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【J2:第20節 愛媛 vs 鳥栖】レポート:個の力をいかにしてチームに還元し、勝利へと結びつけるか。愛媛、鳥栖ともに次の試合に課題を持ち越すドロー。(10.08.02)

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8月1日(日) 2010 J2リーグ戦 第20節
愛媛 1 - 1 鳥栖 (18:04/ニンスタ/2,948人)
得点者:58' 藤田直之(鳥栖)、86' ジョジマール(愛媛)
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気温30度を越える暑さの中で、両チームの選手たちは最後まで死力を尽くした。ただ、それだけでは勝利をつかむことはできない。両チームとも、リーグ戦再開後の初勝利は次節に持ち越し。バルバリッチ監督は「最後、追いついたのは幸運な引き分けだった」と試合を振り返った。幸運だけでなく、勝利を自分たちに手繰り寄せる力。愛媛にも鳥栖にも、その部分が足りなかった。鳥栖の松本育夫監督も「勝ちにつなげられる内容だった」と悔しさをにじませたが、両指揮官とも、会見で語られた選手のパフォーマンスに対する評価は厳しかった。

試合は主導権を握れなかった鳥栖が、後半になって反撃ののろしを上げると58分に藤田直之がミドルシュートを決めて先制。冷静に寄せてくるディフェンスとゴールキーパーの動きを見て、第4節の愛媛戦以来となる今季2ゴール目でリードを奪った。一方の愛媛は前半から、いい形でボールを奪いフィニッシュにつなげてはいた。ジョジマールが放ったシュートはチーム最多の4本。前半7分のミドルシュートを皮切りに、高杉亮太や関根永悟のクロスにヘディングで合わせた。「決めたいという気持ちが先走った部分があった」とジョジマールは振り返ったが、86分に迎えたチャンスでは冷静にループシュート。ディフェンスに競り勝って背後を取ると、飛び出してきたゴールキーパーの頭を越える技ありのシュートで今季初ゴールを決めた。

しかし、この2点の場面を除くと、両チームとも持ち味を出し切れなかった。松本監督、バルバリッチ監督の不満で共通していたことが、チームとして戦えなかったという点。そしてポゼッションをどうやってゴールにつなげるのかという部分。「ウチがやりたいサッカーが見えなかった」と藤田は反省しきりだったが、プレスをかけてくる愛媛をどういなすのか、ハッキリしないまま時間は経過。「どこかで強く緩急をつけるのではなく、同じリズムでプレーしていた」というバルバリッチ監督のコメントは愛媛に対する指摘だが、サイドは変えてもなかなか縦にスピードアップできなかった組み立ては、鳥栖に対しても当てはまった。

そしてバルバリッチ監督は愛媛の選手たちに対して厳しい評価を下したが、各選手のポテンシャルを認めた上での発言。まだまだ上を目指せる力がありながら、それをチームのために使い切れていないという苛立ちでもある。そして、この試合でも繰り返される中盤でのパスミスに関して不満をぶつけた。しかしこれも裏を返せば、前半から何度もいい形でインターセプトを繰り返しながらも、自らのミスでチャンスを逸していたから。中断前から不安定になっていた守備は安定を取り戻しており、残された課題がハッキリしているだけに、後は継続してボールの運び方をトレーニングから繰り返して突き詰めるしかない。
「試合に出るためにサッカーをやっているのではなく、勝つために試合をやっている」と前回のホームゲーム同様、今回もバルバリッチ監督は選手たちに反省を促した。その言葉に次こそは選手たちが奮起し、指揮官の、そしてサポーターたちの期待に応えられるか。愛媛の次節はアウェイで福岡戦(8/8@ベアスタ)、そして次回のホームゲームは首位・柏戦(8/15@ニンスタ)。上位相手の厳しい戦いは続くが、指揮官の求める情熱をピッチで表現し、一日も早く声援を送り続けるサポーターに歓喜の瞬間をもたらして欲しい。

以上

2010.08.02 Reported by 近藤義博
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