す。お互いがリスクを冒して、相手の能力を引き出すから攻守の切り替えが速くなって面白い。サッカーにおいて、相手を尊重することの意味と価値を教えてくれる対戦という言い方も出来るが、今回はそんな美しい面に酔っている余裕はない。でも、面白いものは面白い。甲府はC大阪の選手が前線で攻め残っても、チャンスならリスクを冒してサイドの選手も上がっていく。そのスペースを突かれることを恐れていては甲府のサッカーにはならない。それで失点してしまうのなら、それ以上にゴールを決めるだけ。傲慢兄弟のボクシングのようにクリンチには逃げない。「こんな試合を見るくらいなら、詩の朗読会に行った方がマシ」なんてことは絶対に言わせない戦いになることは確実。
0-0の「どつきあい」になるのか、大量得点の「どつきあい」になるのか予想できないが、「どつきあい」の末に両者がリングに倒れたとき、先に甲府の選手を立ち上がらせるのが小瀬力。ひとりでも多くのサポーターの力が必要なビッグマッチ。明日の山梨に小瀬より熱い場所はない。
以上
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★★7月の熱い上位対決! [ J2 6'n Roll ] ★★
2009.07.17 Reported by 松尾潤















