地元のローカル局がないせいか、今回の震災による被害が茨城にもあったことはあまり知られていない。鹿島のクラブハウスでも天井が落ち、グラウンドに大きなひび割れができ、液状化現象が見られた。さらにちょっと足を伸ばせば津波が押し寄せた地域もあり、一部の選手たちが住む地区はいまだに断水しているところもある。
自らも被災し、「日に3〜4回は大きな余震がある」という中で、試合に集中するのは難しかったはずだ。しかし、4月4日から10日あまり続いた韓国、そしてオーストラリアへのACLのための遠征で、選手たちは1勝1分という結果を残した。
「こういう時だからこそ、勝って、茨城県民を喜ばせたいし、被災地でがんばってる人にもがんばってるところを見せたいんで」
そう言って故郷の光景に傷ついた心はしまい込み、応援してくれる人のために戦った小笠原満男。
「僕たちは日本を離れていますけど、ここに来たのは遊びに来たわけでもないし、逃げに来たわけでもありません。応援に来られない人たちのためにも、夢や希望、生きる道を与えるためにも、ここで僕たちが必ず勝つという強い気持ちを持って戦うことに、チームが一丸となっています」
4月13日のシドニーFCとの一戦を前に、強い口調で述べた野沢拓也。その一つひとつが胸を打つものだった。
"WITH HOPE WE CAN COPE" 希望と共に乗り越えよう
いばらき復興のため、鹿島は勝利を目指す。
●再開に向けて 小笠原満男選手コメント
「Jリーグの試合自体は久しぶりだけど、別の大会ごとに意識を切り替えることはないので、久しぶりという意識はないです。一つひとつの試合に備えてやっていくので。
今回の震災で、応援してくれる人を喜ばせたいという意識はより強くなりました。人のためになにかしたい、できることをやってあげたいと思っています。今こそ恩返しができる。今、人のつながりをすごく感じています。身近な人が困っていれば助けてあげたいし、自分がなんとかしたいと思った時も周りの人がすごく動いてくれた。自分が好きでやってる支援の活動についても、チームメイトが 『大丈夫か?』『なにか手伝います』と言ってくれる。でも、やっぱり勝つことが一番大事。サッカーをして、勝って、いい形で貢献していきたいです」
●再開後のスケジュール
■第7節
4月23日(土)J1 第7節 鹿島 vs 横浜FM(14:00KICK OFF/国立)
■第8節
4月29日(金)J1 第8節 福岡 vs 鹿島(13:00KICK OFF/レベスタ)
以上
2011.04.21 Reported by 田中滋
















