7月29日(水)ヤマザキナビスコカップ 清水 vs 浦和(19:00KICK OFF/アウスタ)
★ヤマザキナビスコカップ特集
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ヤマザキナビスコカップ準々決勝第1戦は2-1で浦和の勝利。しかし、清水もアウェイゴールを1つ奪い「最低限の結果」(長谷川健太監督)を残した。もちろん、清水としてはこの試合に勝つしかベスト4に進む道はないが、それは一発勝負でも同じこと。1-0あるいは2点差以上の勝利が必要だが、失点を抑える戦い方はいつもと同じスタイルであり、選手たちにも迷いはない。 夏に強いチームの本領が徐々に発揮されつつある中で、清水としては自信を持ってこの大事な一戦を迎えようとしている。
ただ、第1戦の前半は、清水にとって反省すべき点が多かった。チーム全体として少し萎縮したようなプレーになり、ボールも落ち着いてキープすることができず、完全に押しこまれる展開になってしまった。その中で、浦和の左サイド・原口元気のドリブルで何度も突破され、そこからPKを与えて先制点を許してしまう。
それを踏まえて、清水にはこの試合で大きな課題が2つある。1つは、もちろん1対1で負けないこと。原口に限らず、浦和には個の勝負で力を発揮できる選手が揃っており、そこで抜かれる回数が多くなると組織も機能しない。もちろん、チーム全体としてカバーリングは重視するが、まずは個人個人の頑張りが欠かせないものになる。
もう1つは、奪ったボールをすぐに奪い返されてしまわないこと。今年の浦和は、攻撃時にボールサイドに人数をかけてくるのが特徴のひとつだが、そこでボールを奪われても、その周囲に多くの選手が集まっているため、素早い切り替えですぐに相手を囲んで奪い返しにくる。それに見事にはまってしまったのが、第1戦の前半だった。
したがって清水としては、浦和の早くて厳しいファーストディフェンスをいかに外し、ボールをつないでいくかという部分が、戦略上の大きなポイントとなる。長谷川監督も「最終ラインからきちんとビルドアップしていかないと、自分たちのサッカーはできない」と語っており、そこは非常に重視している部分だ。逆にそれができれば、逆サイドや裏のスペースを突いて速攻を仕掛けることができ、好調な2トップを大いに生かすことができる。
そうした意味でも、第1戦の後半はかなり修正することができ、早い時間にアウェイゴールを奪取。そのまま1-1で終えることはできなかったが、選手たちもやれるという手応えはつかんでいる。そして、その直後の鹿島戦では、運動量でも球際の競り合いでも鹿島に負けないところを見せて優位に試合を進め、2-0のビハインドを取り返した。また土曜日の千葉戦では、相手の頑張りで非常に難しい試合になった中、セットプレーから青山直晃が勝ち越し点を決め、しぶとく勝点3をつかみ取っている。
そうした流れの中でチーム全体として手応えをつかみ、岡崎慎司とヨンセンの2トップは好調を維持して、2人の連係も試合を重ねるごとに良くなっている。したがって、先の2点の課題がクリアできれば、ホームで自分たちのサッカーを展開し、浦和からゴールを奪うこともできるはずだ。
一方、浦和のほうは、第1戦以降はリーグ戦で2連敗中。田中マルクス闘莉王が腹筋を痛めて欠場しており、浦和らしい勝負強さを発揮できていない。また司令塔のポンテが右足首痛で欠場濃厚となり、闘莉王も引き続き欠場の見込み。いわば飛車角が抜けた状態で、この試合に臨む可能性が高くなっている。
だが、それでも高原直泰とエジミウソンの2トップは非常に強力で、原口も相変わらずの切れを見せている。また、ポンテの代わりに山田直輝が出場すれば、攻守の切り替えはむしろ早くなり、ファーストディフェンスの厳しさも増すだろう。守備陣にも、個の力が高く経験豊富な選手が揃っており、引き分けでOKという戦いでは大きな力を発揮するはずだ。
当然、清水が2点差以上で勝つのは簡単なことではない。そのため、清水としても失点はしたくないゲーム。先制点が非常に大きな価値を持つことは両者に共通する中で、初めから仕掛けていくのか、バランスをとりながら相手のスキをうかがっていくのか。両チームがどのような入り方を見せるのかという部分も大いに注目される。
とくに清水のほうは、絶対に先制点を奪わなければいけないゲームだ。それができれば、浦和も攻めるしかなくなり、逆に2点目を奪うチャンスも増えてくる。ただ、浦和に疲れが見えてくる後半に勝負をかけるという考え方もあり、長谷川監督としても悩ましいところだろう。
また、左足甲の痛みで千葉戦を欠場したキャプテン・兵働昭弘は、この試合に出場できるかどうか微妙な状況。冷静にゲームを作るという意味では欠かせない選手だけに、彼が出場できるかどうかによって、清水の戦い方も微妙に変わってくるかもしれない。
しかし、どんな形であれ、今年こそヤマザキナビスコカップのタイトルを奪いたい清水としては、勝ってベスト4に進むことしか考えていない。結局最後は同じ話になってしまうが、最終的には、その気持ちの強さをどれだけピッチ上で表現できるかどうかにかかってくるだろう。
以上
2009.07.28 Reported by 前島芳雄
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