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約7カ月ぶりの対戦だ。第6節(4月11日@大分銀行ドーム)では1-0で大分が勝利したが、このゲームの開始前、サポーター同士の印象的なエール交換があった。トリニータコールをした岡山のサポーターに対し、大分サポーターは岡山チャントで返礼。心温まる、という表現では足りない、ちょっと目頭が熱くなるようなシーンがあった(J2日記:岡山『エール交換』参照)。この時の岡山は、突破力のある大分のスピードと強さに圧倒されながらも、果敢に身体を寄せていくチャレンジャーだった。もちろん今もチャレンジャーであることが誇りだが、ここまでのリーグ戦で岡山は繰り返し、ボールへの寄せ、球際での攻防、追い越しといった、戦う上でべースとなる部分を強化してきた。今回のゲームは、岡山が鍛えてきたものが本物になっているかどうかを確かめる絶好の機会であり、そのための最上の相手をホームに迎えると言っていいだろう。
過去5戦負け知らずで、前節・東京V戦に勝利した大分は、3戦連続無失点で連勝中だ。3-4-2-1のシステムをとった9月以降、もともと手堅かった守備はブラッシュアップされ、安定感はますますアップ。マンツーマンのマークで守りを固めた上で、鋭いカウンター攻撃を狙い、また右サイドの土岐田洸平が揺さぶりをかけるなど、効果的なサイド攻撃もある。FW河原和寿は、守備から入ることで「守りながら攻撃のイメージを共有しています」と話す。第16回アジア競技大会2010/広州大会の代表に合流のため、キム・ボギョン(U-21韓国代表)と東慶悟(U-21日本代表)を欠くが、チェ・ジョンハンらの流動的な動きを見せる3トップは健在だ。
同様に岡山の前線には好調の2トップ、岸田裕樹、白谷建人がいる。この2人を柱に10月中旬のケガで戦線を離れたFWの2人、西野晃平、李東明が予定より早く合流。このままではシーズンを終われないという気持ちが復帰を早めたのだとすれば、岸田・白谷が作り出した勢いのある波に乗り、残り6試合でこれまでの憂さを晴らしてくれるはずだ。サイドハーフには特別指定選手で、前節・栃木戦の途中出場でJデビューを飾った東京大学工学部4年在学中の久木田紳吾も控え、「スピードを生かし、裏に抜ける動きで貢献したい」と意気込む。久木田はチームに合流して約1週間だが、「(前節試合後の)勝利のダンスの時は、諒さん(田所諒)に押し出されて…」とか、「キムさん(木村允彦)が使ってた部屋に入ったんですけど…大掃除しました…」等々の発言から、すでにチームに馴染んでいるということが窺える。
影山雅永監督は、「練習で多くの選手が名乗りを上げてくれたので、個性と組み合わせを考えるだけ。起用しやすくなっている」と語る。9月以降、先制しても追いつかれることの多かった岡山が(第26節・北九州戦2-2、第27節・水戸戦1-1、第31節・岐阜戦1-1はいずれも岡山が先制)、前節・栃木戦でようやく、1点リードを守り切って勝利し、その決勝点を挙げた野田絋史は、J初ゴールよりも約半年ぶりのアウェイ勝利をよろこび、「でもあの位置にいたのは、僕らしいかな」と話した。PKを止め、勝利を劇的なものにしたGK真子秀徳は、自信を深めている。岡山にとっての懸念材料は、中盤の展開力で攻撃のリズムを作り出してきたボランチ・千明聖典が練習中に足を傷め、今節の出場が危ぶまれる点だが、後はやるだけ。ゲームの流れに沿って瞬時の判断が問われる難易度の高いゲームが予想されるが、両チームに求められるのは、内容と結果、その両方だ。
以上
2010.11.05 Reported by 尾原千明













