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【J1:第8節 福岡 vs 鹿島】レポート:流れを変えた後半開始直後の攻防。先制ゴールも、試合巧者・鹿島の前に勝点3を逃す(11.04.30)

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4月29日(金) 2011 J1リーグ戦 第8節
福岡 1 - 2 鹿島 (13:03/レベスタ/12,147人)
得点者:40' 中町公祐(福岡)、59' 大迫勇也(鹿島)、71' 岩政大樹(鹿島)
スカパー!再放送 Ch185 5/1(日)前07:30〜
totoリーグ中断期間を振り返るJ1編
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「ゲームの中での課題と言えば、90分間通して、きちんとゲームをコントロールすること」(篠田善之監督・福岡)。
「90分の時間の中で相手の時間になったり、自分たちの時間になったりすることは当たり前のことで、その中で、時間をかけながら、悪い時間帯をいい時間帯に引き戻すことができるかどうかがチームの力」(オズワルド・オリベイラ監督・鹿島)。
両監督の言葉が、この日の試合を如実に物語っている。

この日の福岡のテーマのひとつは、清水戦(第7節)で見せた戦い方を、もう一度表現できるかということにあった。そして、12,147人の観衆が見つめるピッチの上で、選手たちは清水戦同様に躍動した。コンパクトなゾーンを形成した福岡の守備の始まりは、城後寿の前線からのチェイシング。それに連動して高い位置からプレスをかけ、奪ったボールを素早くラインの裏へ送り込む。トップ下から飛び出して起点を作るのは岡本英也。左サイドからは松浦拓弥がドリブルで仕掛け、右サイドは田中佑昌が縦に勝負を仕掛ける。「いい守備がいい攻撃を生む」スタイルは、この日のも健在だった。
一方の鹿島は、高い位置からプレスをかけてくる福岡を避けるように中盤を省略。長いボールを直接前線に集め、興梠慎三、大迫勇也が高い能力を発揮してゴールを狙う。ただし、ボールのキープ力、裏へ動き出すタイミング等々、2人はさすがと思わせるプレーを随所に見せるが、チーム全体の運動量が上がらず、ゲームを掌握するには至らない。どちらがやりたいサッカーをしていたかと言えば、それは紛れもなく福岡だった。

そして、福岡のもうひとつのテーマはゴールを奪うこと。40分、それが形になる。末吉隼也が右へ展開すると、田中佑昌がスピードを活かして縦に突破。ファーサイドに送ったクロスボールに中町公祐が頭から飛び込んだ。「どんな形でもいいからゴールが欲しい」とは試合前の篠田監督の言葉だが、鹿島を鮮やかに崩した攻撃に、レベルファイブスタジアムが大歓声に包まれる。個の能力の差を感じながら、そして、いくつかの課題を抱えながらも、福岡は狙い通りの展開で前半を終えた。

だが後半に入ると、それまでのハードワークの影響からか、足が止まった福岡はゾーンが低くなり、高い位置からボールが追えなくなる。ノープレッシヤーでボールを回し出す鹿島。こうなると、ひとつひとつのプレーに、個の能力の差がそのまま表れるようになっていく。確かめるようにボールをつなぎながら、ジワジワとリズムを取り戻していく鹿島。ボールを握れずに防戦一方に追い込まれ、さらに体力を消耗していく福岡。
そんな展開の中、鹿島は当たり前のように同点に追いつく。時間は59分。興梠のシュートがゴール前にこぼれたところを大迫が押し込んだ。残り時間を考えれば、福岡にも仕切り直すチャンスはあったが、この時点で、既に前への推進力を失っていた福岡に反撃に転じる力は残されていなかった。そして71分、左からのCKに中央で岩政大樹が頭で合わせて鹿島が逆転に成功した。
篠田監督は、71分に城後に代えて重松健太郎を、さらに81分に松浦から清水範久、82分には負傷した重松に代えて高橋泰を投入。最後まで攻める姿勢を見せたが、同点ゴールは遠かった。

福岡にも、鹿島相手に戦える時間はあったが、トータルで見れば鹿島の力が上回った試合だった。しかし、敗戦に下を向いていたのではリーグ戦は戦えない。どんな結果も正面から受け止め、自分たちの力と課題を正確に把握し、その解決に向けてトレーニングを積むことでしかチーム力は上がらない。丹羽大輝は語る。
「この試合が良かったのか、悪かったのか。それは次の試合で問われることになる。どうやって次につないでいくかということがチームにとって大事なこと。しっかりと準備して、この負けを活かさないといけない」
結果に一喜一憂するのではなく、コツコツと積み上げることが問題解決の最大の近道。それは昨シーズンの戦いの中で得た大きな財産であり、チームの自信でもある。まずは次節の戦いに100%の力で臨むこと。その姿勢は、これまでも、そしてこれからも変わらない。
そして、「サッカーには先制されてはいけないというルールはなく、90分の中で勝ちに持っていけるように全員で作業をしていくことが試合」と語ったのはオズワルド・オリベイラ監督。その実力をもってすれば精彩を欠いたと言える試合も、全体の流れを見ながらゲームをコントロールする力は健在。そういう意味では、鹿島らしさが十分に窺えた試合でもあった。

以上


2011.04.30 Reported by 中倉一志
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