6月5日(日) 2011 J2リーグ戦 第15節
F東京 1 - 1 愛媛 (14:04/駒沢/13,105人)
得点者:17' 田邉草民(F東京)、63' 石井謙伍(愛媛)
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F東京が駒沢陸上競技場で愛媛と対戦し、1−1の同点に終わった。F東京は幸先よく17分に田邉草民の2試合連続ゴールで先制。しかし、68分、愛媛の石井謙伍にループシュートを決められて同点に追いつかれてしまう。今節は上位陣が足踏みしていただけに、勝点差を詰める好機を逃してしまった。
F東京は試合開始からゲームを支配した。田邉、大竹、梶山を中心にボールが良く回り、羽生もサイドに開いて攻撃の発信地を作り出した。先制点は、愛媛を翻弄する数本のパスと、高度なシュート技術の合わせ技で生まれた。17分、中央で大竹、梶山と繋ぎ、高橋へとパスが回る。このとき、高橋の視野が、ファーサイドでフリーになる田邉を捉えた。そこに、ダイレクトで浮き球のパスを送られる。田邉はフワリと、肩越しから入ってくる難しいボールを左足で叩く。「ああいうボールは苦手じゃない。気持ちよく振り抜けた」と、難なくゴールへと突き刺して先制点を挙げた。しかし、東京の時間はここまでだった。試合後の田邉は、ゴールよりも先に口を突いて出たのは自らのプレーの反省だった。
「ミスが多く、力を合わせてパスを回すということができなかった。ミスが悪循環になってしまった。チームの出来もよくなかったが、(僕自身も)ミスばかりでホームなのに申し訳ない」
愛媛は序盤こそ、F東京のパス回しに翻弄されたが、失点直後から徐々に息を吹き返していく。愛媛のスタートポジションは4−1−2−3と並ぶが、攻撃時は3−4−2−1へシフトする。愛媛の両サイドバックは、F東京の中盤と、最終ラインの間に入り込んでサイドでの優位性を保ち続けた。焦点と思われたサイドの攻防では愛媛に分があった。F東京は、徳永と、中村の両サイドバックが耐えて破綻を阻止したが、チームの完成度では相手を上回ることができなかった。また、中盤の主導権争いでは、F東京のミスが続いたことで混沌とした状態が続いた。互いに決定機を作り出せないまま、ゲームは流れていった。
しかし、愛媛は68分、「一瞬のひらめき」でスコアを動かした。ジョジマールがゴール前で粘ると、倒れ込みながらも後方にボールを戻す。それを石井が足元に収めると、前に出ていたGK権田修一の位置を見てループシュートを仕掛けた。ボールは、権田の頭上を抜けてネットを揺らした。石井の洒落た2試合連続ゴールで、愛媛がゲームを振り出しに戻した。
F東京は後半、谷澤、石川、椋原を投入するも、前線と中盤が離れてショートパスを回す距離をキープできない時間が続いてしまう。愛媛もアウェーゲームで確実に勝点を稼ぐことに時間を割いたことで1−1から大きく動きことなく、試合終了に至った。
愛媛はチームのルールを選手がよく理解し、監督の表現したい絵が見えてきた。バルバリッチ監督は、テクニカルエリアで非常に細かい指示を送っていた。細部にこだわるところは、前段階のチームのサッカーを選手全員が描けている証だろう。彼らは、F東京よりも先に行っていることを見せつけられた。バルバリッチ監督が監督会見の最後に「FC東京というチームはこのリーグの中で最もクオリティの高いチームだと思っています」と、語っている。この言葉は、多くの相手監督から聞かれる言葉だ。だが、「最もクオリティは高い」と言うが、強いかどうかには触れてはいない。裏を返せば「戦力を生かしきれているのか」に聞こえてしまう。
F東京は前節京都戦を4−1で制し、今季初の連勝を目指していた。だが、この試合では先制しながらも、追いつかれてしまい勝負を決める2点目を奪うことができなかった。中盤には気負いが見られ、京都を圧倒できた要因でもある梶山と、田邉のラインが縦で結ばれる場面も少なかった。遊び心のあるサッカーは展開されつつあるが、まだまだ不安定な部分が散見する。ポゼッションする場所、ボールの逃げどころ、向き合うアングル、選手の距離、攻守の切り替え…。パスを繋ぐことにこだわるのなら、もっと多くをこだわらなければいけない。試合数は確実に消化していく中で、これから厳しい猛暑を迎える。これまで立て直しに時間を割いてきたが、チームの完成度や進捗状況ではやはり他チームに出遅れている。F東京は、遊ぶと決めたのなら、これからはもっと真剣に遊ばなければいけない。残念なことに他クラブは、遅れたF東京を待っていてくれるほどお人好しじゃない。
以上
2011.06.06 Reported by 馬場康平
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