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【J1:第27節 山形 vs 清水】プレビュー:山形はG大阪戦に続き、ホームでのアップセットを狙う! 5試合勝利なしの清水は、負のスパイラルを抜け出す一戦にできるか?(10.10.22)

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10月23日(土)J1 第27節 山形 vs 清水(15:00KICK OFF/NDスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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12位・山形がホームに、7位・清水を迎える一戦。山形はリーグ戦では昨年から1-4、0-1、0-3と清水を苦手にしているが、一方、ヤマザキナビスコカップでは昨年1-0、今年0-0と2度の対戦でゴールを割らせていない。ベストな布陣を組めず苦しむ清水を迎える今節の結果はどうか。

山形にとって、J1リーグ戦では勝った経験がない上位4クラブと対戦する試練の10月。G大阪を逆転で破り幸先のいいスタートを切ったが、前節は川崎Fに0-2と敗れた。川崎は120分間の天皇杯3回戦を終えて中2日の3連戦目。アドバンテージは大きかったが、リスタートで隙を突かれ、さらにジュニーニョ、中村憲剛の決定力の高さに屈した。ゲームの展開でも出足こそよかったものの、徐々にサイドから押し込まれて全体を押し込まれ、川崎Fが回すボールを追い込むことも、的確にアプローチすることも許してもらえず、体力的なアドバンテージを生かせない状況を強いられた。

G大阪に続く上位打倒を果たしたい山形だが、ここへ来て佐藤健太郎が累積警告で出場停止、さらに宮崎光平も前節で負傷している。特に、ここまで今季すべての公式戦に出場してきた佐藤健の不在は、全体のバランスという意味でもチームへの影響は小さくない。このポジションでは8月末に負傷した秋葉勝の復帰ももうしばらく待たなければいけないが、小林伸二監督は増田誓志を下村東美とともにボランチに起用する方針で、4-4-2を選択する模様だ。長谷川悠、田代有三の2トップにキープ力は期待できるが、サポートが遅ければ相手に狙われやすくなる。自陣でディフェンスラインの前のゾーンをケアしながら2トップに絡む仕事がどれだけできるか。増田には舵取りの役割が求められることになる。

清水は前節、アウスタでサポーターのブーイングを浴びた。開始4分、原一樹の思い切りのいいミドルが決まって先制したが、その後は攻撃の迫力を欠いて追加点を奪えず、89分にはついに同点弾を浴びている。首位で前半戦を折り返した頃の清水であれば、1点はセーフティなリード。嵩にかかって攻めるスタイルではないが、安定したバランス感覚を背景に無失点のまま、あるいはリードを広げながらゲームを終えることができただろう。中2日と日程的な厳しさを考慮しても本来の姿とは言えず、そうした状態に歯止めがかからないのが現状だ。

リーグ戦では第25節・鹿島戦に続き、追いつかれてのドロー。10月の公式戦では敗戦こそないものの、横浜FCと対戦した天皇杯を除けば、先制されれば1点追いつくのが精一杯、先制しても1点では足りないという試合が続いている。「みんな気持ちが入っていて、最初からやろうという気持ちが強かったけど、なぜか結果につながらなかった。リードした時の時間の使い方にも反省点があると思います」(西部洋平)、「こういう状況だと、選手の間で考えていかないといけないと思うし、何かアクションを起こしてでも、チームの流れを変えなければいけないと思います」(岩下敬輔)。チーム内で共有していた危機感は、焦りに変わりつつある。

リーグ戦では前半戦で喫した敗戦はわずかに1だったが、逆に後半戦では第21節、川崎Fに勝利した1勝のみ。3年連続で準決勝に進出していたヤマザキナビスコカップも、広島に敗れベスト4で敗退。そして、現在リーグ戦では5試合勝利がない。誰も予想だにしなかったここまでの失速の最大の要因は負傷者の多さにある。日本代表に招集された岡崎慎司、本田拓也、藤本淳吾、さらにボスナー、児玉新とディフェンスラインにも影響が拡大している。勝点12差の首位・名古屋を追うのはもはや現実味が薄くなってきたが、ACL出場権を得られる3位にはまだ勝点4差。今節には復帰が見込める選手もいる様子だが、1試合でも早くこの悪い流れを断ち切りたいとの思いは強いはずだ。

山形が4-4-2を採用した場合、4-3-3の清水とは中盤の形がミスマッチとなる。攻撃では、山形は奪ったあとに清水の高い位置からのプレッシャーを越え、清水1ボランチ周辺のスペースを使い、クロスを上げる展開に持ち込みたい。清水はヨンセンのポストプレーを生かしながら、両ウイングがヨンセンの空けたスペースに潜り込みながら、バイタルの攻略とギャップを突いて山形のラインの裏で合わせる攻撃を使い分けたい。清水のポゼッションのクオリティは、球足の速さ・正確さと、細かくポジション修正を繰り返す受け手の運動量が支えている。狙い所に追い込むため、山形には厳しいアプローチが求められる。ダイレクトを含めタッチ数が少ないプレーを得意とする清水に対してそれは簡単なことではないが、ボールを奪えなければ守備に長い時間を取られ、もし先制を許すことになればその効果はさらにジワジワと効いてくる。ただし、清水のこのところの試合運びや山形の粘り強さを考えれば、1点差は十分ではない。逆に、山形がリードした展開に強いと言っても、清水相手に1点差では心許ない。

先制点は重要だが、それだけでは終わらない。最後まで目が離せない試合になることは間違いない。

以上

2010.10.22 Reported by 佐藤円
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