5月22日（土） 2010 ヤマザキナビスコカップ
湘南 1 - 2 浦和　（14:00／平塚／12,322人）
得点者：22' ポンテ（浦和）、25' 三平和司（湘南）、58' エジミウソン（浦和）
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●フォルカーフィンケ監督（浦和）：

「ナビスコカップの決勝トーナメントに進出するために、どうしても私たちはここで勝点3を取ろうと考えていました。貴重な勝点3を取ることができました。いくつかのポジションで部分的なローテーションを今回行ないました。ここ数週間で、先発で試合に出ていなかった選手たちが今日スタメンで出て、いままで先発していた山田や細貝、宇賀神は、もちろんナビスコカップでも試合に出るが、今回のように毎回スタメンで出るとは限らない。また何度も繰り返しているが、ナビスコカップでは若いGKを使います。正直なところ、今日より優れたサッカーを展開した試合はこれまでにもあったと思う。それでも今日はしっかり勝利を収めることができたので、決勝トーナメントに向けて貴重な勝利だったと言える。リードしたあとの対応はよくなかった。2点目を取ったあとにいくつかの状況での対応が悪く、もうすこしで2失点目を食らうところでした。グループとしての動きがよくなかったので、改善していかなければいけない。このことについては話し合っていきたい。この試合を決定づけるために3−1のゴールを狙っていたしその状況もたくさんあったが、厳しい戦いのなか最終的には勝点3を取ることができたので、結果に関しては満足しています」

Q:前回対戦したときと比べ、今日の湘南の印象は。
「前回の試合と比較するのは難しい。先日の湘南のG大阪戦を映像で見たが、50〜60分間にわたり湘南が優れたプレーを見せたと思う。そして正直なところ、G大阪戦での結果（敗戦）が妥当なものだったのかどうか私にはわからないし、今日の試合に関しても湘南が優れたプレーを見せていたことは認めなければいけない」

Q:今日起用した若手について収穫はありますか？
「前回に引き続きポジティブな優れたプレーをしていたスピラノビッチをまず挙げなければいけない。なぜならセンターバックという大切なポジションの選手だからです。多くの外部の人間は、闘莉王が抜けたことによってセンターバックの位置に大きな穴が空いてしまったと批判的に見えていたようなので、今回のようにスピラノビッチが優れたプレーを見せることができて私は喜んでいる。たしかに来日当初は小さな怪我を繰り返し、なかなか優れたプレーを見せることができなかったが、身体能力の強さだけでなく優れた技術、うしろからゲームを組み立てる能力を持っている。彼のその能力を確認することができた。彼はまだ21歳で、将来性のある選手。エジミウソンのゴールのアシストもいいかたちで生まれた。彼以外の若い選手に関しては、今日のような公式戦でどのようなところをさらに改善していかなければいけないのかハッキリと見えてくる」

Q:原口選手の交代の理由は。
「怪我をしたわけではありません。現在、彼は成長している段階だし、私たちのチームには多くの若手が所属しているので、45分ずつプレータイムを与えることも彼らの成長を考えれば十分ありだと思う。エスクデロと原口はそれぞれ長所と短所を持っている。まだ若いので将来を考えて毎日の練習に取り組んでいかなければいけない。なぜなら改善しなければいけないことがたくさんあるからです。そして年上の選手、たとえばポンテは優れたプレーを見せていたし、経験豊富なエジミウソンも質の高いプレーを見せることができていた。中断期間以降を私は楽しみにしている。山田直輝や梅崎司など若い選手が戻ってくるからです。最近怪我を繰り返してなかなか試合に出ることができていないが、高橋峻希もいる。中断期間に入り、私たちはオーストリアで合宿するが、その際にはいま挙げたような若手選手が全員チーム練習に完全合流することができるようになると思います。そして一丸となり、中断期間以降の22試合に向けて準備していきたい」

Q:細貝選手と宇賀神選手はできれば使いたくなかったでしょうか。
「このふたりはここ数週間にわたり何度も試合に出ていて、今週3試合あることもあり、私は意図的に彼らをベンチに置きました。堀之内は私たちのチームでとても価値の高い途中から出場していた選手。またとても大切な存在である鈴木啓太、最近はベンチをあたためることが多かったが、それでも彼がこのチームのなかで大切な役割を果たしていることは事実です。ですので、このふたりで試合に臨んだが、堀之内がイエローカードをもらったので、彼をピッチから下ろすことを決めた。サヌはあの場面で怪我をしたので、悪化しないように下げました」

Q:今日はかなり暑かったのではないかと思いますが。
「最初の湘南戦と比較して我々のボール保持率が今回は落ちていたと思う。そのひとつの理由が気温だったのかもしれない。このような気温だと毎回相手の陣地でプレスをかけるわけにはいかないし、状況を見極めて自陣に引くことも必要になってくる。ある一定の時間帯、相手にボールを持たせることも大切です」

Q:差別的発言による勝点のはく奪の可能性が伝えられていますが。
「その件について私は公の場で詳細に語るつもりはありません。ただ、そのようなことが起きたときに、実際に関係していたのは私たちのサポーター全体のごくごくわずか。大半のサポーターは私たちのチームをいつも素晴らしいかたちで応援してくれている。そしてこれはあくまで私の個人的な考えだが、日本ではいまだに野球がもっとも人気のあるスポーツ。しかし世界中を見渡せばもっとも人気があるのはサッカーです。なぜかといえば、肌の色がいっさい関係ないということだと思う。もしくは、どのような政治的な思想も関係ない。国籍も関係ない。すべての人間が楽しむことができるからこそ、サッカーは世界でもっとも人気のあるスポーツなのです。ですので、もう一度繰り返したいのは、あくまでほんのわずかの人間だったということ、そしていま私たちのクラブがしっかり対応しているので、最終的な結論を下してくれると思います」

以上