3月6日(土)J2 第1節 福岡 vs 甲府(13:00KICK OFF/レベスタ)
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:森田みき、プレーヤー解説:中払大介)
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肌を切る冷たい風が少しずつ緩んでいくにつれて、心の中が騒がしくなっていく。慌てても仕方がない。そう言い聞かせたところで動き出したざわめきは止まることはなく、それは日を追うごとに大きくなっていく。
いつもの席で、いつもの仲間たちと、いつもの歌を歌う。目の前には「おらが町の誇り」を背負って戦うチームがいる。そのひとつ、ひとつのプレーを目に焼き付け、あらん限りの声を送り、そしてゴールの瞬間に両こぶしを突き上げる。求めるものは勝利のふた文字。それを手に入れるために心をひとつにして戦う。3月6日、あの興奮に満ちた日々が帰ってくる。
過去3年間、福岡は悔しい時を過ごした。J1昇格を目標に挙げながら昇格レースにさえ絡めなかった3年間。その悔しい思いは拭い去ることはできない。しかし、その悔しさと向き合って福岡は新たなスタートを切る。
「選手も悔しい思いをしている。それを晴らそうと思っている。そして、ピッチの上でやってやろうという気持ちを持っている。昨シーズン、ファン・サポーターに悔しい思いをさせてしまったことを心に焼き付けて戦う」(篠田善之監督)。
志向するサッカーは、アグレッシブでスピーディーなサッカー。2度と悔しい思いはしない。その思いをピッチの上で表現するつもりだ。
迎える相手は甲府。言わずと知れた今シーズンのJ1昇格候補のひとつに数えられるチームだ。新たにチームを率いることになった内田一夫監督は、これまでの甲府らしさを維持しつつ、より勝負にこだわったサッカーへの変身を試みるが、その攻撃的なスタイルは変わらない。特に、ハーフナー・マイクを中心にして、パウリーニョ、マラニョンが控える前線の爆発力は脅威。4−4−2の布陣なのか、それとも従来の4−3−3で来るのかは定かではないが、いずれにしても、この3人のパワーを最大限に生かすサッカーをしてくることに変わりはない。
そして、彼らもまた悔しさを胸に刻んでレベルファイブスタジアムに乗り込んでくる。昨シーズンは、開幕から仙台、C大阪、湘南とともに4強を形成。最後の最後までJ1昇格争いのまっただ中にいながら、わずか勝点1の差で涙を飲んだ。1試合の重み、勝点1の重みを誰よりも強く知っているチーム。アウェイでの開幕戦と言えども勝点3だけを狙ってくるのは間違いない。技術面、戦術面、精神面において充実した体制で乗り込んでくることは言うまでもなく、福岡にとっては簡単な相手ではないはずだ。
福岡にとってポイントとなるのは、やはり昨年来の課題とされている中盤の守備。ここまでのトレーニングでは必ずしも課題が整理されたとは言えない部分もあるが、開幕戦の舞台でどこまで整備された守備を見せるのかに注目が集まる。甲府の前の3人に引っ張られるようだと後手を踏むのは明らか。今シーズンから志向している高い位置からのアグレッシブな守備で中盤の守備の主導権を握り、3人へのボールの出しどころを抑える戦いをしたいところだ。
その中盤のメンバーは、それぞれが特長を出し合って激しいポジション争いが繰り広げている。誰が先発のピッチに立つのかは分からない部分もあるが、そのレベルは誰が出ても遜色のないレベル。その中から、篠田監督がどういう組み合わせを選択するのかも見どころのひとつだ。
また攻撃に目をやれば、永里源気の加入がチームにバリエーションを加えており、昨シーズンよりも迫力が増した感がある。いい形でボールが前へ入れば、かなりの確率で決定機を作れるのは、これまでの練習試合でも実証済みだ。そして、やはりここでも鍵を握るのは中盤。守備をリードするのも、攻撃を組み立てるのも、全ては中盤次第。臆することなく自分の力をぶつけ、若さあふれるプレーを見せてほしい。
さて、7人の若武者を新たに迎え入れて、若返ったチームでリスタートを切る福岡。その道のりは決して平坦ではない。思い通りにいくとき、思い通りにならないとき、それを繰り返しながら、目標のJ1昇格に向けて戦う日々が待っている。しかし、目の前の戦いに勝てない者に明日がないのは勝負の世界の鉄則。まして、ホームでの戦いでは負けることは許されない。そういう意味では明日の試合は決して36分の1の試合ではない。新しくなった福岡の初戦は勝点3しかいらない試合。ピッチとスタジアムが一体となった戦いで、勝利の雄叫びを上げたい。
以上
2010.03.05 Reported by 中倉一志
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