…今回は、真面目な話ですよ。
仙台が鮮烈な4ゴールを決めて勝利し、さらに2年5ヶ月ぶりに首位に立ったことで、ユアスタが大いに沸いた、第38節岡山戦。この日の勝利は仙台にとって、さまざまな記録づくめのものでした。ホーム16戦負け無し、同時にホーム6連勝、ともにクラブ新記録であり、さらに菅井直樹のゴールは、仙台のホーム戦J2通算300ゴールだったといいます…と、ここまではマッチレポートで書いたとおり。
実はその影で「記録」と呼べるかは分かりませんが、もう一つ「クラブ初」の出来事がありました。仙台がまだJ1だった2003年に、仙台に高卒ルーキーとして同時加入した、中原貴之、菅井の2人によるゴールそろい踏みです。
FWとDFの選手を並べて「アベックゴール」と評するのもどうかとは思いますが、菅井が尋常ではない得点力を持ち得た2006年、中原は新潟に期限付き移籍のためすれ違い、よって2007年からいつかは訪れるのではないかと思っていた瞬間が、ついにやってきたのです。長生きはするものですね。
「タカ(中原)のゴールに、いつも一番早く反応するのは俺だし『2人だけの瞬間』というのは本当に最高。もっともっとお互い結果を出していけたらいいと思う」(菅井)。「同い年はいっぱいいるけど、新加入からずっと一緒にいるのはキン(菅井)だけだし、僕が唯一新潟に行った年(06年)も、お互いに場所は違ったけど点を取り合っていて、その時に普段はしないようなメールをしていましたからね。そういう仲は大事にしていきたいです」(中原)。
ちなみに(本来はアベックゴールよりも先に来そうな)「菅井のアシストから中原が決める」という形が、実はまだありません。ここを菅井に聞いてみると「…それは期待しないでください」。いや、普通はその形の方が簡単(以下略)。
一時的に首位に立ったとはいえ、まだ何も決まってはいません。でも、J1に着実に近づいていることは事実。J1時代に加入し、しかしJ1の戦いがどういうものか、ほとんど経験することができなかった2人が、今度こそJ1で仙台に貢献する…サポーターがある意味、7年間待ち望んだ光景を、彼ら自らが取り戻す日も迫って来ました。
「(期限付き移籍で新潟に行っていた1年間も含め)この7年間クラブお世話になっているので、2人が力になってJ1に上がったということで、このクラブに恩返しできるように…」。そう語る中原の夢は、サポーターの夢でもあるんです。
以上
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