スカパー!生中継 Ch185 後00:50〜
☆totoリーグ |中断期間を振り返るJ2編
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草津と富山を立て続けに撃破し、クラブ初の開幕2連勝を飾った栃木SCだが、「2連勝しても皆、満足していない」と大久保裕樹が言うように、トレーニングなどから驕りや過信は感じ取れない。伝わってくるのは一戦必勝の思いだけだ。「京都を倒したら3連勝できるし、自信が付く。J1から落ちて来たからといってビビることなく戦いたい」と水沼宏太が言えば、河原和寿も「京都に勝てば自信になるし、自分達の今の位置が分かる。だから、本当に大事な試合になる」。J1へ昇格するために避けては通れない相手を打ち破り、開幕2戦で掴んだ自分達のサッカーへの自信を膨らませ、昇格の機運を高めたい。
図らずも前節の富山、今節の京都、次節の岡山は、いずれも3バックを採用している。志向するサッカーも似ている。栃木が対策を立てる上では、かなりのアドバンテージになる。日程に関して松田浩監督も「実戦で3バックに対しての準備ができたのでアドバンテージになる」と言う。しかし、「アドバンテージを生かすとしても、安心していいわけではない。そこは間違ってはいけない」、「富山に勝ったからといってオートマティックに京都に勝てるわけではない」と手綱を緩めるつもりはない。当然、独自性を誇る富山の「3‐3‐3‐1」を攻略したように、京都の「3‐4‐3」に対する準備にぬかりなどない。
今週も先週同様に、トレーニングの大半は相手のプレッシングの網をかいくぐることに割かれた。特に密度が濃かったのがビルドアップの部分。前線から果敢にボール狩りに来る京都をGKも含めて最終ラインで上手くいなし、1ボランチの両脇と3バックの両端へボールを入れることを繰り返した。リスクを排除しつつ、的確な判断でスペースと人を見付ける作業は、失敗を重ねながら精度を増した。大雨による劣悪なピッチコンディションの影響で、富山戦ではそれほど相手を揺さぶれなかった。天気に問題がない京都戦では、準備してきたことが実践できるかが問われる。「いい守備は大前提。あとはビルドアップからいい攻撃ができれば強いチームになる」とは鈴木修人。勝利が最大の目的だが、チーム力を上げるために、新たな武器を手に入れるトライもしたい。京都を相手にノウハウが確立できれば、確実に次に繋がる。
連勝の陰に隠れがちなのが失点だ。昨季の35節・富山戦以降、今季も含めて5試合も失点が続いている。「堅守」が看板の栃木としては看過できない。草津戦も富山戦も自らのミスで、2‐0、3‐0とリードした状況から失点を招いている。崩されていないのが救いだが、「リードして気が緩んでいないつもりでも、心の中で緩みが出ていた。しっかりと気を引き締めたい」(武田博行)。
自分達で失点を引き起こしているだけに、ミスを減らすことに目が向くのは当たり前だが、河原は異なる視点を持っている。「1‐0でもいいから手堅く勝てばいい」と言いつつ、「取られたら取られた分だけ取り返せばいい。栃木にはそれだけの力がある」と言い切る。河原は自身の考え方が「守って効率よくカウンターから点を取る」というチームコンセプトと異なることは承知している。一方で、孤軍奮闘した一昨年からチームが逞しく成長していることを実感してもいる。殴られたら殴り返すという発想は、これまでの栃木にはないものだけに新鮮だった。今は失点を気にするよりも、ゴールを奪って勝ち切れている勢いを大事にするべきなのかもしれない。
振り返れば昨季の同時期、J2降格組の千葉と2−2のクロスゲームを演じたことが、5勝1分けと5月を無敗で駆け抜けられた一因となった。今季は京都戦をペースアップの足掛かりにしたい。今の栃木には、それができるはずだ。
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2011.04.29 Reported by 大塚秀毅















