5月28日(土) 2011 J2リーグ戦 第14節
徳島 0 - 4 栃木 (13:05/鳴門大塚/2,165人)
得点者:20' 高木和正(栃木)、54' 水沼宏太(栃木)、61' 崔根植(栃木)、65' 高木和正(栃木)
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0―4。そのスコアはもう十分に言い訳の出来ない完敗を示すものだ。が、もし栃木が終盤に迎えた幾度かの決定機を外してくれていなかったら…。考えただけでもゾッとする。「本当は多分7点くらい取らなきゃならないチャンスがあった」と松田浩監督はチームの決定力不足を課題として挙げていたが、もしそれらを決められていたなら徳島は間違いなく声を失うほどの結果を突きつけられていた。
いずれにしても、徳島にとってこの一戦は強烈に叩きのめされたゲーム。美濃部直彦監督と柿谷曜一朗が「一からやり直し」と全く同じ言葉を口にしたように、チームとしての出直しが求められる戦いとなってしまった。
ただ、だからと言って4つの失点や作られた決定機をフォーカスし、そのひとつひとつをどうこう言う必要はないように思われる。確かに奪われた先制点は大奥へ走り込んだ高木和正のマークを外してしまっていたし、「チームとしてガクっときたような感じ(島田裕介)」にされた2失点目は自陣右サイドで簡単に数的優位を作られ突破されてしまった。そうした部分については猛省と最大限の改善努力が絶対に必要だ。しかし、誤解を恐れずに言えば、3、4失点目や終盤のピンチはある意味仕方のないところ。もちろん何度か発生させた危険なエリアでのイージーミスは許されないプレーながら、それらは後方からしっかり繋いで組み立て相手を攻略していくという自分たちの目指すサッカーを実践しようとしたが故なのだから。
それ以上に徳島において問題であったのは、チーム全体が球際の厳しさや運動量で後手を踏んでいたことではないだろうか。前半立ち上がりこそゴールを意識した積極的な仕掛けで佐藤晃大や衛藤裕があと一歩のフィニッシュを放ったものの、15分過ぎからチームは急にペースダウン。セカンドボールのイニシアチブをみるみる握られ始めると、先制された後にはほとんどの局面を支配されゲームの主導権まで持っていかれてしまった。
そして迎えた後半はさらにそれらの勢いの差がハッキリ表れてくる。そのため守備は栃木のパスワークの後追い的なものとなってしまい、いざ攻撃に移っても効果的な展開はまるで生まれず。そうした状況を柿谷や衛藤が単独突破から何とか打開しようと試みるも、この日の水を含んだ重いピッチが邪魔をしそれも不発に終わった。
さらに徳島としてはボールの動かし方も最後までマズかったと言わざるを得ないだろう。早く前線へつけようとし過ぎるあまりパスの多くが単調な縦方向に。それによって前半の佐藤も、後半のドウグラスも、受けに下りてきたところを栃木守備陣に狙われ、結果的にチームは起点を作っての厚みある組み立てが出来ないまま時間を過ごしてしまったのである。
緩みが生まれていたわけでは決してないだろう。だが、「精神的に負けないということは伝えて送り出したのですが、それ以上に相手はいいサッカーをしたというか、いいメンタリティを出したのではないかと思っています」と指揮官が振り返っていた通り、徳島はメンタル面で勝れなかったのが現実。それがこの敗戦の最も大きな根源であったはずだ。それだけに、次節までにすべきことは言うまでもなく気持ちの入れ直し。勝つための原点が何よりそこにあることを改めて見つめ、チームとして「同じ失敗をしないように次の試合に向けて頑張るしかない(島田)」。
逆に栃木については連敗を抜け出した以上に価値ある勝利となったに違いない。実際松田監督も「非常に栃木らしいサッカーが復活した」と満足感を得ていたようだが、チームはまるで連敗が嘘のような出来。90分間全てにわたって高い集中と闘争心を維持した素晴らしいパフォーマンスを披露したのだから。その上チームの見せた攻撃は特筆に値するものであったと言えよう。ボールを奪えば空いた逆サイドへと運んで展開に幅を持たせ、そこへ精力的な素早いサポート。常に複数選択肢のある状況を作り出して徳島の守備に落ち着かせる余地を与えなかった。
となればあとはリカルド・ロボ待ちか。このゲームでも2度、3度の決定機を逃し続けてしまったが、エースに本来の決定力が戻れば栃木はよりパワーアップして破竹の進撃を見せる可能性十分だ。
以上
2011.05.29 Reported by 松下英樹
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