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【J1:第22節 広島 vs 大分】プレビュー:逆転残留に向けて新しい大分サッカーを構築したポポヴィッチ監督。傷だらけの広島は上位進出への希望を燃やし、大分の執念に対抗する。(09.08.18)

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8月19日(水)J1 第22節 広島 vs 大分(19:00KICK OFF/広島ビ
スカパー!生中継 Ch183 18:50〜(解説:沖原謙、実況:君崎滋、リポーター:掛本智子)
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。

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 データを調べてみると、時々面白い関係性を発見できる。
 広島の対大分戦の戦績(リーグ戦)は、4勝2分3敗と五分。ところが、ホームの広島ビッグアーチでは、わずか1勝のみ。2007年8月18日、2-0と勝利するまでビッグアーチでの対大分戦勝利がなかった。しかもこの試合、柏木陽介が出場停止で森崎浩司・青山敏弘が試合前日に負傷し、中盤のレギュラー陣が試合当日に全員不在。ぶっつけ本番のメンバーで臨んだことが逆に功を奏したのだから、サッカーはわからない。
 一方、アウェイの九州石油ドームでは、広島は3勝1分1敗と勝ち越し。決して内容で圧倒しているわけではないが、ギリギリの闘いの中で最後はこじ開けている。つまり、常識とは逆の「外弁慶」状態に陥っているのが、このカードなのだ。
 こういう「データ」というのは、本来サッカーの勝敗予想にはあまり関係性がない。その時々で監督も違えば選手も違うし、戦術もコンディションも違うわけだから。しかし、数字のマジックが生み出す「相性」というのは、不思議な力を持ってしまうもの。それは、アウトソーシングスタジアム日本平で1995年に勝利して以来、13年間も白星がない広島の状況が、皮肉にも証明している。

 ただ、そういう「相性の悪さ」だけでなく、対大分戦に臨む広島の現状は楽ではない。
 確かにここ4試合で2勝2分、失点1と闘いぶりは安定している。シーズン当初の圧倒的なポゼッションと攻撃時に次々と選手が絡んでくるエンターテイメント性はやや薄れたものの、攻守のバランスがとれ、落ち着いた闘いで確実に勝点を積み重ねる闘いができるようになってきた。対広島戦前は5試合で13得点を奪い絶好調だったF東京を完封し、「17試合連続負けなし記録」を続けていた鹿島に勝利。「21試合で勝点31は悪くない」とペトロヴィッチ監督もここまでの闘いを評価する。
 しかし、森崎兄弟や桑田慎一朗などの長期離脱組に加え、高萩洋次郎も腰痛を発症。佐藤寿人や柏木も共に足に故障を抱えながらのプレーを余儀なくされている。ミキッチも下腹部の故障から回復したばかりで、まだコンディションがあがっておらず、中島浩司と青山のボランチコンビも疲労の色が濃い。広島が攻撃性をやや抑え、バランスを重視する傾向にあるのも、こういうチーム状況と決して無縁ではない。
 連戦ということもあり、2年前のようにメンバーを入れ替えて闘う手段もある。しかし、4戦連続負けなしという状況では、逆に入れ替えづらい。経験豊富な選手の枚数も足りないし、特に中島の代わりを務められるボランチが見当たらないのが現状だ。

 そんな広島にとって、大分は非常にやり辛い相手だ。
 現在、彼らの勝点は10。残留圏内にいる15位神戸とは勝点13差と厳しい状況にはあるが、ポポヴィッチ新監督就任以降、状況は改善されつつある。堅守速攻型のチームからポゼッション型というスタイルの移行は、ポポヴィッチ監督が実際に3年前の広島でコーチとして体験済みで、ノウハウは持っているはず。実際、シュート1本に終わった対鹿島戦でも大分は「パス&ムーブ」のサッカーを表現し、王者・鹿島を苦しめた。

「2年前と今とでは、サッカーの質が全く違う」と佐藤寿は言う。今の広島のサッカーは、J2降格決定以降、ペトロヴィッチ監督と選手たちとで築き上げたもので、その過程に《ポポヴィッチコーチ》は関わっていない。しかし佐藤寿をはじめとして、広島のほとんどの主力の個性をポポヴィッチ監督は熟知。彼らの強みも弱点も知り尽くした新監督の采配が、広島を苦境に追いやる可能性も低くない。
 何よりも、大分の武器は高いモチベーションだ。それは、残留争いのまっただ中にあるという危機感だけではなく、新しいサッカーに挑戦するという高揚感も含めてのもの。それが選手たちの身体を動かし、諦めない気持ちにつながる。第20節、対名古屋戦で見せた「ロスタイムの奇跡」こそ、その証明だ。

 危機感と高揚感が合わさったチームが力強さを発揮し、13試合で13ポイントしかとれなかったチームが、残り21試合で32ポイントをたたき出して残留を勝ち取った例がある。それはペトロヴィッチ新監督が率い、ポポヴィッチコーチがサポートした2006年の広島だ。その時以上のパワーを発揮し逆転残留を成し遂げるためにも、ポポヴィッチ監督は古巣広島に対して勝利を追求する。その想いを跳ね返し、球際と運動量で勝利するいつものサッカーで厳しい闘いを勝ち抜くことで、広島は上位進出に向けて弾みをつけたい。

 執念と希望、祈りと願いがスパークする。広島の暑い夏をさらに熱くさせる闘いは、19日19時、広島ビッグアーチでキックオフだ。

以上

2009.08.18 Reported by 中野和也
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