スカパー!生中継 Ch186 後06:50〜
☆豪華賞品が当たる!totoリーグに投票しよう!
----------
前々節の鹿島戦で前線の長谷川悠と古橋達弥が同時に離脱するアクシデントに見舞われた山形は、前節の清水戦で、前線に大久保哲哉と太田徹郎を起用した。特に、プロ4年目でリーグ戦初先発となった太田は、ディフェンスラインのギャップを突いて裏へ飛び出すプレーが効果的で、チームにダイレクトプレーを加えた一方、1ボランチ脇のスペースで、両サイドから中へ入る伊東俊、廣瀬智靖にボールをつなぐ中継の役割も十分に果たしていた。鹿島戦では川島大地もリーグ戦デビューを果たすなど、若手メンバーの著しい台頭により、山形は主力の相次ぐ離脱でもチーム力を落とさないどころか、試合ごとに成長を感じさせている。守備では一定の安定感を継続中で、前線にボールが収まっても動き出しが少なかった3節前の甲府戦当時とは見違えるほど、攻撃でもアグレッシブさを表現できるチームになってきている。
ただし、ひとつ足りないものがある。それは、ある意味もっとも大事な、「勝利」という結果だ。
清水戦では攻守のコンセプトを表現し、試合内容で上回っていたものの、リーグ戦で6試合連続の先制点を与えている。終盤にPKで追いつくなど、あと一歩で勝点に結びつくかと思われた執念は、アディショナルタイムのPK判定と1-2での敗戦という結果を前に跳ね返された。リーグ戦で4試合ぶりに先発に復帰した西河翔吾は「勝たないといけない試合だった」と振り返り、最後のPKを与えることになったシーンについても「でも、そこまでに何回か決定機があった」と、自分たちで勝負を決めるチャンスがあったことを指摘する。攻撃の起点として「プレーのしやすさでは、このチームに来て一番よかった。鹿島時代からの特徴を思い出した」と話す船山祐二も、前半、蹴り直しの末、自身の移籍後初得点を逃したPKのシーンを「清水戦に関しては自分の責任なのかなあと思います」と悔いた。
第9節で挙げた今季1勝目からすでにリーグ戦6試合を消化した。頑張っている、少しずつよくなっている、でも勝てない「あと一歩」の状態が長く続いている。「勝利」という結果でしか前に進めないところに、そろそろ来つつあることも確かだ。「勝ち取れないでいるのは悔しいなあと思います。だいぶ計算できたり、予定どおりやってくれてる。負けてるんだけど、不安というよりも、楽しみをもってゲームに入ってこれてるというのは本当にあるんです」と小林伸二監督はチームの可能性に期待をかけているが、上向きのベクトルが、これまで越えられなかった一線を突き破れるか。耐えに耐え、堪えに堪えたこれまでの鬱憤を吹き飛ばす勝利を、この試合に懸ける。
神戸は崖っぷちから残留を成し遂げた昨シーズン終盤を彷彿とさせるパフォーマンスで、清水に5-1と大勝した第11節をはさんで3連勝するなど快調に勝点を伸ばしていたが、第13節・柏戦で0-3と今季3敗目を喫すると、その後は仙台、福岡に連続で引き分けている。ヤマザキナビスコカップ1回戦第1戦で横浜F・マリノスと1-1に終わったゲームを含めると、4試合勝利から遠ざかっている。
前節、ホームで行われた福岡戦後の会見で、和田昌裕監督は開口一番、「この不甲斐ない内容だったことを、本当に深くお詫びしたいと思います」と謝罪し、「正直、内容は何も収穫はありませんでした」と厳しい総括をした。相手陣内での見せ場が少なかった茂木弘人も「ダメでしたね。相手のプレスも狙いどころがはっきりしていたし、うちのミスも多かった。味方のサポートも遅かったし、全く神戸のサッカーができなかった」と振り返った。スタートは、前々節の仙台戦で後半に1点を追いついたときのメンバーに、出場停止明けの大久保嘉人が左に戻った布陣。しかし、ポゼッション能力を高め、「落ち着いてボールを展開して、サイドを崩していこう」(和田監督)との狙いでサイドを押し上げるシーンは散見されるほどで、全体的に個人のミスや前線の噛み合わせの悪いプレーがなくならず、押し上げる途上でボールを失うシーンが続いた。後半はホジェリーニョに代えて有田光希を投入。前線に飛び出す動きを取り戻し、セットプレーから有田や大久保が惜しいシュートを放ったものの得点が奪えず、福岡に今季初の勝点を与えることになった。
連勝中は攻守の切り換えの早さを大きな特長のひとつとし、特に守備への戻りの早さが際立っていた。ブロックでボールを奪って一気に縦に飛び出し、失ったらまた素早く戻るハードワークが機能したときにこそ、チームの一体感は最大限に体現された。そこにもうワンステップ、ポゼッションを織り込みながらどうレベルアップしていくかが、現在かかえている課題だ。和田監督は今節でメンバーの入れ替えを示唆しているが、結果にこだわることはもちろん、下降線を脱し復調のきっかけにもしたい一戦だ。
この試合の立ち上がりの重要性は言うまでもない。互いがシンプルに長いボールを使って相手ディフェンスラインを押し下げる入りをするなかで、優位に立ったほうが中盤を制し、主導権を握ることができる。また、スコアで競った状態で終盤に差し掛かれば、必然的にオープンなゲームへと移行し、スタミナと勝利への執念が試されるタフな展開になる。加えて中2日、連戦の3試合目というシチュエーションが理想の邪魔をすることになる。個々の選手のコンディションを見極めたうえでの選手起用や采配も、勝敗におおいに直結し得る要素だ。NDスタで今季初めて行われるナイトゲームは、あきらめず、サボることなく、走りきった者が制することになる。
以上
2011.06.17 Reported by 佐藤円















