2月27日(日) 2011Jリーグプレシーズンマッチ
水戸 1 - 0 柏 (14:04/Ksスタ/2,824人)
得点者:84' 常盤 聡(水戸)
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84分、それまでオーバーラップを自重していた保崎淳が左サイドを猛然と駆け上がり、ボールを受けると、中央に切り込み、「中の誰かに合わせるというより、俺のボールに合わさせるぐらいの気持ち」(保崎)でクロスを上げる。そのボールを常盤聡がジャンプしながら胸トラップ。体で相手をうまくブロックしながら放ったボレーシュートは豪快にゴール左隅に突き刺さった。それは、水戸の新時代の幕開けを意味する貴重なゴールであった。
昨季までの主力がこぞってチームを離れ、ほとんどの選手がプロ1、2年という若いチームに生まれ変わったチームにとって、シーズン前に欲しいものは「自信」である。若い選手たちが半信半疑で開幕を迎えるのではなく、いかに自分たちの目指しているサッカーを信じてシーズンに迎えるか。そこが今後の戦いを左右する重要なポイントであった。先週行われた鹿島とのプレシーズンマッチは0対3の完敗。「チームとして何ができて何ができないか分からないまま終わってしまった」(吉原宏太)。それだけにこの柏戦は大きな意味を持っていた。
ただ、試合がはじまると鹿島戦が意味のないものではなかったことが証明される。「鹿島と比べると通用するところが多かった」と塩谷司が話すように、J1でトップレベルのサッカーを体感したことが選手たちから恐怖感を取り除くこととなった。昨季、2戦2敗、力の差を見せつけられた相手に対しても勇敢に立ち向かい、序盤からペースを握った。チーム全体で連動したプレスをかけ、柏のパスワークを遮断。そしてボールを奪ってから、素早くサイドで起点を作って、柏陣内に侵入していった。
しかし、そこから水戸は壁にぶち当たる。「まだまだミスが多い。せっかくボールを奪っても相手に渡してしまう」と柱谷監督が渋い表情を見せるように、攻め込みながらもアタッキングゾーンに入る前にミスを繰り返し、チャンスまで至らず。攻撃に関しては、大きな課題を残すこととなった。しかし、水戸はミスを繰り返してもリズムを崩さなかった。「選手たちが規律を守って、90分間戦った結果、勝利につながった」(柱谷監督)。ミスでボールを失っても、すぐに攻守を切り替え、ボールを奪いに行く。チーム全員が激しくその動きを繰り返したことで、優位に試合を進めた。そして84分に待望の先制ゴールが決まる。その後は柏の反撃に遭うものの、加藤広樹、塩谷司のセンターバック、そして守護神・本間幸司の踏ん張りにより、無失点で切り抜け、待望の勝利を手にすることとなった。
攻守において課題は多い。しかし、前述の通り、今の水戸は自信を持つことが最も大切なこと。プレシーズンマッチとはいえ、柏に勝ったことで得たものは図りなく大きいと言えよう。「選手たちにとっていい自信になったと思います」と指揮官が見せた笑顔が、この1勝が単なる1勝ではないことを意味していた。希望を胸に、来週開幕を迎える。
柏にとって、この結果はショッキングなものと言えるだろう。先週の千葉戦に続き、J2チーム相手に連続して完封負け。自慢の攻撃陣がいまだにフィットせず、開幕に向けて不安を残すこととなってしまった。この試合においても千葉戦同様水戸の組織的な守備に苦しみ、攻撃の起点を作れず、効果的なパス回しができなかった。特に今季の補強の目玉であるジョルジ・ワグネルが本領を発揮できずにいるのは現段階の誤算なのではないだろうか。開幕までに彼が最も生きる形を見つけたかったというのが本音だろう。
ただ、「今日はテスト形式。観察したいところがあった」とネルシーニョ監督はあくまで調整の場であったことを強調。「いい観察ができた」と手ごたえを口にした。おそらく名将の目には現状の最適な形は見えていることだろう。この1週間でしっかりチームを立て直し、リーグ戦に突入するに違いない。昨季得た自信は微塵も揺らいではいない。いざ、J1に殴り込みをかける。
以上
2011.02.28 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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