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【J1:第30節 山形 vs C大阪】レポート:山形、2点差を逃げ切れず! C大阪の執念と試合運びの拙さで勝点3を逃す。(10.11.15)

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11月14日(日) 2010 J1リーグ戦 第30節
山形 3 - 3 C大阪 (17:04/NDスタ/7,712人)
得点者:25' 北村知隆(山形)、40' 家長昭博(C大阪)、66' 長谷川悠(山形)、81' 田代有三(山形)、90' 清武弘嗣(C大阪)、90'+3 アドリアーノ(C大阪)
スカパー!再放送 Ch183 11/15(月)後05:00〜
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静かになったスタジアムが、試合を雄弁に語っていた。

途中まで3-1と2点リードしていた山形が、C大阪の捨て身の猛攻に遭い、さらにはリードを保ったまま試合を終える術を誤り、90分と90分+3分に失点。負けはしなかったが、勝利を目前で逃した脱力感は、先制した試合を確実にモノにしてきた山形にとって久しぶりに味わうものだった。

「立ち上がりからグラウンドがスリッピーだったということで、サッカーをする分には山形さんのほうが有利だった」とレヴィー クルピ監督が言うように、C大阪はスリッピーな状況に手を焼き、加えて前線にいい状態でボールが渡らないことからマルチネス不在の影響も感じさせた。ミスを重ねるC大阪に対し、山形の狙いはきわめてシンプル、スペースへ送られる縦のフィードに走り込む動きを徹底した。山形の先制は25分。GK清水健太の間接フリーキックに走り込んだ北村知隆が、「落とした瞬間に絶対スリップすると思ってたので、『もらった』と思った。狙って、信じて走ってよかった」とスピードを落とさずに追ったことが実ったものだった。北村はベンチに駆け寄り、この日パパになったばかりの秋葉勝とともに「ゆりかごダンス」を披露した。

これが山形の前半唯一のシュートとなったが、C大阪が反撃を強めれば今度は山形の守備の粘り強さが際立った。18分、乾貴士のミドルシュートを弾いくファインセーブを見せていたGK清水は、32分にも縦パスに抜け出してきたアドリアーノのシュート直前に体を投げ出した。家長昭博のポストプレーからのスルーパスに反応した乾にサイドをえぐられたプレーでも、一瞬遅れを取りながら最後までコースを切った。しかし、40分のコーナーキックで家長にヘデイングを決められる。同点劇はあっさりと訪れた。

「少し秋葉を出すのが早いなと思ったんですけど、後半の入りが悪くてミスが多かったので」と、小林伸二監督は負傷離脱から9試合ぶりの復帰となる秋葉をピッチに送る。ファーストプレーは55分。右スローインを増田誓志が受けたのを見ると、空いている中央をスルスルと駆け上がりながらパスを受け、左サイドの石川竜也へ高い位置で前を向かせるパスを送った。しかし、その後はボールを失うプレーが続き、チーム全体もゴール前まで運ぶことがままならなくなっていた。この膠着した時間に山形が勝ち越しゴールを挙げる。起点はここでもGK清水。フィードを受けた右サイドの小林亮がラインの裏をめがけてアーリークロスを放つと、長谷川悠が胸トラップで抜け出してシュート。この長谷川の今季初ゴールから15分後、今度は途中出場の田代有三もゴールを奪い、山形が3-1とリードを広げた。

2失点目を喫したあと、C大阪は羽田憲司と乾に代えて小松塁と永井龍を同時に投入。家長をボランチに下げ、4-4-2にシステムも変えていたが、小松、清武がようやく手に入れたシュートチャンスで枠を外すなど、「2失点目のシーンでバランスが崩れてしまったという部分と、そのあとにカードを2枚入れ替えましたが、崩れたバランスをすぐに戻すことができなかった」(クルピ監督)状態が続いた。終盤に来て流れは山形。追いつめられたC大阪は残り5分というところでようやく、リスクを度外視する攻撃で山形を押し込んだ。ペナルティーエリアに入り込んで放ったアマラウのシュートは、6月までチームメートだった前田和哉のブロックに阻まれたが、ロスタイム直前に清武の鮮やかなミドルシュートが決まり、ロスタイムにはサイドの起点から攻撃に転じた山形・小林のクロスをカットしてからのカウンター。小松のスルーパスに食らいつくように走り込んだアドリアーノが前田を振り切り同点のゴールネットを揺らした。

「3-3になって4点目も狙いにいっていたんですけど、あとちょっとで取れたのに」と清武が言うほど最後はワンサイドだったが、クルピ監督は「追いついた残りの5分を我々が最初からできていれば、もっといい結果が残っていたんじゃないか」と悔しがった。一方の山形は、時間をどう使うかで共通のベースがないことが災いし、勝点3があと一歩のところで勝点1になった。GK清水は「自分たちの弱さが明らかに出た試合。3点取ったんだから勝たなきゃいけないし、なかなかこの時期に勝ちきれないというのも厳しい」と唇を噛んだ。小林監督は「いい経験をした。1-0で勝てるチームが3点取ると勝てるだろうというと大間違いで、それは個々がしっかり守備をしないとやられるということも併せて、去年培った『守備が強い』ということも見えたり、ちょっと横着すると失点が多かったりというのはある」という表現で、まだJ1定着へ途上のチームを評した。

降格ボーダーとの勝点差を6から広げられなかった山形にとっても、ACL出場ボーダーとの勝点差が2から4に開いたC大阪にとっても、痛いドローには違いない。ただ、ここから何を得て、ピッチでどう表現していくかで、それは成長の糧ともできる痛みだ。

以上

2010.11.15 Reported by 佐藤円
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