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【AFCチャンピオンズリーグ2011 G大阪 vs C大阪】C大阪側レポート:万博で咲き誇ったセレッソ桜。宿敵ガンバに勝って、新たな歴史を自ら切り開いた!(11.05.25)

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5月24日(火) AFCチャンピオンズリーグ2011
G大阪 0 - 1 C大阪 (19:00/万博/16,463人)
得点者:88' 高橋 大輔(C大阪)
チケット情報 | ACL特集
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この瞬間を待っていた。待ち焦がれていた。

セレッソ大阪に関わるすべての人たちが攻め抜いた末の1−0。88分、思いは、高橋大輔の右足に宿った。右サイド深い位置から鋭く突き刺さったシュートが、セレッソの新たな歴史を切り開いた。

宿敵、ガンバ大阪に、ACLラウンド16という大舞台で、しかも敵地の万博で勝利。ACL初出場にして、ベスト8に進出。伝統ある蒼黒軍団の壁を今、桜の戦士たちが乗り越えた。

過去10勝3分20敗と、苦渋を味わうことが多かった大阪ダービー。最後に勝利したのは、2005年12月24日の天皇杯準々決勝(3−1)。ちなみにそのシーズンは、最後まで優勝争いを演じ、セレッソが勝てば自力でタイトルをつかめるところまで上り詰めながら、土壇場でガンバに栄冠をさらわれた。翌年にセレッソはJ1で17位と低迷したことで、07年から3シーズンJ2での戦いを強いられた。ダービーさえできなかった。逆にガンバは08年にACLを制覇。FIFAクラブワールドカップでも3位に入った。今季、セレッソは初めてアジアの舞台に出ていったが、海外のサッカーファン、相手サポーターは軒並み、「大阪」といえば、まず「ガンバ」の名をあげていた。今季も開幕戦でガンバに惜敗。「大阪はガンバ」と言われ続け、いつもセレッソは、「2番手」だった。

だからこそ、セレッソにとって、このACLで実現したガンバ戦は、「今までのセレッソとガンバの歴史を振り返ったとき、今日がその歴史を変えられる、すごくいい舞台」(高橋)だった。そして、この一発勝負の、取り返しのつかない大一番で、セレッソは「チームが一番ひとつになれた試合やった。みんな勝ちたい気持ちが出ていた」(倉田秋)。

戦いは試合前からすでに始まっていた。ラウンド16を迎えるにあたって、リーグ戦からセレッソは中3日と、ガンバの中2日に比べて、1日余裕を持つことができ、22日の練習では2つのフォーメーションを試しながら、クオリティーの高いトレーニングを実践。そうすることが可能となったのは、クラブ関係者いわく、グループリーグ2位通過、海外でのアウェイ戦も想定して、以前からリーグ戦の金曜日開催をリクエストしていたことがあったから。ACL対策もしっかりと練っていた。
さらに、累積警告で出場停止となった茂庭照幸を除いて、けが人もなく、誰でもプレーできるコンディションに調整。それらは、選手のみならず、普段は日の目を見ないクラブスタッフの尽力が大きいことも、忘れてはいけない。

セレッソサポーターも、この大阪ダービーに並々ならぬ意気込みで、万博に乗り込んでいた。平日のナイトゲームにもかかわらず、朝早くからスタジアムに駆けつけた方もいれば、会社を休んで応援にきた方も多数いた。「最大のライバルから、セレッソの勝利の瞬間を見届けたい」という思いを胸に、アウェイゴール裏を桜色に染めて、力を振り絞って、声を枯らして、選手を後押しした。

それら熱い気持ちが、ピッチにも伝わった。リーグ戦では苦労していた立ち上がりも、この一戦では集中して入り、「前半の前半においては、セレッソがボールをキープできて、試合を掌握できていた」(マルチネス)。途中から、ホームのガンバに押し込まれだしたが、それでも、失点ゼロでハーフタイムを折り返すと、勝つための決断にも躊躇はなかった。3シャドーが機能しないと見るや、レヴィー クルピ監督は乾貴士、倉田を下げて、中後雅喜、小松塁を2枚同時投入。4−4−2にして勝負をかけると、この采配が的中。「システムを変えることで、推進力が上がった」(マルチネス)、「うまく(小松)塁さんにボールが入るようになった」(清武弘嗣)、「(キム)ボギョンが前に起点を作ってくれ始めていた」(高橋)ことで、常に攻勢をかけられるようになり、結果的に終了間際、「狙っていた」という高橋のゴールが生まれた。

また、時折見られるガンバの攻撃に苦慮したところもあったが、藤本康太、上本大海、キム ジンヒョンをはじめ、最後まで集中を途切れさせることなく、守備も最後まで耐え抜いた。身体を張った。そして、90+3分、歓喜のタイムアップのホイッスル。
その瞬間、ベンチにいたスタッフ、選手のみならず、一緒にチームを支えた登録メンバー外選手もピッチにおり、喜びを分かち合った。「優勝したかのよう」、そう言われるほどのはしゃぎっぷりだったが、裏を返せば、それだけこの試合への思いはみんなが強かった。まさに、チーム一丸となっての勝利だった。「最高にうれしい。絶対に負けたくなかったし、『負けたくない』という思い以外の気持ちはなかった」と、セレッソ7シーズン目の藤本はガンバに勝った喜びを素直に表した。レヴィー クルピ監督も言う。「私はこの試合の事を生涯忘れることはない」と。

これで大阪を代表して、次のラウンドに進むことが決まったセレッソ。でも、まだ何も終わっていない。何も勝ち取っていない。「ここまで来たら日本を代表して、上まで目指していきたい」(藤本)と言うように、宿敵に勝った以上、セレッソにはアジアの頂点を目指す責務がある。なにより、まだ未勝利のJ1で、上位に進む責任がある。セレッソの戦いは、まさにこれからなのだ。

以上


2011.05.25 Reported by 前田敏勝
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