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【2011Jリーグプレシーズンマッチ 大宮 vs 浦和】レポート:初のさいたまダービーとなった「さいたまシティカップ」。大宮完勝も互いにとって有意義な学習機会となった。(11.02.21)

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■さいたまシティカップ2011ダービーマッチ
2月20日(日) 2011Jリーグプレシーズンマッチ
大宮 3 - 0 浦和 (13:34/NACK/11,362人)
得点者:53' 金英權(大宮)、75' ラファエル(大宮)、90'+3 東慶悟(大宮)
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鳥栖戦では新監督のコンセプトを意識するあまり、サイドに大きく展開して突破を図るばかりだった浦和だが、大宮戦では中央もパランスよく使うことができた。

その主な要因は柏木陽介の存在にある。ペトロヴィッチ監督のサッカーでは、ボランチのゲームメイク能力がビルドアップの質にダイレクトに反映される。実際、鳥栖戦と大宮戦を比較すれば一目瞭然。柏木のいる、いないで中盤の構成力は変わった。

本人は「まだよくはない」と自身の出来に不満を見せていて、実際、パスミスがあったり、状況判断を誤ったりと反省点があったことは確かだが、それでも影響力は小さくない。「陽介が入るとうまく回るようになる」とは宇賀神友弥の弁だ。

ビルドアップが改善された浦和は試合を優勢に進めた。「前半は全てにおいて素晴らしかった。自分たちが前半で5、6点取っていれば試合は終わっていた」というペトロヴィッチ監督の評価は大げさだが、リズムは作れていた。

大宮はこの一戦を実験の場とした。昨年は2トップの一角を担っていたラファエルを左サイドに置き、最前線に李天秀、トップ下に藤本主税が入る4−2−3−1のシステムで試合に臨んだが、これがなかなか機能しなかった。

パスをうまくつなぐことができず、中盤で苦しくなってボールを失うというケースが目立った。時間の経過とともにボールが少しずつ落ち着くようになり、トップ下の藤本がパスを受ける回数も増えていったが、「パスコースがなかった」と振り返ったように、そこから先に展開するのに苦労していた。ある程度のところまでは運べるが、アタッキングサードに入ると選択肢があまりない。そして、攻めあぐんでボールを失うというシーンが何度も見られた。

しかし、先制したのは大宮だった。53分、藤本、坪内秀介とつないだボールを金英權(キム ヨングン)が右足ボレー。「何も考えず思い切り振り抜いた」という一撃は相手GKの手を吹き飛ばした。

ビハインドを負った浦和のペトロヴィッチ監督は大胆な策を取る。柏木、原口元気、田中達也の3人を同時に下げ、マゾーラ、エスクデロセルヒオ、原一樹を投入。スピードと突破力に優れる元気なアタッカーを一気に入れたことで、チームで攻めるというより個人で仕掛ける場面が増えた。

なかでも、一際異彩を放ったのがマゾーラだ。ピッチに立ってすぐに自慢のスピードと打開力を見せつけた。ほぼ左足一本で仕掛ける背番号29のドリブルは初速もトップスピードもスバ抜けていて、緩急をつけると相手はお手上げだった。「マゾーラ、すごいっす。僕、いらないですね」と同サイドの宇賀神も苦笑いの破壊力を見せつけた。

ただ、試合自体は72分の退場劇で事実上の終焉を迎えた。山田暢久がヒジ打ちをしたとしてレッドカードを出されると、そのファールで得たPKをラファエルが決めて2−0。数的不利の浦和はそれでもマゾーラが得点の匂いを感じさせたが、終了間際にカウンターから3失点目を喫してトドメを刺された。

浦和は結果的に完敗となったが、鳥栖戦よりもチームのバランスは良くなっている。「そんなに悪いゲームをしたとは思っていないし、つないで崩すところやビルドアップはよくできていたと思う。あとは最後のフィニッシュのところだけ」と永田充も力を込める。

パスを受ける際の動きの質、ボールの運び方、アタッキングサードでの仕掛けに課題が残ったことは確かだが、可能性は感じさせた。マゾーラという強力な武器も確認できた。

大宮は新たなシステムが機能したとは言いがたく、多くの選手が「内容はいまいちだった」と反省していた。ただ、指揮官は「上田が入って、そのなかで左右にボールが振れたり、ボールを前に出せるようになってきた」とポゼッションを高める戦い方に手応えをつかんだ様子だった。

上田康太自身は「もう少し前にボールを入れないといけない。横パス、バックパスが多かった」とパスの質を反省していたが、裏を返せばボールをつなぐことはある程度できたということだ。

結果は大宮が3−0で浦和に勝利という一方的なものになったが、シーズン本番に向けて収穫と課題、様々な要素を洗い出すというプレシーズンマッチの意味を考えれば、今回の「さいたまシティカップ」は互いにとって有意義なものになったのではないだろうか。

以上

2011.02.21 Reported by 神谷正明
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