11月8日(日) 2009 J2リーグ戦 第48節
徳島 0 - 1 鳥栖 (16:04/鳴門大塚/4,152人)
得点者:87' ハーフナーマイク(鳥栖)
スカパー!再放送 Ch181 11/10(火)05:00〜(解説:西村昭宏、実況:三宅きみひと、リポーター:藤原美佳)
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「守備に関してはコンパクトにいいラインを保っていました。チャレンジ&カバーという連動も出来ていたと思います」と青山隼が語った通り、徳島の守備は今節もまとまりと安定を披露した。事実、鳥栖の飯尾和也にも「内容には満足していませんし、サッカーをした気もしていません」と試合後振り返らせたが、徳島の守りはそれだけ鳥栖に本来の力を出させなかったと言っていいだろう。そしてこの一戦での徳島は、前節までの2戦とは変わって攻撃でも連動性と一体感を発揮。ボールを奪えば最終ラインから前線までの全員が早い切り替えと動き出しでリズムよくボールを展開した。
ただ、そうした内容を見せながら勝利は得られなかった。徳島は最後の勝負という部分でもう一歩の成長が求められる結果を突きつけられたと言えよう。
ゲームを振り返れば、冒頭でも述べた徳島の守りが序盤から鳥栖の持ち味を消していく。特に鳥栖のターゲットであり得点源でもあるハーフナー・マイクを登尾顕徳がほぼマンツーマンの形で激しくチェック。前線での起点をほとんど作らせない。またそのハーフナーに絡もうとする周囲も徳島は入念にケアする。半列ズレた位置からサポートへ入ってくる山瀬幸宏に三木隆司や青山が厳しく対処すれば、クロスのチャンスをうかがう島田裕介に対しても右サイドを担当した六車拓也と三田光が素早く寄せて、全くと言っていいほどそれを許さなかった。その成果として徳島が前半ヒヤリとさせられたのはセットプレー絡みの2度だけ。確かにその2度はゴールポストに救われた際どいものであったが、それでも組織としての守備は上々の出来であったと言えるだろう。
また徳島はそのいい守備から徐々にリズムを掴み、スムーズな中盤の組み立ても生み出す。倉貫一毅が中央から効果的に左右へボールを散らすと、その出先に対して前線の羽地登志晃、柿谷曜一朗も含めた複数人が連動。次のパスコースを確保し展開の繋がりを作っていった。さらに徳島は攻めの変化として個の力も織り交ぜる。15分には六車が巧みなフェイントで寄せてくるDFを次々とかわしてスタジアムをどよめかせる惜しいフィニッシュを放ったが、その後の柿谷や徳重隆明のドリブルも鳥栖守備陣をつつくアクセントになっていたのは間違いない。
そして0-0のまま折り返した後半、立ち上がりこそ鳥栖に右サイドを続けて破られペースを掴まれかけたものの、64分のホベルト退場を境に徳島は再び攻勢を強める。チームは数的優位を活かすべくそれまで以上に両サイドを使ったワイドな展開を多用。鳥栖を揺さぶり、前半よりさらに深い位置でボールを動かしてチャンスを作った。
しかし、そのようにいい形までは持っていきながら徳島はゴールだけがどうしても奪えない。「最後のクロスが相手に当たったり、飛び込んでいくタイミングに問題があったりでは点は入りません」と美濃部直彦監督も悔やんだが、ラストパスやゴール前への入り方の精度不足、加えて出し手と受け手の僅かなイメージのズレがそこにあったことは否めず、勝負という部分を詰め切れなかったと認めざるを得ないだろう。
するとその結果、87分、1本のセットプレーで鳥栖に決勝点を奪われてしまうことに。島田の糸を引くようなストレートクロスを、それまでほぼパーフェクトに押さえ込んでいたハーフナーに頭で押し込まれてしまった。
試合終了間際に迎えた同点への絶好機も逃した徳島。今節重要と思われた組織としての進化の証明は内容で少なからず見せたとは言え、敗れたことによりその進化がまだ発展途上であることを認識させられたであろう。しかも欠けている部分が勝負に直結するところであることを選手たちは痛感したはず。それだけにチームとしても、個々にも、まだまだ日々前進を求めて努力を積み上げなくてはならない。11/29にいよいよ迎える今季ホーム最終戦(対仙台)のためにも、その先に続く来季のためにも。
対して鳥栖だが、1人少ない状況になりながらきっちり勝利を持ち帰るあたりはやはりさすが。そうした苦境下での戦い方や勝負どころを心得ていたと言えるし、それに加えて何よりチームの団結力と執念は想像以上のものであった。岸野靖之監督も試合後の会見で「強い想い」という言葉を多く使ったが、まさに今の鳥栖には大きなそれが宿っているようだ。他会場の結果にもよって数字上の可能性(昇格の)は残った。彼らなら次節もまた「強い想い」のこもった戦いを繰り広げるに違いない。
以上
2009.11.09 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第48節 徳島 vs 鳥栖】レポート:進化の証明を攻守に見せながら勝負の部分を詰め切れなかった徳島。鳥栖のセットプレー1発に敗れる。(09.11.09)















