7月29日(水) 2009 ヤマザキナビスコカップ
名古屋 2 - 1 F東京 (19:00/瑞穂陸/6,463人)
得点者:33' 巻佑樹(名古屋)、65' 吉田麻也(名古屋)、85' 平山相太(F東京)
★ヤマザキナビスコカップ特集
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ヤマザキナビスコカップ準々決勝第1戦の結果は5−1でF東京が大勝。名古屋は勝ち抜きに最低4得点以上が必要という、非常に苦しい立場でホームでの第2戦に臨んだ。唯一の好材料は直近の公式戦であるリーグ戦第19節での快勝劇。アウェイで浦和を3−0と圧倒したことで、チームは勢いに乗っていた。3得点を奪った浦和戦では他にも決定機を外しており、4得点というのは決して非現実的な数字ではない。大きなアドバンテージを持ったF東京をいかに切り崩すか、試合前から注目はその一点に集中していた。
だが、大量点を狙う名古屋のメンバーからは主力が数名欠けていた。楢崎正剛、玉田圭司、マギヌンの3名はベンチ入りすらしておらず、控えのメンバーは全員がニューヒーロー賞の対象選手というフレッシュな面々。欠場した3名の代役には、それぞれ広野耕一、巻佑樹、杉本恵太が起用されるなど、若いメンバー構成で大逆転劇に挑むことになった。
一方のF東京もまた、若いメンバーで第2戦に臨んできた。右サイドバックに椋原健太、両サイドハーフには鈴木達也と田邉草民を起用し、ボランチの一角には羽生直剛を据える。2トップはカボレと赤嶺真吾のコンビ。控えメンバーには徳永悠平や石川直宏、平山相太らがスタンバイしており、有事の際の備えも万全にアウェイのピッチに乗り込む。
試合展開はキックオフして早々に決定した。名古屋は持ち前のパスワークを封印し、前線へのロングフィードを軸に強引なオフェンスを展開。ケネディ、巻と長身FWを並べた前線は高い確率で競り勝ち、無理やりチャンスを広げていった。F東京の鈴木が「徹底したパワープレー」と形容した戦術は得点こそなかなか生まれなかったものの、相手守備陣を後退させるなど一定の効果は挙げていた。試合序盤でペースを握ったのはF東京だったが、13分、21分、22分の決定機は赤嶺が決められず、早期決着とはならなかった。そしてここから、試合は一気に動き出していく。
前半33分に名古屋が巻の泥臭いゴールで先制すると、後半は両チームが活発に動いたことから打ち合いの展開に。F東京はカボレが後半開始早々の4分と7分にフリーの決定機を外し、またも試合を決め損ねる。このあたり、城福浩監督は試合後に「もっと早く息の根を止めなければならなかった」と詰めの甘さを指摘している。命拾いした名古屋は後半10分に津田知宏、17分に田口泰士を投入し、さらなる追加点を狙いに出た。F東京もカボレに代えて徳永、羽生に代えてエース石川を投入するなど対抗。後半20分に名古屋が吉田麻也のヘディングシュートで2点目を手にすると、試合はさらに激しさを増していった。最後の交代カードはF東京は平山、名古屋は佐藤将也を選択。名古屋は3バックに変更し、中盤のアンカーに小川佳純を置く守備力度外視のフォーメーションで、残る2点を奪いに行った
放り込む名古屋、カウンターで反撃するF東京。決着は、終了間際の40分にようやくついた。混戦の中からこぼれたボールを拾った石川が、ゴール前まで持ち込みラストパス。走りこんだ平山が押し込み、名古屋の追撃を振り切った。それでも名古屋は落胆の色も見せず、最後まで抵抗を続けたがあえなくタイムアップ。試合は名古屋が2−1で勝利したものの、2戦合計6−3のスコアで、F東京の準決勝進出が決定した。
今季3度目の対戦で、試合結果としては名古屋が雪辱を果たしたことにはなった。主力抜きの布陣でここまで食い下がったことは、多少なりとも自信につながるだろう。名古屋のストイコビッチ監督も、「今日見せてくれた戦う気持ちを持ち続ければ、今後のリーグ戦にも期待できる」と語っている。それだけに第1戦の結果が悔やまれるところだが、勝負に「たら」「れば」は禁物。名古屋にとっての今季のヤマザキナビスコカップは、初戦敗退という結果で終了した。さしあたって今後はリーグ戦とAFCチャンピオンズリーグに照準を絞っていくわけだが、この大敗を糧とできるか否かは、残るコンペティションの成績次第。この日の試合前にスタジアムで加入会見が行われた新戦力・ブルザノビッチを加えた名古屋が、ここからどのような上昇曲線を描いていくか、注目したい。
以上
2009.07.30 Reported by 今井雄一朗
J’s GOALニュース
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