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【J1:第15節 山形 vs 川崎F】レポート:互いに守備では課題をクリア。両GKもセーブショーで見せ場をつくったスコアレスドロー!(10.07.29)

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7月28日(水) 2010 J1リーグ戦 第15節
山形 0 - 0 川崎F (19:04/NDスタ/12,045人)
スカパー!再放送 Ch183 7/29(木)後02:00〜
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前回のホーム仙台戦に続き、サポーターはまたも試合前に雷注意報による避難を強いられた。さらに今回はスタジアムを含む一帯が停電したことで、復旧の状況によっては時間の繰り下げや試合延期なども検討されていたが、間に合った。試合は定刻の19時04分に開始された。

そのピッチでは、3日前にリーグ再開後の初勝利を挙げた川崎Fから「らしさ」が消えていた。試合後、高畠勉監督は「前半はディフェンスラインの背後を狙う動きが少なかった」と振り返ったが、まさに中村憲剛も「前半は狭いし、動きも少ないし、裏に抜ける選手もいないし、非常に狭いなかでやったので相手も多分守りやすかったと思う」と同じ問題を指摘した。山形をひやりとさせたのはようやく36分。J1通算100試合目の小宮山尊信のクロスに中央で田坂祐介のヘディングがゴールマウスを強襲したシーンも、瞬時に反応したGK清水健太の右手がはじき出す。前半のシュート数はこれを含めてわずかに3本。「前半の戦い方というところで、ちょっと慎重になり過ぎた」(高畠監督)と満足とはほど遠い内容だった。

さらにボールを失ったあとも、タイトさを欠く緩い中盤が狙われる。山形は再開後の初先発となる古橋達弥から増田誓志へ、あるいはその逆といった2人のパス交換で、出場停止が明け川崎Fの中盤の底に入った稲本潤一の両サイドからボールを通し、バイタルエリアに起点をつくる。13分には古橋からパスを受けた増田の右クロスに、第2節以来の先発出場となった長谷川悠が足から飛び込み、39分には長谷川からのパスをバイタルで受けた古橋がターンからシュート、42分には古橋、増田とつないだ縦のボールが長谷川に渡り、ディフェンダーのブロックに遭ったがシュートを放っている。あと一歩の詰めが甘く前半は無得点で終わったが、「前回(C大阪戦)の反省で、アプローチから球際へもう一度プレスをかけるというのは、かなり集中してやってくれた」(小林伸二監督)と守備の修正を施した山形が、前半はペースを握った。

後半、眠っていた川崎Fがついに攻撃の本領を発揮し始める。前線と中盤が流動的に動くスピードとパススピードが前半とは見違えるほど上がり、さらに狭かったプレーエリアが外へ、裏へと広がっていく。「みんな難しいことは何ひとつしてなくて、しっかりビルドアップして、ボランチがサイドチェンジして、詰まったらもう1回サイドチェンジして。で、そこから1対1。ポジショニングをちょっと外に取るだけでだいぶ変わってくる」と話す中村も、押し込まれた相手を見ながら中盤の底でボールを捌き続けた。

しかし、そこに立ちはだかったのはGK清水。49分の直接フリーキックはレナチーニョの軌道に反応し、50分にはレナチーニョのマイナスクロスから小宮山が放ったシュートをストップ。直後のコーナーキックでも、味方がクリアしそこねたためフリーで打たれたシュートをはじき、枠内に飛んだ決定的なシュートをことごとく止めてみせた。破れそうで破れないゴールをこじ開けるため、川崎Fは62分、レナチーニョに代えてジュニーニョを投入。右サイドを崩して何度かコーナーキックを得るものの、すっかり守備モードに切り替わった山形からなかなか決定的なシュートチャンスを奪えなかった。

川崎Fの攻撃に防戦一方だった山形も、ラインが縦に伸びた川崎Fのスペースを75分過ぎから徐々に突き始める。79分にはクリアボールを拾った古橋がコースを開けてシュート。これはGK相澤貴志にキャッチされるが、82分にはさらにビッグチャンス。増田の右フリーキックはクリアされるが、跳ね返りを北村知隆がシュートで押し戻す。バーに当たったボールはそのまま下に向かってバウンドしたが、バーに当たる直前に相澤が触っていなければおそらくゴールインしていただろうという際どいプレーだった。その後も互いにチャンスはつくったがゴールは割れず、0-0のままホイッスルが鳴った。

川崎Fは再開後の4試合で3つ目の無失点試合を達成。課題だった立ち上がりの15分どころか、90分を通して守備の成果は表れている。その一方で、4試合の得点は2と、攻撃的な姿勢を貫いてきた川崎Fらしからぬ状態が続いている。高畠監督は「全体の戦い方、ゲームの運び方は満足しています」と主力が移籍した影響を否定するが、ここから攻撃力をどう構築するのかは、川崎Fのサポーターならずとも注目するところだろう。

山形はサイドで起点をつくりながらもクロスの入れ方はやや単調で、クロッサーとフィニッシャーの関係はさらに精度アップが必要だ。ただ、前節3失点の反省を踏まえてアプローチの厳しさを思い出し、無失点と結果も出したことで、山形はまた一歩前に進む権利を得た。「今日のように我慢強く、粘り強くというのをやっていければ少しずつ安定していくと思う」とは石川竜也の言葉。波のない安定したチームへの進化を測るには、次節・G大阪は願ってもない相手だ。

以上

2010.07.29 Reported by 佐藤円
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