2月26日(土) FUJI XEROX SUPER CUP 2011 NEXT GENERATION MATCH
J選抜 2 - 1 高校選抜 (10:41/日産ス/16,780人)
得点者:33' 久保 裕也(J選抜)、60' 小牟田 洋佑(高校選抜)、64' 渡辺 雅樹(J選抜)
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※この試合は日テレG+にて3月5日(土)14:00〜放送!
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急造チーム同士の対戦とあって、前半は慎重な立ち上がりとなった。お互いが様子をうかがいながら、ローテンポな攻撃が続いたが、先に仕掛けたのはJ選抜だった。「相手のDFラインの裏を狙った」とFW久保裕也(京都)が語ったように、左の柏瀬暁(清水)、右の井上丈(新潟)の両ワイドと絶妙な距離感を置いて、果敢にDFラインのギャップに飛び込んでいった。それに対し、久保と同じ京都ユースでチームメイトのMF原川力は、久保の動きを見逃さず、中盤でボールを受けては、彼の動きに合わせて、裏のスペースへパスを積極的に供給していく。
この2人のコンビネーションが徐々にJ選抜にリズムをもたらしていくと、これに呼応するように、トップ下の野津田岳人(広島)と右の井上がポジションチェンジをしたり、久保を追い越す動きなどで流動性を作り出し、試合の流れを一気に引き込んだ。33分には中央の野津田から右の井上に展開。井上のスルーパスに抜け出したのは久保。GKとの1対1を冷静に沈め、J選抜が先制に成功する。
「前半はFWがプレスに行ってもDFラインが引いていて、間がものすごく開いてしまった。相手にそこを使われてしまった」と高校選抜のMF小島秀仁(前橋育英高校)が語ったように、久保の果敢な裏への飛び出しが高校選抜のDFラインを下げさせ、中盤を間延びさせたことが、前半J選抜に流れが傾いた最大の要因だった。急造チーム同士の対戦だけに、ひとつのほころびが一気に連係不足を露呈して、致命的なほころびになる危険性がある。まさにそれが如実に現れてしまった展開であった。
後半は高校選抜も修正を図り、試合はこう着状態に陥る。後半から、平岡和徳監督は裏を取られがちだった左の坂本樹是(久御山高校)、仕掛けが甘かった右の加藤大樹(立正大淞南高校)に代え、期待の2年生アタッカー白崎凌兵(山梨学院高校)とスピードアタッカーの佐々木雅人(西武台高校)を投入。ボランチも香川勇気(滝川第二高校)に代えて、展開力があり前線にも飛び出せる谷口智紀(滝川第二高校)を投入。この交代がはまり、白崎と佐々木の果敢な突破と、谷口と小島のコンビネーションで、ようやく高校選抜もボールが回り出す。
60分には左サイドで小島から白崎へ、相手の虚を突くヒールパス。これを受けた白崎が一気に突破し、二アサイドへライナー性の折り返しを入れると、飛び込んだのは49分に加部未蘭(山梨学院高校)に代わって投入されたFW小牟田洋佑(前橋育英高校)。ダイレクトで正確に捉え、ゴールに突き刺した。
1-1と試合は振り出しに戻る。試合の流れは高校選抜に行きかけたが、そこに待ったをかけたのが、J選抜の2人のドリブラーだった。後半から久保に代わって投入されたMF杉本竜士(東京V)、51分に柏瀬に代わって投入されたMF渡辺雅樹(甲府)。両ワイドに入った2人が、高い位置でボールを受けては積極果敢にドリブルで仕掛け、シュートを狙う。この仕掛けに再び高校選抜のDFラインが下がりだし、完全に流れが相手に行くのを阻止した。
そしてこの姿勢が64分に結実する。中央でボールをキープした原川のパスを受けた渡辺が、右から一気にカットイン。鋭い切り返しでDFを交わすと、左足インフロントで技ありシュートをゴールに流し込んだ。
このゴールで勝負は決した。J選抜が学年では1つ上となる高校選抜を2-1で下し、対戦成績を1勝1分(昨年は1-1の引き分け)にした。
J選抜はこの試合に限っての招集のため、最初で最後の一戦。それでも「どういう状況であろうと、どういうタイミングで集まった仲間であろうと、一つの目的(勝利)に対してしっかりやっていこうというのが、選手たちと会った瞬間に感じられました。その目的をきちんと達成でき、満足しています」と、松橋力蔵監督は70分間という短い時間の中で勝利への気持ちを見せた選手たちを讃えた。
一方の高校選抜はこれからさらにメンバーを絞り、4月にはヨーロッパ遠征で国際大会に参加する。
「今日のゲームをスタート地点にどんどんレベルアップを図って本大会に臨めるよう、チームと協力していきたいと思っています」と平岡監督。この試合で出た課題と反省点を次に生かすべく、ここから士気を高めようとしている。
昨年から始まったフジゼロックススーパーカップの前哨戦としてのU−18Jリーグ選抜vs日本高校サッカー選抜の一戦。まだあまり認知されていないせいか、盛り上がりという面では物足りない面はあるが、これを継続して歴史を作ってこそ意義がある。
カテゴリーの異なる両者が、それぞれのカテゴリーの意地をかけてぶつかり合う。だからこそ、この試合のJ選抜のように急造でも選手個々の勝利への気持ちを前面に引き出せる。高校選抜もこの敗戦で4月の遠征はもちろん、来年のチームが「今度こそ」と勝利へのモチベーションを高めてくれるだろう。双方がいい刺激を受けあって、共に発展していけるように。この試合は単なる勝った負けたではない、大きな価値があると確信をしている。来年はどんな試合が見られるのか。今から楽しみだ。
以上
2011.02.27 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
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