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【J1:第20節 川崎F vs F東京】川崎F側レポート:耐えた川崎Fが、戦術的柔軟性や選手層の厚さを根拠にロスタイムの逆転劇を見せた。(09.08.02)

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8月1日(土) 2009 J1リーグ戦 第20節
川崎F 2 - 1 F東京 (19:03/等々力/21,379人)
得点者:37' 石川直宏(F東京)、55' ジュニーニョ(川崎F)、89' 谷口博之(川崎F)
スカパー!再放送 Ch181 8/3(月)08:00〜(解説:柱谷幸一、実況:西岡明彦、リポーター:高木聖佳/日々野真理)
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狙い通りだったのか、それともそうせざるを得なかったのかはさておき、前半は川崎Fにとっては耐えなければならない時間帯だった。運動量で勝るF東京の、人とボールが連動する攻撃にさらされた川崎Fは、F東京に次々と決定機を作られ、苦しい展開を余儀なくされてしまう。

と、記者席から見ていてそう感じてはいたのだが、選手たちはそれほどやられているという感じでもなかったのだという。たとえば山岸智は「奪った後に早く攻められていた」事を理由に「感じとしては悪くなかった」と前半を振り返っている。また期せずして目立ってしまっていた川島永嗣も「ピンチはありましたが、自分たちの思い通りにやっててもピンチが全くないわけではない」と話し、決定機を作られていても「(チームとして)意思は統一してやれていた」と、ゲームプランからは逸脱することなくプレーできていたと明かしている。

川崎Fの選手たちにとってはある程度押し込まれる事を覚悟した前半だったのだろう。そういう点では石川直宏に許した1ゴールは川崎Fにとって致命傷になりかねなかった。結果論ではあるが、押し込まれる事を覚悟するのであれば押し込まれながらもしっかりと守り抜く強さが必要だった。

現実的な問題として川崎Fは1点を先行されてしまっており、何らかの手を打つ必要があった。それが交代采配へとつながる。後半に入り、ペースを取り戻しつつある中の53分に山岸に代えてレナチーニョを投入。するとその2分後に、レナチーニョが右サイドの森との連携でタテのスペースに絶妙なパスを出す。サイドバックの森勇介がこのボールに追いつくと、中央へとクロス。これをジュニーニョが頭であわせまずは川崎Fが同点に追いつく。

2トップから3トップへとシステムを組み替えた川崎Fは苦しめられた前半とは打って変わり、F東京を攻め立てる事となる。もちろんその理由の一つとしてF東京の運動量の低下もある。この日、出場停止の菊地光将に代わりセンターバックに入っていた寺田周平はその点について「FC東京は後半、少し落ちたように感じました」と述べており、実際に中盤は間延びしてしまっていた。もちろん川崎Fも水曜日に試合を戦っておりコンディションは同等。お互いに中盤にスペースができた中での後半の戦いという事になった。そしてそうした中では個人技が生きる事となる。同点ゴールをお膳立てしたレナチーニョやジュニーニョのドリブルはその効果を発揮する事となり、それが川崎Fに勢いを与える事となる。

分厚くペースを握り続けていた川崎Fの選手たちはなんとなく予感していたのだという。たとえば65分にベンチ退いていた村上和弘は「後半40分くらいになって、今日は行けるかもと思いました」と話している。また同じくベンチで戦況を見守っていた山岸も「ロスタイムには何かあるんじゃないかとベンチで話していた」という。

もちろん水曜日の鹿島との死闘を受けての発言であり、ピッチに立っていた選手の中にもたとえば寺田のように「なんか入るんじゃないかなというのはありました」とその時間帯を振り返る選手がいた。そして予感は現実のものとなる。後半ロスタイム。井川祐輔からのスローインを、中村憲剛が無理な体勢で折り返す。これにジュニーニョが体を寄せ、ボールがこぼれるとそこに谷口博之がいた。

谷口は後半の62分に同じような場面で決定機を迎えていた。フリーの谷口は十分に時間を使い狙いを定め右足を振りぬく。強烈なシュートは、しかしGK権田修一の眼前へと飛び、セーブされていた。だからこそ「前にもチャンスはあったしそれを決められなかったですから決めてやろうと思っていました」と思ったのだという。だからこそ「疲れていたので、上にふかすのだけはやめようと思っていました」と押さえの利いたグラウンダーのシュートを放つのである。一度目がダメでも、二度目に挑戦するという貪欲さと、枠を捉えようという冷静さが、逆転のゴールとなった。

ロスタイムでの逆転劇に等々力は沸き返るが、選手たちは冷静だった。点が入る予感がしていたという寺田はそこで「逆にそれで気が引き締まりました」と述べている。死に物狂いの自分たちがやれたのだから、逆転されたF東京が狙わないわけがない、と考えたのである。サッカーは何がおきるかわからないという事を身をもって経験したヤマザキナビスコカップ鹿島戦は、そういう点で「大きかった」とも話していた。

土壇場で逆転ゴールをねじ込んだ川崎Fは、結局そのまま試合を終える事に成功。勝点3を手にするとともに、暫定2位へと順位を上げている。ゲームプラン的には、前半の苦境や失点はあったが、自分たちを信じ続けた事が結果につながったという点で貴重な勝ち星となった。またこれで多摩川クラシコでは1つ勝ち越すことに成功。ホームチームとしての面目を保っている。

以上

2009.08.02 Reported by 江藤高志
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