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【J2:第33節 水戸 vs 富山】レポート:実力伯仲の好ゲームはドロー決着。水戸は前半の消極性が響き、第2グループ抜け出せず。富山は初の4連勝逃す。(09.08.11)

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8月10日(月) 2009 J2リーグ戦 第33節
水戸 1 - 1 富山 (19:04/笠松/1,474人)
得点者:18' 吉原宏太(水戸)、71' 濱野勇気(富山)
スカパー!再放送 Ch183 8/11(火)20:00〜(解説:都並敏史、実況:山下末則、リポーター:湯本久美)
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 両チームの対照的なポゼッションがぶつかり合った。「相手の嫌なところに早くボールを送るのが僕の考えるポゼッション」と語る木山隆之監督に率いられた水戸は、ディフェンスラインを下げて、相手を前におびき出しておいて、一気にDF裏を突くスピーディーな攻撃を仕掛けるサッカーを繰り広げた。それに対し、富山は中盤の長山一也、朝日大輔を中心に細かなパスをつなぎながら、局面を打開して攻撃を組み立てるサッカーを徹底。「両チームとも自分たちのサッカーを出せた。どっちが勝ってもおかしくないゲームだった」と木山監督が振り返るように、実力伯仲の好ゲームが繰り広げられた。

 先手を取ったのは水戸であった。18分、ディフェンスラインからのロングボールを受けた吉原宏太がペナルティエリア内でGKに倒されてPKを獲得。それを自らゴールに蹴りこんで、先制を果たす。「今、カウンターがうまくはまる」と森村昂太が言うように、手数をかけずに攻め込み、ゴールを陥れる“今の”水戸らしさを発揮してのゴール。そのまま堅守速攻を武器とする必勝パターンになるかと思われた。
 しかし、「先制の場面はうまくいったけど、それ以外はうまくいかなかった」という森賢一の言葉が示すように、富山のパスサッカーに翻弄され、防戦一方。ゴール前を固め、なんとか富山の攻撃を跳ね返すことができたものの、得点場面以外はチャンスらしいチャンスを作れず。頼みの高崎寛之も富山の組織的な守備に抑え込まれると、攻め手を失うことに。後半もその流れのまま試合は進み、71分についにCKから同点に追いつかれてしまう。

 そんな危機的な状況に追い込まれたことで、水戸の選手たちはやっと目覚めることとなった。その後、水戸は前線からのプレスを敢行。すると、「前からプレスに行ったら、相手にイージーミスが出た」(村松潤)。水戸の積極的なプレスに富山は戸惑いを見せ、それまでのパスサッカーは影を潜めることとなった。プレスがはまれば、水戸は強い。左サイドに流れた高崎を中心に迫力に満ちた攻撃を展開し、富山ゴールを襲い続けた。次々と決定機を迎え、最後は左サイドを突破した高崎からのクロスを途中出場の山本孝平が合わせるチャンスを作り出した。しかし、ボールはクロスバーに直撃。結局、試合は1対1のまま終了。勝点1を分け合った。

「前半がもったいなかった」と村松は唇を噛んだ。富山のパスサッカーに対し、水戸はディフェンスラインを下げて対応し、カウンター狙いのサッカーを繰り広げた。しかし、その間、村松は1人積極的にプレスに行く姿勢を見せるなど、周囲との意識のギャップにもがき続けていた。「プレスに行ったときに相手は蹴るだけになった。そこで(相手の攻撃を)止められると思ったけど、全体的に出足が遅かった」と振り返る。その中で、1対0で折り返せたことはある意味狙い通りとなったが、内容的には富山の一方的なペースに見て取れた。もっと積極的なサッカーを繰り広げるのが水戸の目指すサッカーではなかったのか。

 森村は語る。「ウチが一番よかったのは前線からプレスに行って、そこでボールを奪ってゴールを狙っていたとき。それが少なくなった」。高崎や吉原といった前線の強力な個の力を生かすためにも、カウンターサッカーは有効だ。しかし、それだけではこれ以上の飛躍を望めないことを前節湘南戦、そしてこの富山戦で露呈することとなってしまった。終盤、水戸は激しいプレスで富山のパスサッカーを封じ込め、その勢いのまま次々とチャンスを作り出した。「前半から、後半のようなサッカーをしないといけない」と多くの選手が口を揃えたように、やはり、水戸にはその戦いがよく似合う。「両方できるのが理想」と森村は言う。“本来の”水戸と“今の”水戸との共存こそ、今後に向けての最大のテーマと言えるだろう。前日の試合で軒並み第2グループのチームが勝点を落としたことで、そこを抜けきるチャンスだっただけに、この勝点1は痛い。しかし、終盤は久々に“本来の”水戸の姿を取り戻したことは収穫だ。残り18試合に向けての楽しみを、しっかりと示してくれたことをプラスに捉えたい。

 クラブ初のリーグ戦4連勝を逃した富山だったが、存分に強さを発揮したと言えるだろう。長谷川満や上園和明、渡辺誠ら主力を欠きながらも、攻守において全員が連動したサッカーのクオリティーは高く、特に組織的な守備は見事だった。水戸の高崎に対し、しっかりとチャレンジ&カバーの動きを徹底。攻撃の起点を作らせず、ほとんどの時間で主導権を握り続けた。リトリートした相手を崩せないという課題が出たものの、それ以外のシーンでは水戸を圧倒してみせ、「富山は本当にいいチーム」と敵将をうならせるサッカーを繰り広げた。開幕時から一貫してきたパスサッカーの精度が増してきており、攻撃の切れ味も鋭くなってきている。「個」に頼るのではなく、「組織」で崩す技術はJ2でも屈指と言っても過言ではない。J2新入生のチームがどこまで飛躍を遂げるか。第3クールでの戦いぶりに注目したい。

以上

2009.08.11 Reported by 佐藤拓也
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