4月29日(金) 2011 J1リーグ戦 第8節
横浜FM 1 - 1 清水 (14:03/日産ス/33,436人)
得点者:80' 大前元紀(清水)、86' 兵藤慎剛(横浜FM)
スカパー!再放送 Ch185 5/1(日)前10:30〜
☆totoリーグ |中断期間を振り返るJ1編
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試合後、両チームの選手とも笑顔はなかった。
「今日は勝点2を失ったという感じ」と横浜F・マリノスの谷口博之が言えば、「今日は勝ち切らないといけないゲーム」と清水エスパルス・岩下敬輔も言う。確かに勝つチャンスが平等にあった一戦だったかもしれない。
立ち上がり、ペースをつかんだのは清水。守備では、最終ラインをやや高めに敷き、厳しい寄せで相手FWに前を向かせない。攻撃ではこの日、3トップの左に入った小野伸二と右の大前元紀が起点となり、そこに両サイドバックが絡み、圧力をかける。
そのため、横浜FMは「今日は全体的に前に行かないように戦った。相手サイドバックをつかまえられないと怖いので。スペースを消そうとした」(中澤佑二)。よって、横浜FMの前線は孤立しがち。また、足元へのパスが多いという悪癖も顔を覗かせた。
だが、横浜FMには中村俊輔という『スペシャリテ』が存在。26分、逆襲から渡邉千真がドリブルし、タイミングよく上がった背番号25へ繋ぐ。中村はコースを突く左足シュートを放つも、相手GKの好守に阻まれる。
清水も38分に、山本真希の右クロスを伊藤翔がニアで合わせる決定機こそあったが、前半終了が迫るにつれ、流れは横浜FMへ。そこで目を引いたのは、谷口のフリーランニング。これは指揮官が望んでいたプレーである。
「アイツの特徴なので、それを生かすためという狙いだった。やっぱり彼の特徴は、上下動をしてペナルティエリアまで入っていくプレー。それを相手は捕まえきれていなかった」(木村和司監督)
アデショナルタイムには、前半最大の決定機が。兵藤慎剛の左クロスを谷口がファーで合わせたが、右ポストに嫌われてしまう。
後半に入ると、清水が再び攻勢。その中心にいたのが大前だ。後半の彼は俗に言う『キレキレ』。再三、ドリブルでサイドを切り崩した。先制点のPKも、彼の突破に迫力があったからこそ、獲得できたはず。右でボールを受けると、サイドバックの辻尾真二がオーバーラップし、背後へ回り込む。その刹那、大前はカットイン。相手ディフェンス2人の間を強引に割って入ろうとしたところを倒され、PKを得る。これを自らゴール左隅に沈めた。
この時、時間は80分。あとがない横浜FMは81分にキム クナンと狩野健太を投入。清水は84分に児玉新を中盤に入れて、守備固めモードに。結果的に交代策が当たったのは横浜FM。パワープレーで活路を見出し、失点してから6分後、兵藤の同点弾が決まる。中村の左クロスをゴール前でキム クナンがプッシュ。ポストを直撃したが、こぼれ球を谷口が胸で折り返し、兵藤が蹴り込んだ。
その後も横浜FMが圧倒的に攻めたが、そのままタイムアップの時を迎えた。
冒頭のように、両チームにとって悔しい引き分けだった。だが、次節への楽しみが増えたことも事実。横浜FMは谷口本来の攻撃参加が見られ、攻めの幅が広がったと言える。清水は大前という小さなヒーローが生まれた。次節も、この2人から目が離せない。
以上
2011.04.30 Reported by 小林智明(インサイド)















