11月8日(日) 2009 J1リーグ戦 第31節
名古屋 1 - 0 神戸 (13:03/瑞穂陸/10,136人)
得点者:15' ブルザノビッチ(名古屋)
スカパー!再放送 Ch185 11/10(火)16:30〜(解説:藤川久孝、実況:吉田太一、リポーター:水谷陽介)
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2009年のリーグ戦も残り1ヵ月、4試合を残すのみとなり、各チームの試合に対するテーマやモチベーションが様々な形を取るようになってきた。名古屋にとっては1ヵ月ぶりのリーグ戦勝利がかかり、神戸にとっては勝利でJ1残留が決定する、といった具合だ。目的の重さからすれば神戸が名古屋を上回るが、名古屋とてもちろん意地とプライドがある。その温度差がどのようにピッチ上に現れてくるか、興味深いところではあった。
ケネディとマギヌンの2名を負傷で欠いた名古屋だったが、その代役にはブルザノビッチと三都主アレサンドロが入り、大きな戦力ダウンはない。楢崎正剛の負傷以降、定位置が定まらなかったGKには、前週の天皇杯と同じく西村弘司が選ばれた。また、メンバーは今週2日間の完全オフを与えられており、心身ともにリフレッシュしてホーム瑞穂のリーグ最終戦に臨んでいた。
神戸はエースの大久保嘉人を出場停止で欠く苦しい布陣ながらも、アウェイでの勝点3獲得へ向けモチベーションは十分。茂木弘人とボッティのツートップに加え、リーグ戦初スタメンの岸田裕樹やベテラン吉田孝之ら縦に速い選手を配置し、カウンター重視の目論見も明確にキックオフの時を迎えた。
試合はまず、神戸が主導権を握った。専守防衛の予想に反して前線からの激しいプレスを仕掛けてきた神戸に対し、名古屋が後手に回ってしまったことでその流れは加速。神戸の狙いは立ち上がりの攻勢であわよくば得点し、取れなくともその後の展開を落ち着かせていくこと。目安の時間は宮本恒靖いわく10分だった。しかしそのタスクを見事にこなし、アウェイで優勢に試合を進めていた矢先に不運が神戸を襲った。
15分、名古屋が相手陣右サイドでプレッシングをかけると、神戸の左サイドバック松岡亮輔が中央へバックパス。しかしここに神戸の選手はおらず、ボールをカットしたブルザノビッチが難なくゴール左隅へ流し込んだ。名古屋にとっては実に幸運な形で先制点が転がり込み、以降の試合の主導権は名古屋へ傾いた。10分までは神戸のゲームだった前半は、終わってみればシュート数7対2と名古屋が圧倒。神戸守備陣の粘りで追加点こそ生まれなかったが、名古屋が盛り返す形でゲームは折り返し地点を迎えた。
後半は再び神戸のペースで始まった。48分にはGKのロングキックから茂木がバー直撃の惜しいシュートを放つなど、運動量の落ち出した名古屋を攻め立てる。名古屋も53分に右サイドで小川、田中と縦につなぎ、グラウンダーのクロスをブルザノビッチがフリーでシュート。これはGKの正面を突いてしまい追加点はならなかったが、後半8分を経過して初めてシュートを放ったことは、流れの悪さを示す何よりの証拠といえるだろう。
その後も次々と名古屋陣内に攻め込んだ神戸だったが、またもハーフの15分経過時に不運が襲う。フィフティーのボールを奪い合い、名古屋の吉村圭司と神戸の金南一がスライディングで交錯。金のスパイクが吉村の胸に入り、金は一発退場となってしまった。三浦監督が「非常に不運な出来事」と試合後ぼやいたプレーで、名古屋はまたもアドバンテージを手にした。
だが、その後も試合を動かしていたのは神戸だった。宮本に代えて河本裕之を入れ、ボランチをボッティと松岡に任せ、1トップの茂木を中心にカウンターを徹底。名古屋はピッチ全体を使った大きなパス回しで時間を有効に使っていったものの、セットプレーを含めたロングボール戦術に裏を取られることが多く、主導権をつかみきることができなかった。
結果としては1−0で名古屋が勝利し、1ヵ月ぶりのリーグ戦勝利を挙げた。しかし、試合後の選手の表情は、勝者と敗者が逆転していた。浮かない顔の名古屋・吉田麻也は「守備では評価できない」と言い、玉田圭司や増川隆洋は「勝っただけ」と納得していない様子。逆に神戸・北本久仁衛は「狙いは実践できていた。最後のところだけ」と手応えを感じていた。持ち味を出せなかったが勝ったチームと、狙い通りの試合をしながら負けたチーム。この勝利の意味を問うと、名古屋の吉田と増川が同じ答えを返してきた。「サポーターに勝利を見せるのが僕らの仕事」。この勝利を素直に喜べない心情は伝わってきたが、何はともあれ名古屋は久々に勝利を手にし、1週間後の天皇杯4回戦へと向かっていった。
以上
2009.11.09 Reported by 今井雄一朗
J’s GOALニュース
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