4月24日(日) 2011 J2リーグ戦 第8節
東京V 1 - 2 愛媛 (13:05/駒沢/4,516人)
得点者:19' 齋藤学(愛媛)、24' ジョジマール(愛媛)、35' 土屋征夫(東京V)
スカパー!再放送 Ch183 4/25(月)後01:00〜
☆totoリーグ |中断期間を振り返るJ2編
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「ヴェルディはポゼッション率が高いチームだから、守備の時間帯が長くなるのはわかっていた」と、愛媛側がみな口を揃えれば、東京V側も全員が「相手が引いて守ってくるのはわかっていた」と、悔しさをかみしめて話す。
ここからもわかるように、東京Vがボールを保持してパスを回しているところを、愛媛が奪って速攻。という試合展開は、ほぼ全員が予想していた通りだったと言えるのではないだろうか。
その意味では、「わかっていてプラン通り辛抱強く守りきった」愛媛の完勝。「わかっていても崩せなかった」東京Vの完敗だったといえるのかもしれない。
相手のパスミスを逃さず奪い2点を先取し、しぶとく守り切った愛媛が勝点3を持ち帰った。
「昨年からの課題」だと飯尾も語っていたが、この中断期間中でも最も大きな課題としてあぶり出されていたのが「守りを固めて、蹴り込んでくる相手に対してどう崩すか」だった。練習試合を組んだ甲府、横浜FC、横浜FMといった、攻めて前に出てきてくれるJチームが相手の場合は、スペースを使った思い通りの攻撃ができるようになっていたが、やはり、守備を固めてきた愛媛に対して苦戦を強いられた。
それでも、立ち上がりからボールは動いていなくはなかった。特に福田健介、森勇介の両サイドバックの攻め上がりは有効で、突破からの鋭いクロスで何度か相手ゴールを脅かすシーンも見られた。
だが、愛媛も真ん中だけはがっちりと固めており、ペナルティボックス内で入った中央へのボールは、人数をかけてでもことごとく跳ね返し続けた。
試合は、早い時間に動いた。
前半19分、東京Vの深い位置でのパスを越智亮介がカットすると、そのボールを齋藤学がさらってそのまま中央突破。「ゴールしか見えていなかった」土屋、深津康太を見事に交わして、嬉しい移籍後初ゴールを決めた。
23分には、この試合がデビュー戦となった小笠原侑生がドリブルでペナルティエリア内に侵入してきたところを深津が倒し、PK献上。ジョジマールがきっちりと決めてたちまち0−2とリードを広げた。
再開を前にして、土屋は「練習試合を重ねてきて、最近気になるのは失点」だと語っていた。大勝した試合でも、ほとんど失点はしていた。「攻めてきてくれる相手なら逆転の可能性も十分あるけど、引かれてしまう相手だと、先制されると追いつき、追い越すのはどうしても厳しい」と語っていたが、残念ながら懸念は現実のものとなってしまった。
最も良くなかったのが、奪われ方だろう。どちらの失点もそうだが、他にも数回招いた決定的ピンチは「ウチが今季一番気をつけなければいけない、中盤を作る上でのパスミスでリズムを崩した」ことが招いたものだと、川勝良一監督は振り返った。
鮮やかなパスワークがカラーのため攻撃主体チームだと捉えられがちだが、東京Vの最大の特長は何といっても『守備力』にあった。「去年は守備から勝ってきたのがウチ。そこをもう一度しっかりと修正しないと、良い勝ち方はできない」と、土屋。前半35分に河野広貴の絶好FKから右足で押し込んだ、今季チーム初ゴールにも「守備の人間としては、ゴールの喜びよりも失点の悔しさの方が大きい」。チームの大黒柱は、堅守再建への思いを高めていた。
前半のうちに1点差に詰め寄られたとされた愛媛・バルバリッチ監督は、後半スタートから東京Vが阿部拓馬を右サイドに入れてサイド攻撃をより活性化させると、「特に相手のサイドからの攻撃が非常に厄介だったので、そこを抑えるため」と、早いタイミングで渡邊一仁を入れ、4-1-4-1へとシステム変更しさらに守備を厚くする。しかし、「あまり期待したほど機能はしなかった」と指揮官が語った通り、その後も1点差として、さらに勢いとリズムが生まれた東京Vが徐々にゴールに迫る回数を増やしていく。
だが、残念なことに、1トップ以外の9選手が引いて徹底的に固められた愛媛ゴールをこじ開けるための策は、今の東京Vにはなかった。「もっとアイデアを持って、大胆やればよかった」(菊岡拓朗)、「“俺が点を取る”という意識が足りなかった。ボランチでも、もっとゴールを狙わなければいけない」(小林祐希)
今後、守備的相手をどう乗り越えていくのか。東京Vの大きなテーマだろう。
スタイルの差こそあれ、東京Vも愛媛も「自分たちの戦い方を徹底的に貫く」という姿勢は同じだった。
「相手が僕たちより貫けたということ」と東京V・富澤清太郎は語ったが、その一言に尽きるだろう。愛媛は、バルバリッチ監督が目指す90分間高い集中力が切れない守備と素早いカウンターサッカーがしっかり浸透しており、徹底できていた。
「今の時期は勝つことが一番。GWには千葉、湘南という強豪との対戦が続きます。とにかくどんな形でもいいから勝って、勢いに乗ってチーム状態を高めていきたい」(関根)。開幕2連勝という結果とともに、自信もしっかりと手にしたようだ。
以上
2011.04.25 Reported by 上岡真里江















