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【J1:第20節 山形 vs G大阪】レポート:しぶとい山形、またも追いつきドローに!G大阪は追加点を奪えず、連勝がストップ!(09.08.03)

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8月2日(日) 2009 J1リーグ戦 第20節
山形 1 - 1 G大阪 (18:03/NDスタ/16,547人)
得点者:39' 明神智和(G大阪)、71' 長谷川悠(山形)
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 63分、山形3枚目の交代カードとして財前宣之がピッチに登場すると、スタジアムのボルテージが一気に上がった。3節前の横浜FM戦ではセットプレーからの逆転劇を演出し、前節・新潟戦では長谷川悠の同点ゴールをアシストした財前への期待の高まりが、大きなうねりを巻き起こしていた。同点劇はその8分後。今回は財前が直接得点に絡むことはなかったが、「後半は選手も頑張ってくれたが、サポーターの勢いもあり、ホームでそういうツキが随分手伝ってくれた」(小林伸二監督)と地の利を最大限に生かした。シュート数は5対22。前半のシュート数は、前節・新潟戦の0本に続き今節も1と、山形が完全に押し込まれていた。それでもスコアは1−1。追いつくことを信じて疑わない空気が、チームをいい方向へと導いた。

 G大阪は、練習中にGK藤ヶ谷陽介が負傷したことで、松代直樹が3試合ぶりにゴールマウスを守り、さらに水曜日に行われたヤマザキナビスコカップ準々決勝・第2レグでルーカスが負傷したことで、遠藤保仁をトップで起用し、空いた中盤の1枚には佐々木勇人を起用し、右サイドに置いた。序盤はその佐々木を中心とするサイド攻撃に、山形が悩まされる。「前半立ち上がり、思ったより受けた。佐々木が中側に、宮本の左脇に入ってきているのをどうするかというところで、左側と章吾(小原)が苦しんだ。中途半端なポジションを取って(相手が)出たら下がればいいんですけど、そこがなかなか、怖いのかなんか知らないけど下がってしまうので、自由にやられてしまった」(小林監督)。

 山形ボランチの前に出る機会を奪ったことでG大阪の橋本英郎、明神智和のダブルボランチはフリーでプレーでき、両サイドのスペースへの配球が容易となった。かくして、圧倒的なポゼッションを背景としたG大阪の攻撃が開始された。右からは、レアンドロを使って佐々木が中へ切れ込みシュート。左では遠藤とのワンツーで中へ中へ移動した下平匠がクロスバーをかすめるシュート。中央でも、二川孝広を起点にレアンドロがカウンターを仕掛けてシュートまで持ち込んだ。

 G大阪の攻撃はリスクをしっかりと管理したなかで、どちらかと言えば慎重な攻め具合に見えた。遠藤は中央1.5列目を起点に自由にプレーするため、前線の仕事は1トップ気味のレアンドロの個人技にその多くを依存するが、的を絞りやすくなったことで山形のセンターバックにしっかりとマークされ、巡ってきたシュートチャンスも枠をそれるか、GK清水健太の正面を突くものが多かった。開始30分を前に、西野監督は遠藤と橋本のポジションを入れ替えたが、その直後、山形・小林亮と競り合ったボールを奪った橋本が、ガラ空きとなった左スペースへボールを送り、レアンドロを走らせる。が、左足で放ったグラウンダーのシュートはわずかに枠をそれていった。

 山形は31分に秋葉勝のインターセプトからのカウンターで宮崎光平がシュート寸前まで行くと、36分には宮沢克行とのワンツーで左サイドを抜けた北村知隆のクロスから、前半チーム唯一のシュートを長谷川が放った。山形の攻撃機会が徐々に増えていたこの時間帯、しかし、ゴールネットを先に揺らしたのはG大阪。39分、安田理大が石川竜也との1対1から強引に仕掛けてスペースを突き、中へ入れたクロスに明神がヘディングで合わせた。

 後半開始直前、雨が突然降り出し、強まり、さっきまでとは違う舞台が用意された。山形は赤星貴文と佐藤健太郎を投入する。G大阪は選手交代こそないものの、西野監督が「ここでもう1点取りにいく姿勢がなきゃダメだ」と追加点を奪い試合を決める意欲を示していた。48分には、遠藤が強烈なシュートをポストに当て、跳ね返りを再度打ち込んだが、このビッグチャンスを逃すと、山形が押し込む時間を徐々に増やしていく。そして、財前もピッチに登場したところでついに生まれたのが71分の同点弾だった。秋葉、宮本、宮崎で右サイドを押し上げたあと、長谷川が中央でパスを受ける。アプローチした中澤が1メートル先でステイしたのを確認すると、ボールを軽く右に持ち出した。「1回キックフェイントを入れたんですけど、そのときにキーパーが結構(左に)寄っていた。あとは(中澤の)股の下しか空いてなかったので、そこを狙って打った」(長谷川)。低く滑るような弾道は、GK松代が大きく空けたサイドへ向けて走る。松代は横飛びに飛びついたが、濡れたグローブをかすめて、ボールはゴールマウスに吸い込まれた。

 G大阪はこの失点前の67分には、怪我から復帰したチョ・ジェジンをピッチに送り、二川のシュートがポストを叩いた直後の80分には下平から寺田紳一にスイッチし、システムを3−5−2に変更した。さらには播戸竜二も投入し、一方的に押し込んだなかで勝ち越しゴールを狙ったが、山形のブロックを崩しきるまでには至らず、ロスタイムの遠藤の右クロスもレアンドロのヘディングが枠をそれ、1−1から抜け出せずに試合は終了した。
 復調傾向にあったG大阪だが、完全復調まではまだ時間を必要とする様子だ。「追加点が取れないなかで苦戦した、それに尽きる」(西野監督)と、リーグ戦の連勝は2でストップ。前日に鹿島が敗れ、勝点差を3つ縮める絶好の機会を活かせなかった。順位はこれで8位まで下げたが、次節は万博で浦和とのビッグマッチが控えている。それまで2週間、“らしさ”を取り戻した状態で決戦を迎えたい。

 G大阪が本来のパフォーマンスであれば、前回対戦のような結果もあったかもしれない。日程的なアドバンテージもあっただろう。しかし、前節の新潟戦に引き続き、先制された試合を追いつくゲームを演じた山形に、「初昇格クラブ」という初々しいレッテルはもはや似合わない。J1定着に向けたその歩みには、力強さが備わっている。下位にいるチームが勝ったことで順位は14位まで落ちたが、今のチャレンジを続ける限り、夢を見ながら成長できる楽しい時間はまだ残されている。

以上

2009.08.03 Reported by 佐藤円
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