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【J1:第7節 浦和 vs 名古屋】浦和側プレビュー:中断期間を経てホーム開幕戦を迎える浦和。プレースタイルが相似する昨季王者に一泡吹かせられるか(11.04.24)

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4月24日(日)J1 第7節 浦和 vs 名古屋(14:00KICK OFF/埼玉チケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch180 後01:50〜
totoリーグ中断期間を振り返るJ1編
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東日本大震災はサッカー界にも大きな爪痕を残した。Jリーグはスケジュールの再編成を余儀なくされ、ヤマザキナビスコカップは大会方式を変更する事態となり、日本代表の活動にも大きな制限が出ている。そしてなにより、東北地方で活動する学校、クラブ、アカデミー、少年団などは未曾有の大災害がもたらした深刻な後遺症に今も苦しんでいる。

浦和の選手たちの日常も激変した。経験したことのない惨事に直面し、心身に重荷を背負うことになった。実戦から遠ざかることで試合勘は鈍り、コンディションを保つのも一筋縄ではいかなかった。「自分たちは直接被災していないが、心をケアしないとダメだった。休みが入って、チームとしてサッカーをするというのが薄れ、練習試合もよくなかった」と宇賀神友弥は話す。

ただ、リーグが中断されたことで確認できたこともある。「時間ができた分、コミュニケーションや連携が高まったし、監督のサッカーに近づけたと思う」とは永田充。今季からゼリコ・ペトロヴィッチ監督を新たに迎え、プレースタイルもガラリと変わったことで選手たちの中には少なからず戸惑いがあったが、中断期間を利用して新監督の戦術理解に集中できた。「監督が変わって、戦術が浸透していなかった部分もあったが、再確認するという意味ではいい時間になった」と宇賀神も永田の意見に賛同する。

中断期間では守備の強化に力を入れた。ペトロヴィッチ監督は前線から厳しくプレッシャーをかけることを選手に要求。「アントラーズ、セレッソ、ガンバ、グランパスのような強いチームと戦う時は守備でパワーを持ってプレスをかけ、一対一の競り合いに負けないことが必要とされるので守備を強調している」とその意図を明かす。

練習では選手のポジショニングや体の向き、プレスの方向性などを今まで以上に細かく指導すると、今週のトレーニングではプレッシングの連動性が向上している様子が窺えた。永田は「まだまだプレスが完璧にはハマッていない。広島のように相手がうまいと回避される」と完全非公開で行われた広島との練習試合を引き合いに出して課題を口にしたが、開幕時に比べれば守備の精度は上がったと手応えもつかんでいた。

リーグ再開一発目の試合で対戦するのは昨季王者の名古屋だ。ペトロヴィッチ監督は「特に名古屋を意識したわけではない」と煙に巻いたが、主力組の戦術練習では仮想名古屋と見て取れる指導を行っていた。その際、指揮官の口から何度も飛び出したのは永井謙佑の名前。開幕戦で中澤佑二、栗原勇蔵といった代表クラスのDFを手玉に取ったスピードスターの動き方をレクチャーし、ポジショニングやカバーの意識を高めた。ペトロヴィッチ監督はたまたま名を挙げただけととぼけたが、マッチアップの可能性がある永田は「監督がさかんに危険だと言っている」と話す。要注意人物として警戒しているのは明らかだ。

19日のACLを太もも裏痛で欠場したケネディが浦和戦に間に合うとなれば、名古屋には高さと速さという一撃必殺の武器が2つ揃うことになる。金崎夢生もスピードと突破力を兼備している。永田、スピラノビッチを中心としたDFラインは一瞬たりとも気を抜くことは許されないが、高さと速さを同時に封じることは容易な作業ではない。ケネディ復活となれば、守備陣にかかる負担は大きくなる。

浦和と名古屋はプレースタイルに類似性がある。ショートパスをつないで局面で数的優位を作るのではなく、高い位置に張ったワイドの選手に素早くボールを入れて一対一の状況を生み出すことに力点を置く。ウィンガーの能力を生かし、彼らの突破力が攻撃の鍵を握る戦い方だ。

その戦術の特性上、ボールポゼッションの比率と攻撃の破壊力は必ずしも比例関係にない。むしろ、相手がある程度ボールを持って攻めてくれた方が敵陣にスペースが生まれやすく、工夫しなくてもウィンガーが一対一の状況になりやすいので好都合だ。だから、ペトロヴィッチ監督はできるだけ高い位置でボールを奪おうと前線からのプレッシングを整備し、守備を強化しているのだろう。名古屋も同じく、前から厳しくプレスをかけてくる。

浦和はボールを持たされる展開になると苦しくなるだろう。人数をかけて相手の守備隊形を揺さぶるという戦い方はしていないので、ポゼッション率が上昇するにつれて攻めあぐむ傾向がある。また、ボールをキープして攻撃すると中盤が間延びしやすく、カウンターからピンチを招く機会も増える。これは名古屋にも同様のことが言え、特にケネディ不在時には堅守速攻パターンの方が相手にとっては脅威になっている。

名古屋には多少アバウトなボールでもチャンスに結びつけてしまう突出した個の力と、ここまで積み上げてきた経験がある。プレースタイルが相似する場合、戦力値の違いがそのまま結果に反映される可能性は高まるが、浦和にも一撃で相手を沈めるパンチ力はある。果たしてどちらが豪腕をふるうことになるのか。ボールを持つのか、持たせるのか。ポゼッションを巡る駆け引きにも注目したい。

最後に、ケガ人の状況を整理しておこう。20日の練習で山田暢久、平川忠亮が別メニューとなり、田中達也も部分的な合流にとどまっていたが、翌21日には山田暢、田中達が全体練習に合流。おそらく24日の試合には出場できるだろう。平川に関しては、監督が「2週間くらいかかる」と語っており、名古屋戦欠場は決定的だ。フォーメーションは4−3−3を敷き、中盤は山田暢と柏木陽介のダブルボランチにトップ下がマルシオ・リシャルデス、あるいは中断前から試験的に取り組み、今週の練習でも試していた1ボランチの逆三角形になる可能性もあり、その場合はアンカーに山田暢が入ることになるはずだ。キャプテンの鈴木啓太は開幕戦の退場で出場停止となっている。

以上

2011.04.23 Reported by 神谷正明
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