スカパー!生中継 Ch183 後03:50〜
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中断期間が明けてから2試合目となるこの第19節。札幌ドームでは勝点23で10位の札幌と、同20で12位につける横浜FCが対戦する。
ホームの札幌は前節、敵地で3位の千葉を3−0のスコアで下すという上々のリスタートを切った。試合前には「上位進出へのラストチャンスのつもりで戦う」と話す選手もいるなど、リーグ再開初戦に向けてチームは意欲を高めていただけに、この勝利は大きな意味を持つかもしれない。
内容のほうも上々だった。高い位置からグループでのプレッシングを仕掛け、攻撃ではスピーディにパスを動かしてくるハイレベルな千葉に対し、押し込まれる時間帯はありながらも受け身にならずしっかりと攻め合った。アウトサイドからの攻撃を積極的に仕掛け、特に古田寛幸がプレーした右サイドは、この選手の鋭いドリブルにより完全に主導権を掌握。攻撃参加が持ち味である相手のアレックスに、常にディフェンスを意識させることができ、ここが勝利の大きなポイントになっていたことは間違いない。
不安材料としては、痛みを抱えている主力選手がいることと、センターバックの藤山竜仁が累積警告によりこの試合は出場停止となるため、最終ラインの顔ぶれが大幅に変わる可能性があるという部分が挙げられるかもしれない。とはいえ、中断前の試合を含めると現在は9試合負けなしという状態が続いており、チームには安定感が生まれている。
対する横浜FCだが、こちらの前節は首位の柏を相手に2−2のドロー。後半ロスタイムに戸川健太が劇的な同点ゴールを挙げて勝点1を掴み取っている。しかし、「勝たなければいけないゲームだったと思う」と岸野靖之監督は手厳しい。あくまでも勝点3の獲得が目標であるということを明確に発している。
確かに、内容的には首位を相手に決して引けを取らなかっただけに、「勝てる試合やった」(岸野監督)という言葉も的を射ている。冷静にボールを動かし、相手の守備体型を揺さぶりながらチャンスをうかがってくる柏の高精度なビルドアップに対し、横浜FCはチーム全体としてボールに食いつきすぎず、離れすぎずという巧みなポジション取りを展開。ボールを奪ってからも慌てることなく、シンプルにボールを運ぶ攻撃で柏のディフェンス陣を何度も慌てさせていた。そうした内容を演じることができていただけに、前半終了間際、後半開始直後という集中の必要な時間帯に失点をし、勝点3を得られなかったことはもったいないと言っていいのかもしれない。
しかし、他方で岸野監督は「いままでの横浜FCだったら、後半始まって点を取られたらシュンとなるのが、そこから力を出してきたのが見えた」と柏戦での選手の成長を評価する。中断期間にF東京から期限付きで加入し、前節にさっそく得点を挙げたサイドバックの阿部巧がU−19日本代表合宿のためこの試合には出場できないが、不安点はそう多くなさそうな気配だ。そして新加入FWカイオの登録も完了し、デビューが濃厚となっている。
さて、そんな両チームが激突するこの試合だが、空調設備の整った札幌ドームで試合が行われることを考えると、暑い夏場にトレーニングをしている選手たちがフレッシュに動き回ってくれそうである。その意味では、両チームの長所がしっかりと発揮されそうな雰囲気も充分。ただ同時に、相手の長所を消す動きというものも、しっかりと発揮されるのかもしれない。
いずれにせよ、リーグ再開初戦である程度の手応えを掴んだチーム同士の対決は、見応えのある好ゲームになるはずだ。
以上
2010.07.23 Reported by 斉藤宏則













