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【2011シーズン始動!ニューカマー・レコメンド】東京Vが自信を持って送り出す、名ボランチ:柴崎晃誠(東京V→川崎F)(11.01.29)

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2011シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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正直、東京Vにとっては最も手放したくなかった選手である。昨季の東京Vは、高い技術でテンポ良くパスをつなぎ鮮やかに崩すサッカーで観ている人を楽しませた。そして、その中心でゲームを組み立て、コントロールしていたのがボランチの柴崎晃誠だった。心臓とも言うべき存在を失うのだ。「痛すぎる」と、チームメイト・関係者の誰もが口にしていた。

しかし、それと同時にその全員が「晃誠の力ならJ1でやれる。上のレベルでのチャレンジは選手として当然の選択。絶対に頑張ってほしい」と、背番号8の英断に深い理解とエールの言葉をおくっている。東京Vでの4年間で培ったものを武器に、いよいよ『柴崎晃誠』の名を本格的にJ1にも広めるときが来たようだ。

加入当初から技術、視野の広さ、展開力、パス精度など、攻撃力の高さは誰もが認めるところだった。ルーキーイヤーこそ出場は6試合のみに止まったが、当時のチームメイト・名波浩をはじめ、大野敏隆、服部年宏、大黒将志ら東京Vでともにプレーした日本代表経験者たちも、彼のポテンシャルの高さには一目置いていた。中でも大黒は、「ヤットになれる」と、G大阪時代のチームメイトでもあり、現日本代表の中核・遠藤保仁選手(G大阪)の名を挙げ、代表クラスの素質を称賛していたほどだ。そんな偉大な先輩たちから数多くを学び、2年目からコンスタントに出続け試合経験を積み上げることで自分を磨き、デビューから4年、柴崎は攻撃の核として着実にステップアップを遂げてきた。

だが、その柴崎を、センターバックという最も近い位置で見続けた土屋征夫は、彼の最大の成長は「守備」だと語る。「最初は、晃誠自身『どうやって守備をしていいかわからない』って言っていたぐらい守備ができなかった。でも、『攻撃はお前にすべて任せるから、守備に関しては俺の言うことをとにかく聞いて動け』と話して、細かなところまでいちいち指示を与え続けた」のだという。その甲斐あって「FWとDFの間に上手く入って相手の攻撃を遅らせてくれたり、パスコースを切ってくれたり、今では立派に守備面でも機能してくれている。実際、昨季ウチの失点数が少なかったのは、サエちゃん(佐伯直哉選手)と晃誠のボランチ2人の貢献度が大きい」と、言われるまでに成長した。そして、土屋は続ける。「でも、何よりも言えるのは、毎回あれだけうるさく、しつこいぐらい事細かに動きを注意したのに、晃誠は一度も文句も言わずしっかりとそのアドバイスを聞き入れ、全てを吸収していった選手だということ」。そうした、先輩からの助言を大切にできる純粋な人間性というのもまた、彼の素晴らしい特長である。

唯一J1でシーズンを送れた08年、当時の柴崎が、ほとんど自分の納得いくプレーができず、「サッカーをやめたくなるぐらい自分が下手でイヤになります」と、悔しそうに語っていたことを今でも鮮明に憶えている。あれから3年、確実に進化を遂げた柴崎がJ1でどのような活躍を見せるか、非常に楽しみである。「個の能力は問題ない。あとはチームのサッカーに自分をフィットさせられるか。その適応能力こそが、超一流選手になれるのか、ただの上手い選手で終わるのかの差」だと、土屋は指摘する。とはいえ、その持ち前の謙虚さと天然(?)な性格があれば、どこへ行っても確実に順応し、成長を続けていけるに違いない。

惜しみつつ、東京Vの全員が太鼓判を押して送り出す柴崎晃誠。川崎Fから日本を代表する選手へ、そしてその先に広がるご自分の夢へと大きく羽ばたいてくれることを心より期待しています。

以上

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<2011シーズンの幕開け!>
■FUJI XEROX SUPER CUP 2011
2月26日(土)13:35/日産ス
名古屋 vs 鹿島

■NEXT GENERATION MATCH
2月26日(土)10:40キックオフ(予定)/日産ス
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
※この試合はFUJI XEROX SUPER CUP 2011のチケットで観戦できます。
チケット好評発売中!


2011.01.29 Reported by 上岡真里江
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