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【J2日記】栃木:ライバル心とオレ流(10.11.05)

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水沼宏太が広州アジア大会に出場するU−21日本代表に合流したことで、右のワイドMFのポジションが空いた。水沼の定位置を争うのは、岡田佑樹と杉本真。先日23歳の誕生日を迎えたばかりの杉本は、水沼が離脱する約1か月間を絶好のチャンスだと捉えている。

「宏太とは同じポジションだけど、いいところは認めて、取り入れるべきだと思う。ただ、やっぱり自分をアピールすることのほうが大切。今、自分が何をできるのかを考えたい。周りのことを意識するよりも、目の前の試合やプレーのことだけを考えれば、次へ繋がるはず。宏太を意識しすぎることなく、宏太が帰ってきた時に互いに刺激し合えるように、このチャンスを生かしたい」

水沼の加入で出場機会が激減した杉本だが、その間も下を向くことなく練習に取り組んできた。その姿勢はシーズン当初から変わることはない。ただ、試合に絡めなかった時期は、「正直、焦りはあった」と言う。だが、焦っても状況が変わらないことがわかり、今できることに全力を尽くし、チャンスに備えるように気持ちを切り替えた。

「出場した時に自分のプレーをアピールできるように準備してきた。今まで通り攻撃的に、積極的にプレーしていきたい。ワンチャンスがあればモノにしたいし、数多くのチャンスを作れるようにしたい」

情報が溢れ、容易に手に入る現代で、杉本は特異な存在だ。対戦相手の試合映像を進んで見ることはない。自分が出場した試合映像も見ない。海外サッカーにもあまり興味が湧かない。だから、オフ・ザ・ピッチでサッカーに触れる機会はほとんどない。相手よりも、常に自分がどれだけ試合でいいプレーができるかにしか関心がない。相手チームとマッチアップする選手の特徴は、試合で直に肌で触れた感覚や数分間のプレーで判断する。ある意味、“自己中”な杉本。だが、同じく加入1年目で福岡の中盤を支える中町公祐の名前を出すと、普段とは異なる反応をした。

「(中町のことは)気になる。大学で1年間一緒にプレーしたが、非常にうまかった。嫌らしいプレーをしてくる選手。でも、負けたくはない。自由にボールを持たせると相手は勢いづくし、いいところへパスが出る。自由にプレーさせないようにしたい」

拓殖大学の杉本と慶応大学の中町は2008年の関東大学リーグ2部で、1部昇格を懸けてピッチで激突している。舞台をJリーグへと移し、再び対決できることを杉本は楽しみにしているだけでなく、珍しく闘争心を燃やしている。
だが、肝心なのは相手ではなく、やはり自分。水沼と中町というライバルの存在も気になるが、ゴール前での的確なポジショニングと正確無比なトラップを武器に、とにかく自分のプレーを目の前の試合で出し切ることにハードワークする。

それが、杉本真スタイル。

164cmのルーキーはオレ流を貫くことで、苦手な福岡からの初勝利に貢献する。

以上

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2010.11.05 Reported by 大塚秀毅
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