7月も終わりに近づいてきたあたりから、札幌の練習場である宮の沢グラウンドに訪れるファンの数が徐々に増えてきた。あまり曜日に影響されず、水曜日に試合があった翌日などはその曜日感覚すら薄れてしまう業種の我々にとってはにわかに不思議な感もあったが、そのファンの中に小中学生や高校生とおぼしき姿の占める割合が多いことを知り、「ああ、もう夏休なんだなあ」と気づかされるのである。
そんな若さ溢れるファン達の熱視線の先にも、高校生がいる。31節のC大阪戦でデビューし、翌32節の福岡戦では堂々の先発出場を果たした18歳のMF古田寛幸だ。
古田は現在高校3年生。2種登録、ひらたく言うとユース年代の選手ではあるが、その実力を買われて今シーズンからはトップチームに帯同して日々のトレーニングをこなしている。通信制の高校に編入し、もちろん勉強も欠かしていない。ホットな高3の夏をたくましく過ごしている。
プロである以上、グラウンドの上では年齢もキャリアも関係ない。欧州ではこのくらいの年齢の選手が普通に活躍している。とはいえ、フレッシュな若者のプレーというのはやはり、問答無用で周囲の興味を引き付ける。そして実際に、この古田は年齢を抜きにしても安定したテクニックで攻撃の中心を担っているのだから、若い若くないに関わらず注目されて然るべきだろう。
さて、そんな渦中の古田だが、言うまでもなくグラウンドを一歩出ると普通の18歳だ。初先発となった福岡戦の前日は緊張からか「今日は勉強が手につかないかも・・・」と漏らしていたし、チームメイトらが様々な乗用車で練習場に通う一方で、カゴつき自転車、いわゆる“ママチャリ”で古田はやって来る。しかもそのママチャリも今年に入って2度も紛失してしまい、今では徒歩通勤となっているのだ。
現在は年代別代表チームでも活躍中。8月末のSBS杯に出場するU−18代表にも選出されている。将来のフル代表候補としても期待されるが、「僕なんてまだまだですよ。毎日の練習についていくのでさえ、やっとなんですから。先のことよりもまず、目の前のことで精一杯」と浮ついたところは少しも感じさせない。
となると、ついつい18歳の頃の自分と比較してしまう。筆者の高校3年の夏はというと、ほとんど思い出せないほどにまっさらだ。何かに打ち込んでいたという記憶もあまりないし、ホットに過ごしていないことには自信がある。それだけに高校3年の夏を厳しい世界でタフに戦い、着実な足跡を残している古田に視線を注いでしまうのも、我ながら納得してしまう。うむ。
「自分もあの頃に戻れたらなあ」などと非現実的な逃避はしない。その代わりに、高校生最後の夏を熱く過ごす18歳の若者の将来に、まるで自分の未来であるかのように視線を重ね合わせてしまうのだろう。
夏はまだまだ、熱くなりそうだ。
以上
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2009.08.12 Reported by 斉藤宏則
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