11月17日（水）第90回天皇杯4回戦 大宮 vs 福岡（19:00KICK OFF/ＮＡＣＫ）
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チケット情報 ｜天皇杯特集
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日本最大・最古の大会である天皇杯。数々のドラマを歴史に刻んできた大会は今年で90回目を迎える。どのチームも目指すのは、サッカーに関わるものなら誰もが憧れる「元日の国立」。晴れの舞台に立つために、選手たちはボールを追い続ける。次なるラウンドは４回戦。そして、ＮＡＣＫ５スタジアムでは大宮アルディージャとアビスパ福岡があいまみえる。

上位カテゴリーに挑戦する立場で臨むのは福岡だ。２回戦では岡山に逆転勝ち。３回戦ではＪ１勢の広島と120分を戦って一歩も引かず、ＰＫ戦を制して４回戦へと駒を進めてきた。リーグ戦も、天皇杯も、常に目の前の一戦にすべてをかけて戦い続ける福岡は、前身の福岡ブルックス以来15年ぶり、そしてアビスパ福岡としては初のベスト８進出をかけて大宮に挑む。いわば、チームの歴史を塗り替えるための戦いに、選手たちのモチベーションは高い。
また、どうしても勝たなければならない事情は他にもある。現在、千葉との間で激しいＪ１昇格争いを演じる福岡だが、11月に入ってからは、33節の栃木戦に敗れ、34節の大分戦ではスコアレスドローに終わるなど、終盤に来て思い通りに勝点が積み重ねられない戦いが続いている。そんな状況にある福岡にとっては、勝利こそが悪い流れを断ち切る最大の良薬だからだ。

一方、下位のカテゴリーからの挑戦を迎え撃つ立場は大宮だ。２回戦では、四国社会人リーグに所属するカマタマーレ讃岐を４−１で一蹴。３回戦では、Ｊ２大分の挑戦を３−０で退け、ここまで順調に勝ち進んできた。一発勝負のトーナメント戦では、下位のカテゴリーの挑戦を受ける立場として戦うのは難しいものだが、これまで同様、Ｊ１クラブの意地を見せて確実に福岡を下したいところだ。
そして、福岡同様にしっかりと勝利を収めたい理由が別にもある。現在、Ｊ１で14位につける大宮は、Ｊ１残留向けて厳しいサバイバルレースの真っただ中にいる。27節の川崎F戦に引き分けたあと、29節の山形戦を２−１で制し、悪天候のために順延されていた28節の湘南戦を３−１でものにするなど、チームの調子は上向きだが、その流れを切らないためには、内容で上回り、結果も手に入れることが必要。全力を挙げて勝利を目指す。

そんな両チームには、共通するもう一つの敵がいる。それはハードスケジュール。大宮は11月6日のＪ１第29節の山形戦を皮切りに、27日のＪ１第33節の新潟戦まで22日間で７試合を消化しなければならず、対する福岡は、Ｊ２第34節の大分戦から数えて、14日間で５試合を戦わなければならない。リーグ戦の疲労が蓄積している時期に与えられた過酷すぎるスケジュールと、どうやって付き合うか。それも結果を左右する大きな要素になっている。限られたメンバーの中で、それぞれの選手のコンディションを見極め、チームとして最高のパフォーマンスを発揮しなければならない。いわば総力戦。リーグ戦では出場機会に恵まれない選手も含めて、チームとしての総合力が試される戦いでもある。

福岡が３回戦の広島戦に続いてジャイアントキリングを見せるのか。それとも、大宮がＪ１の貫録を見せて挑戦を退けるのか。注目の一戦は17日、19:00にキックオフされる。

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2010.11.16 Reported by 中倉一志